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12話 因果応報と謁見!

「うっし!モフモフの為、マッサージの為、美味しい紅茶とお菓子の為、頑張りますか!」


気合いを入れるアキラ。


(あれ?・・・気合いのいれ方軽くない?)


後ろのメンバーから、そんな感じの目で見られるが気にしません・・・してたまるか!


皆様こんにちは、内藤彰です。

今日の天気予報をお伝えします。

本日は雨もなく、1日晴天が続くでしょう、しかし、一部の室内では冷気と熱風が渦巻くでしょう!魔力と体の弱い方はご注意下さい。


目の前にいるのは、二つ名“氷炎姫”に変わった、

シャナサ王女とシャナサの怒りにやっと自分が危険と判断したリーナ・・・鈍すぎだろあいつ。


「シャナサ様!私はシャナサ様の為を思って行動したのです!決してやましい気持ちがあったわけではありません。」


リーナは慌てて挽回しようとするが・・・・時は既に遅く・・・シャナサ王女の採決が下る。


「貴様は、我の恩人をそこの暗殺者どもを使い殺そうとした・・・アルメアとやら、間違いは無いな?今ここで嘘を申せばそなたも同罪じゃ!」


アルメアは恐怖の余り、頷くこしかできなかった。


「貴様~!このうらぎ・・・・」


リーナの怒声は最後まで続かなかった。


喉を炎の槍で貫かれ、心臓に氷の槍が刺さっていた


(止める事すらできなかったよ!シャナサ王女の魔法速すぎ!)


貫かれたリーナを見て、シャナサの魔法の速度に驚くアキラ。そんなアキラの方へシャナサが振り向く


「さてアキラ殿・・・何故武器を構えておる?」


氷炎姫モードのままアキラに声をかけ、アキラが刀を抜こうと構えているのを不思議に思っている。


「いや~!一応止めようかと思ってたんだけどね、シャナサ王女の魔法が速すぎて無理でした!」


刀から手を放し構えをとく、そんなアキラにシャナサは、


「そうか・・・止めようとしてくれたこと礼を言いたいが、こやつは我の恩人の命を狙った・・・万死に値する!アキラ殿が気にする事では無い」


冷たくいい放ち廊下にいた近衛を呼び、


「こやつの遺体をボルト伯爵家に届け詳細を説明しろ!文句があるなら我が相手をしてやると言付けてな!」


廊下にいた近衛に、命令と脅迫紛いな事をいいはなち片付けさせる。


「さて・・・アキラ殿、我がここに来たのは父上達にそなたを会わせるためじゃ、我に着いてきてくれ。」


勢いそのままに、アキラに自分が部屋に来た理由を笑顔で告げる。


アキラは、『はい!』としか言えなかった。


(((笑顔なのに、目が全く笑ってない!)))


後にそこにいたメンバーはこう語った。


部屋を出るシャナサにアキラ達は着いていく、部屋を出る前にアルメア達には『アルメア、貴様らはこのままついてこい』と命令、拒否すればリーナの二の舞、アルメア達は首を全力で縦に振り着いていく。


「さてアキラ殿?」


歩きながらアキラに声をかける、


「何ですかシャナサ王女様?」


アキラの返事にムスッ!とするシャナサ、


「シャナサ王女様とは固いぞ、我の事はシャナサと呼べ!」


「では、シャナサ様」


「・・・」


「・・・シャナサ様?」


「・・・」


「シャナサ?」


「それで良い!我もこれからはアキラと呼ぶ」


満面な笑みのシャナサと溜め息をつくアキラ、その後ろを我関せずで着いていくメンバー、そんな会話をしながら歩いていくと、一際大きな扉が見えてきたシャナサはその扉の前で止まる。


扉の前に立つとその大きさがわかる。縦10メートル横8メートルってとこだろうか?アキラがそんな事を考えていると、シャナサが扉に手をかけて勢い良く扉を開け放つ、そして、


「父上、母上、姉上、我の恩人アキラを連れてきたぞ!」


謁見の間に入ってきたのは、氷炎姫になっているシャナサ、それを見た王、王妃、第一王女は順番に


「はい!」


「あれ?・・・シャナサちゃん・・・何故変身してるの?」


「シャナサ・・・はしたないから静かに歩きなさい、貴女は王族なのよ!」


ビビる王様、疑問系な王妃、妹を注意する第一王女、見事に反応が違っていた。


(成る程!この国の王族は女傑なんだな!)


