失敗を
星矢は、原付で帰り道を帰りながら今日という1日の出来事を思い返していた。
朝9時から授業が始まり、埋まっている後ろの席は取れず前の席に一人で座り、授業を黙々と受ける光景、昼食事で、周りのうるさくチャラいグループの威圧な中一人で昼食を黙々と取る光景、先週一人で黙々と頑張ったテスト、出来てはいたものの、後ろの席の大勢で座っているグループの子たちの方が15点も多く取れていたこと。おそらく、友達同士でささえあっていたからだろう。
大学での生活がだいぶ経ったはずなのにこれだ。
高校時代では2年生からから引きこもり高校生が終わろうとした時に決意し、そして一年浪人してやっと受かった大学だというのに、なぜこんなに毎日悲しくもなるのだろうか、
「親には悪いけど、大学やめてもいいかな、俺やっぱり無理なのかもしれない。」
原付を家まで飛ばしながら星矢は呟いた。
学校から星矢の家までちょうど20分ほどだ山道を超えたあたりにあるアパートなのだ。なぜそこまで遠くに住んでいるかというと親の親戚がそこでアパートを管理しているから無料で住むことができた。
親戚には子供が大学行くからとお母さんが話しそして、アパートを貸してもらっている。辞めるなどと言ったら母の立場がないのだ。大学の資金もとても多い辞めることは多大な迷惑なのだ。
「いいじゃんか、半分は俺のバイト代で大学への資金は補っていた。生活費も全部俺がなんとかしている。あたらしく....就職して...頑張りたいから...」
星矢は少しずつ涙を流しながら原付で帰っていた。
目が恨んでいるせいか山道の道路を走っている途中、肌色と白か人のような形をしたものを星矢は必見する。
人とは確認出来なかった、だからスルーしようとしがもし人だったら?という感情が星矢の原付を止めた。
涙で濡れた目を手でこすり、そしてもう一度その目の前の状況がどうなっているのかを見た。
目の前にいたのは白い髪の綺麗な女の子が倒れていた。白いワンピースのようなものを着ており、そしてそのワンピースさえも肌と共に汚れており、まさにも数カ所さされていた。
それでいても目の前の女の子はとても綺麗だった。
星矢は白い髪の女の子に近づきそして、安否を確認する。
「あの、大丈夫ですか?」
星矢の手が彼女の手に触れた時星矢は神経な顔になった。
白い髪、白い肌とは裏腹にとても熱い!39度もうすぐ40度に到達するだろうという熱があった!
星矢は無言になり原付を山の道の隅に置いた。もちろん通学用のリュックも一緒においた。彼女を背負い自分の背中に乗せる準備をした。
(ここから家まで、約4キロほどだろうか、)
(頼む! 頼む! 頼む! 間に合ってくれ!)
この子を助ける、それが今の星矢にとって過去の失敗に初めて成功をもたらすんじゃないかと思っていた。
(絶対にたすける)
そう心に何度も何度も言い聞かせながら星矢は山道を女の子をかつぎながら歩いた。