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怖い先輩

ミリアリアの王様への謁見は特に問題なく終わった。

普段は変態なミリアリアだが、仕事の時は真面目な部分が顔をのぞかせる。

とはいえ、別にミリアリアは頭が良いわけではないのでそんなに難しい話はしていないが。


「で、聖王国と繋ぐのか」

「元々、聖王国とは仲は良いからな。道が通せるのに通さん理由はない。こっちと向こうでは取れるものも違うしな」

「交易もあるにはあるけど、帝国越しだと関税がな」


ライヤ一人だけ残してアンとミリアリアは文書作りに行った。

本来、聖王国の人間が作って王国側の人間に提出する類のものなのだが、ミリアリアの文書作成能力に疑いしかないということでアンが連れていかれた。

作れ次第戻ってくる予定だ。

頼る相手が提出する側の人間なのもおかしいと思うが。


「帝国から反発は?」

「今のところない。こんな的にしやすい事項があるのに突っかかってこないのは帝国らしくない。どうやら、帝国内部で何かあっているらしいな」

「何かって?」

「そんなもんわかるわけなかろう。むしろ、ライヤのほうが知っているのではないか?」

「帝国の情報統制は完璧だ。そう簡単に情報なんてでてこないよ」

「……それもそうか」


あっぶな!

このおっさんやっぱり勘鋭いな!

そう、帝国の情報は簡単に出てこない。

味方に帝国の第二皇子なんていない限りは。






「よし、とりあえず今日はこの学校を見回ってみよう。ズンバの方もこういう風になることを目指している」


王国初日はやはり学校の見学だろう。

自分たちが学んでいる場所がいずれどのように発展していくのか。

まんまこの通りには行かないと思うしそうするつもりもないが、一つのモデルとして考えておいてもらおう。


「よく逃げずに来たわね」

「イ、イリーナ先輩……!」

「ライヤ先生、こいつを借りるわよ?」


まずは各学年の教室棟を回ろうとした矢先。

イリーナにキリトが捕まってしまった。

早めにイリーナのいる七年生の棟を終わらせてあげようと最初に赴いたのが裏目に出たか。


「あ、うん、どうぞ」

「先生!?」


すでに首根っこをつかまれているキリトを助ける術などない。

哀れな子羊を見送ることしかできない。


「……」

「大丈夫です。いつものことですので」


連れていかれた子羊に言葉もない他の生徒たち。

ミクが冷静にカバーしてくれるが、なんのカバーにもなっていない。

連れていかれたキリトがひどい目にあっているのは間違いないからな。


「あー、心配するな。あれはキリトの師匠みたいなもので、キリト自身も認めてる」


あああぁぁぁぁ……!


遠くから聞こえてくる悲鳴のようなのも気のせいだろう!

多分!

n周回って米がうまい。


ここまで読んでいただきありがとうございます!

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