表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10/31

9話 王都観光不可!

シャナサ様御一行と別れて3日目

やっと王都に到着しましたよ。


皆様こんにちは、内藤彰です。



「王都に入るのってこんなに時間がかかるのか?」


はい!ワンブレスで言い切りましたよ。


今俺達は、王都の門の前にいます。


時間がかかるのは何故って?目の前には人が、馬車が、馬がずらぁ~~~~っと並んでいるからだ。


俺の前には、家族を乗せた簡単な馬車、後ろには商人の様な人の大きく頑丈そうな馬車、俺はそんな馬車と馬車の間に立っていた。


ナルとルカはどうしたって?待ってるのに飽きて道の横のく原っぱで昼寝中ですよ・・・俺も昼寝したい、ちなみにフウコには、門の所で何をしているのか確認に行ってもらってる。


フウコは普段は姿を消しているため、こういう時に役に立つ。大精霊のシルフをこんな事に使うなんて、レナスさんに知られたらなんと言われるやら。

まあ、フウコが嬉しそうに飛んでいったから良し、待つのはもう嫌だ・・・おっ!戻ってきたな。


「アキラァ~!お待たせ!それでね、何か門の前で兵士達が確認しながら人を中に入れてたよ。」


「いちいち止めてか?」


「うん!馬車はね、中に人がいたら確認してから通してた。」


「何か探してるのか?」


「う~ん・・・わかんない!」


「そうか・・・ありがとうフウコ、またお願いがあったら呼ぶから遊んで来なよ」


フウコは「うん!」っと言いながら何処かに飛んでいった・・・さて、更に暇になったな、前にいる馬車の家族は寝てる、後ろの商人さんにでも話しかけてみるか、何か知ってるかも知れないし、正直腹も減った。


「あの~!門の所で誰かを探しているらしいんですが、何かご存知ありませんか?」


すると、商人の馬車の御者をしていた、恰幅のいい四十代の男性が教えてくれました。


「おや?ご存じ無い?実はこの国の王女が他国から王都への帰り道、盗賊に襲われて窮地に陥った時、通りかかった旅人が目にも止まらぬ速さで盗賊を切り倒し救ったそうですよ!」


へぇ~!凄い旅人もいたもんだ、


「しかも!礼を受け取らず、すぐに立ち去ろうとしたらしいのですが王女様は、『王都にいらっしゃればお礼をさせていただきます!』っとその証しに大切にされている腕輪をその旅人にお渡しになったそうです。」


腕輪?ちょっと待て?


「それを聞いた王は、東西南北の門番に『その証しの腕輪を持つものが現れたら城に案内せよ』っと言われ更に『シャナサの父としても礼が言いたい』っと言われたそうですよ!」


御者さんも暇だったのか、マシンガントークでかったてくれましたよ。


もしかして、俺か?俺のせいでこうなっているのか?


「すいません、ちょっと門番に話があるので行ってきます!」


話を聞いた俺は、門に向かい走り出した。


門に到着すると、


「何だ?しっかり並べ、割り込みは許さん」


門番の隊長みたいのが注意してきたが


「王女様の腕輪ってこれですか?」


懐にしまってあった腕輪を取り出し、隊長らしき男に見せる。


確かに、あの時王女は、離れ際に俺にこの腕輪をよこした。そして、『王都にいらっしゃったらその腕輪を門番に見せてください!』っと言いながら馬車を走らせていった。


「間違いない、第二王女シャナサ様の大切にされている腕輪だ、ならばお前、いや貴公がアキラ殿か?


俺は、やっぱりかと頷く事しかできなかった。並んでる皆様、申し訳ございませんっと心の中で謝りながら。


「良し!ならば城へ案内しよう」


「あっ!ちょっと待ってください!」


俺は指笛を吹く、ナルとルカが並んでいる人や馬車を飛び越えて現れる。


「やっと中に入れるの?待ちくたびれたわよ!」


「うん・・・待ちくたびれた」


「お前ら、昼寝してただろうが」


ナルとルカにビックリする兵士と人々、そんな中隊長は、


「二頭の言葉を話す白狼、本当に本人のようだな」


腕輪だけでは疑っていたらしいが、溶けたようだ


「この馬車に乗ってくれ、王城に連れていく」


「この子達が一緒でも問題ありませんか?」


ナルとルカを見た隊長は、「あぁ!問題無い」と言い、ナルとルカも馬車に乗せてくれた。


俺とナルとルカ、更に隊長を乗せた馬車は王城を目指す、乗車の際、残りの門への通達・門の解放をこの人が指示していたから隊長に間違いない、


「自己紹介をさせていただく、私はこのアルム王国の将軍の1人ロバート・フェン・ボルトだ」


何と!隊長ではなく将軍でしたか、


「この度は第二王女シャナサ様を、そして娘を助けていただき本当に感謝する!」


馬車の中で俺に頭を下げる将軍・・・娘?


「娘って、シャナサ王女の近衛の人ですか?」


「あぁ!未熟者だが人一倍負けず嫌いでな、私もてを焼いている、あぁすまん!つい愚痴が」


あのリーナって女性の親父なら、少なくとも四十代だよな?


目の前にいるリーナの父、ロバート・フェン・ボルトはどう見ても三十代にしか見えない、金髪に整った顔イケメンだな、鎧の上からでもわかる筋骨粒々な体、性格は良さそうだな?


観察をする俺に、


「どうかしたのか?」


話しかけてくるが「何でもありません」っと答えて観察をやめる。


そんな話をしているとすぐに王城に到着した。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