口には出さず納得顔のアキラ、そんなアキラに気がつかず、シャナサはどんどん進んでいくためアキラ達は少し早足で着いていく。


シャナサが王様達の前で止まるとその後ろのアキラ達も止まる。


「アキラ!これが我の家族だ!父上、母上、姉上、我を盗賊から救ってくれたアキラとその家族、神獣フェンリルのナル殿とルカ殿だ・・・そしてあちらの四人はリーナに命令されてアキラを暗殺しようとした馬鹿者どもだ!リーナは我がその場で処刑した!遺体は残してやったから後程ボルト公爵家に届くであろう!」


シャナサはなんの前触れもなく話した。


そのシャナサの話しに、顔を真っ青にしたのは王様とロバート将軍、王妃は『大変だっわね!』と軽い返事、『先程の魔力の爆発はシャナサだったの』と冷静に分析をする第一王女、そんな空気の中、俺は頑張って挨拶をした。


「初めまして皆様、内藤彰でございます。こちらの国の呼び方ではアキラ・ナイトウとなります。以後お見知りおきを!」


「アキラの使い魔、東の聖域の森の神獣、フェンリルのナルよ!」


「同じくルカ、よろしく。」


ナルとルカも挨拶をしてくれたがナルとルカの紹介で回りがざわめきだす。


皆一様に『神獣だと!』とか『あんなものを使い魔にするとは何物だ?』とかざわざわうるさい、そんな中立ち直った王様から「皆静まれ!」っと威厳のある?声が響き場が静まった。


「まずアキラ殿、娘を助けてくれたことに深く礼を申す。わしがこの国の王、アルバート・アルム・フルーメンである!」


頭下げる王様、次に王妃が


「ほんと!娘を助けてくれてありがとうアキラ君!私は王妃のシレーナ・アルム・フルーメンよ!」


軽いな王妃!それを見ていた第一王女は、


「お母様!王族らしく振る舞って下さい・・・失礼しました、私は第一王女のマリア・アルム・フルーメンともうします。気軽にマリアとお呼びくださいね!」


ドレスの裾をつまみ、優雅に礼をするマリア様、そんな挨拶とお礼の言葉をいただいた俺は、


「こんな一般市民に、丁寧な紹介ありがとうございます。王様にお礼の言葉も頂けたので・・・帰ります。」


「「「「「はぁ?」」」」」


シャナサを含め全員開いた口がふさがらなかった。


「アッアキラ殿!まだ礼を言っただけで、これから褒美を与えるので『いりません』!」


褒美を拒否されるとは思ってなかった王様は、


「いやしかし『だから褒美はいりません!』何故じゃ?」


アキラの褒美を拒否する事が可笑しいのか、それを何とか渡そうとする旦那が可笑しいのか?王妃は口元を扇子で隠してはいるが絶対に笑ってる!


「だって褒美を受け取ったらさ、その後にこう言うつもりだったでしょ?『この国の為に働いてくれないか?』って、そういうのメンドイし!」


正にその通りだった!


先程までの会議の内容はアキラへの褒美をどうするかだった、だがアキラの部屋の外にいた近衛からの報告受ける。

1つ、アキラが暗殺されそうになった事


2つ、計画したのは近衛のリーナであること


3つ、それを聞いたシャナサが、怒りの余り、氷炎姫に変身した事


4つそのシャナサの力を部屋に結界を張るだけで押さえてしまった事


報告を受け取って、リーナの親であるロバート将軍は顔を真っ青にする。だが、氷炎姫と化した姫を押さえられる!そんな力が有るものには国に留まってもらいたいと言う意見が出て満場一致で決まった。


「褒美にミスリルの剣を授けようと思っていたのだが?それでもか?」


王様は食い下がる為に最高の剣を提案したが、


「この刀あるからいりません!」


と返され、


「爵位と称号を授けたいのだが?」


「爵位とかもらったら余計にメンドイじゃないですか!いりません!」


「金もいらんのか?」


「これからギルドに登録して、仕事するつもりなのでいりません・・・もういいですか?」


王様沈黙、王妃爆笑、マリア王女笑顔、シャナサあんぐり、そんな中アキラがあっ!っと言った感じで


「1つだけありました・・・でもこれは褒美ではなく要求ですけどね!」


アキラの言葉に顔を上げる王様、


「褒美ではなく要求?なんじゃ?」


アキラは後ろを振り返り、自分の処断がいつ決まるのかと、怯えているアルメア達を見る。


「俺の命を狙った彼女達四人を、俺の奴隷としてください。」


アキラの要求に目を丸くする王様達、王妃の爆笑も止まっている。


「命を狙った者を奴隷としてよこせか・・・まあ、こちらに非があるゆえに断れんな、好きにするが良い!」


「ありがとうございます!では失礼します。」


アルメア達を奴隷としてもらい、その場を立ち去ろうとした時・・・ブチッ!っと何かが切れる音がして謁見の間に大声が響き渡った。


「貴様!もう我慢ならん・・・いくらシャナサ様を助けた者でも王や国を愚弄するのは許さん、決闘だぁ!庭に出ろ!」


王の横に控えていた赤髪で全身を白い甲冑で包んだナイスミドルな男が声をあげいた。


ハァ?・・・俺何か悪いことしたかな?


そんな思考がアキラの頭の中で渦巻いていた。

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