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11話 リーナの策略とシャナサ王女の二つ名

俺は、1つ、1つゆっくりとシャナサ王女にわかるように説明をしていった。


皆様こんにちは、内藤彰です。

皆様は御存知だったでしょうか?

今時のメイドさんは何と!・・・暗殺もこなします


「そうですか・・・アキラ様に対してそんな事を」


シャナサ王女は・・・俺に起き未遂に終わった事の全てを理解したみたいだ。(かしこい子だな!)


「貴女、アルメアと言いましたか?」


部屋の外にいる近衛が持ってきた椅子に、話を聞くためシャナサは座っていたが、話が終わると立ち上がり、アルメアに声をかける。


「はい!本日、アキラ様の御案内と御世話いいつかりました、メイドのアルメアで御座います。」


俺に怯えながらも、アルメアはシャナサに挨拶をする。


「それはおかしいですね?」


シャナサの顔に、少しずつ怒りが現れる。


「私がアキラ様の案内役とお世話役に選んでリーナに指示したのは、そこで気絶してしまった私の直轄メイドである、メメルだったはずですが?」


なんと!あの気絶したメイドさんはシャナサ王女の直轄メイドだったようだ。


じゃなくて・・・俺の世話を頼まれていたメイドさんはメメルで、アルメアじゃない?


「それに、私は今まで“アルメア”というメイドの名前を聞いたことがありません!」


「それは『さらに!』っ!」


「さらに私は、自分の直轄メイドは自身の目で見て信用に足るものを選んでいます!メイド全員と直接会って話をし、仕事を見て決めています。」


そんな事をしてるんだ!すごい真面目な王女様もいるんだな!アキラはシャナサに関心していた。


「そんな私が、直接会ったことがないメイドがいると思いますか?それに貴女とそこの3人・・・魔力の流れからして貴女達はダークエルフですね!この城のメイドにダークエルフは居ません!」


アメリアは全ての道を塞がれ、本当に何も言えなくなってしまった。


「さて・・・!シャナサ様のお話の途中ですが、少しよろしいですか?」


アキラがシャナサに声をかける。その瞬間、


「お見苦しいところを見シェてしまいすいませんアキリャ様!」


(あっ!噛んだ)


頬を赤くして頭を下げるシャナサ、そんなシャナサにアキラは、


「いえいえ!凛々しいシャナサ様の姿を見れたので満足です!」


アキラが褒める。


「そんにゃ・・・凛々しいだなんて!」


更に顔全体を真っ赤にしてモジモシし始めるシャナサ。その時ドアが勢いよく開く


「アメリア!あの不届きものアキラは成敗できたか・・・・・・・・・シャナサ様?」


ドアを勢いよく開け、中に入ってきて固まったのは・・・シャナサ王女の近衛騎士長のリーナだった。


時はアキラが王都に到着する前にさかのぼる。


(あのアキラとかいう旅人無勢が~!私の活躍の邪魔をしたばかりか姫様から褒美をいただくだと・・・絶対に許せん!)


私の実力でも盗賊からシャナサ王女を守れた、なのに!あのアキラが現れて意図も簡単にシャナサ王女を助けた、あの後からシャナサ王女はアキラの事ばかり話す、『アキラ様はいつ王都に到着するのかしら?』とか『お迎えするならどのドレスが良いかな?』とか・・・あれじゃあ恋する乙女じゃないか!


「このままではシャナサ様があの不届きものに汚されてしまう!」


リーナは頭をかきむしり城の中にあるリーナの執務室へ向かう。


自分の執務室に入り乱暴に椅子に座る、すると扉がノックされたので入室を許可する。


「リーナ近衛騎士長!シャナサ様より後伝言です。『アキラ様が到着したから、メメルに案内役と御世話を頼んで!』との事です!」


部屋に入ってきたのは、新人の若い近衛騎士の女性だ。その伝言を聞きリーナは思い付く!


「了解した!私が直接メメルに話しておく・・・退室してよし!」


若い近衛騎士は敬礼をし『失礼します!』っと部屋を出ていった、リーナは直ぐに声をかける。


「アルメアいるか?」


音もなく、アルメアが現れる。


「お側に」


「アキラと言う旅人が、シャナサ様より褒美をいただくため城に来る、お前はメイドになり側で監視しろ、そして不審な点があれば・・・殺せ!」


「了解しました。」


その場から消えようとするアルメアを止める。


「後始末と保険としてメル・メイ・メラの三姉妹も使え、配置はお前に任せる・・・しくじるなよ!」


「はい・・・ではさっそく!」


アルメアは今度こそ部屋から消える。


「フッ!私を侮辱した罰だ・・・死ね、死んでしまえ下等市民!」


助けられた事を侮辱と捕らえ、あまつさえ貴族としてのプライドを重視し、更にシャナサのお礼を勘違いしたその結果・・・血が頭に登り、冷静な判断もできず、行き当たりばったりな計画を立て、暗殺者を差し向ける。


そして・・・成功を全く疑わず、アキラのいる部屋に入り今の現状に至る。


「リーナ?今のはどういう意味かしら?」


リーナの言葉に、声をあげようとするアキラより早く、シャナサ王女が反応する。


「なんで私を救って下さったアキラ様を成敗するのか?今すぐに答えなさい!私の目の間でさあ!」


シャナサの言葉にリーナは、


「シャナサ様の美しい体を、その下等な奴に汚されてしまう前に成敗しようとしただけです!」


リーナの言葉にシャナサの中の何かが暴れだした。


「貴様は我の命の恩人を殺すつもりだったのか?」


あれ?シャナサ王女の口調が変わったな?


不思議に思っているアキラの裾を誰かが掴む。


「申し訳ありませんアキラ様!今すぐシャナサ様を止めてください!」


先程気絶していたメメルが、必死な顔で俺にお願いしてきた。


「なんで止めなきゃダメなんだ?」


アキラの言葉に驚愕するメメル。


「何故ってシャナサ様の二つ名を後存じないんですか?」


「うん!知らないな♪」


俺の気楽な返事に、絶望の顔を向けるメメル。


「シャナサ様の二つ名は『氷炎姫』氷と灼熱の世界を同時に作り出すこの国最強の魔導師です!」


俺は『マジで!』と言った瞬間に念話で、


〔ナル、ルカ、フウコこの部屋とアルメア、メメル達に全力で結界を張れ〕


ナル達も念話が届いた瞬間に行動を開始、ナルは自分とダークエルフの3人に、ルカはアルメア、フウコはメメルに・・・あれ?俺は?


〔〔〔アキラ!頑張って〕〕〕


念話の返信に涙が出そうになった。


アキラはシャナサを見た、髪は足元まで延びていて真ん中より右側が真紅に染まり、左側は雪の様に白く染まっていた、そして右側には炎の槍、左側には氷の槍が、凄まじい魔力を込められた状態で浮かんでいた。


「俺・・・あの中に突っ込まなきゃいけないの?」


チラッと後ろを向くと、ナル、ルカ、フウコ、メメル、アルメア、ダークエルフの3人が頑張ってと手と前足を振ってきた!


(クッソ~~~!生きて帰れたら・・・ナルとルカをたっぷりモフモフして~か・ら・のアルメア達にはマッサージさせてメメルにはおやつと紅茶を満足するまで用意させてやる!)


俺は心にそう誓った。


(あっ!後ロバート将軍は絶対に一発ぶん殴る)


俺は心に誓いと目標を込めてシャナサに向かい歩き始めた。



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