異世界転生したい俺とラブコメしたい彼女たち
初投稿というか初めて小説書いたので拙い所はご了承下さい(^_^;)
俺の名前は高崎冬路!17歳の高校生。ある日通学途中にトラックに轢かれたと思ったら全く知らない異世界にいたんだ。えっ俺が勇者!?魔王を倒して欲しい?仕方ない世界救おうじゃねえか!
という小学生向けのアニメのCMみたいな事を考えていると、いきなり横から頭を叩かれた。
「痛った!何すんだよ」
「あたしの話を聞かないからでしょ!」
こいつの名前は春野望、幼稚園からの付き合いだ。別に幼馴染だからと言って家が隣という訳でもなく、この付き合いもママ友といった俺の自由意志によるものではない。
「どーせまたアホな事考えてたんでしょ!週末暇か聞 い て る の!」
「下らないとは何だ、立派な思考実験だ。どうやって異世界転移するか考えるのは人類にとって重要な事だぞ」
「それをアホって言ってんのよ。もういいからとっとと答えて」
と冷めた顔をした。
「暇だけど何すんの?」
「家族でうちに来てご飯食べようってお母さんが」
「面倒だけど断れないよなぁ」
断りたいけど母さんは何としてでも俺を連れていくだろう。果てしなく面倒くさい。
「つーか何で高校生にもなって家族ぐるみで何かしなきゃならないんだ。」
「私に言われても知らないわよ」
といってどこかに行った。
昔からこうだ。何故か親同士で俺たちをくっつけようとしてきた。しかし親に言ったところで照れてるのね~としか言わないだろうしおじさん達に言うのはちょっと出来ない。どうしようかと部活に行きながら考えていると、
「せんぱーい、今日何します?ボクとしてはゲーセン辺りでデートしたいんですけど」
「いや部活な。そもそもお前とはデートしない」
「またまたご冗談を」
「いいから部室行くぞ」
こいつの名前は大森夏。去年に不良に絡まれている所を助けたらなつかれ付いてくるようになった。俺はいつでも転生無双するために日常的に鍛えているのだ、フハハハハ。少し逸れたがこいつは部活も同じにして付きまとって来た。
「やっぱり子供は男の子と女の子の二人がいいですね。あっ、もちろん先輩が言うなら5人でも10人でも良いんですよ。うふふ、早く先輩18歳にならないかなぁ」
「一人で10人とか無理だろ。そもそも結婚する気も無いし付き合う気も無い」
という会話はあったものの特に何もなく部活は終わった。まあやることもあんまり無い部活動なんだが。
そうして帰ろうと通学路を歩いていると電柱の影から飛び出て来て
「ねえ、いっしょに帰ろ」
こいつの名前は秋本陽子。クラスでぼっちな俺が同じぼっちであるこいつと飯を食べることで一人弁当を回避しようと話しかけたのがはじまりだ。
「や、やあこんばんは。奇遇だね。」
「偶然じゃなくて運命だよ。今日もかっこいいなぁ。ところであの女二人は誰なの?変な虫が付いてて心配。私だけを見て私だけを見て私だけを見て私だけを見て私だけを見て私だけを見て私だけを見て私だけを見て私だけを見て私だけを見て私は見て私だけを見て私だけを見て私だけを見て私だけを見て私だけを見て」
そう、何を隠そうこいつはヤンデレなのだ。正直恐い。今だって運命ではなくただ出待ちしていただけだ。最近では俺が飲んだ飲み物のゴミや使った割りばしをこっそり集めているのを知ったとき卒倒しそうになった。
「うちに来ない?晩御飯食べようよ」
その誘いに乗ったら一生日の光を浴びることはないのはわかっている。
「アハハ、また今度、ね…」
「待ってるからね」
そして何とか俺は家に帰ることが出来たのだ。
三人から好意を持たれている事はわかっている。望もあんなことを言いつつも俺の事が好きなのだ。何で知っているかというとおじさんがあいつの日記を盗み見たら、毎日ひたすら俺にツンツンしてしまったことの懺悔ともっとデレデレしたいといったことが書いてあったらしい。わざわざ俺に言わなくていいだろとは思ったが。
しかし、俺は異世界転移して無双ハーレムを求めているのであってラブコメハーレムを求めている訳ではない。三人とも美少女であるがその思いに答える事は出来ない。結局どうしようか悩んだが何も思い付かずその日は寝た。
次の日通学路である横断歩道を渡ろうとすると
「奇遇ね、いっしょに学校に行きましょう」
「せんぱーい学校行きましょー」
「やっぱり運命ね。いっしょに行こう?」
と三人同時に声をかけられた。その奥にはトラックが…
目が覚めると何もない真っ白な空間にいた。不意に、
「残念ながらあなたたちは死んでしまいました。なのでこれからあなたたちには異世界に行ってしてもらいます」
やった!異世界だ!あれ、待てよあなた“たち”…
振り返るとそこにはあの三人がいた。
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