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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

幻惑のロールズ

作者: ハマ

 それは、遥か宇宙の彼方。

 飛行機型の純白の機体が、宇宙空間を駆けて敵の攻撃から逃げていた。

 敵は百機以上おり、全てが赤い色で統一されていた。

 敵機は粒子砲を放ち、逃げる純白の機体を落とそうとしていた。


 連続して放たれる粒子砲を避け、更に加速して逃げようとする。しかし、追手の数は増えており、逃げるのも苦しくなってしまう。


 宇宙に走る破壊の光。

 純白の機械生命体は、その一つに被弾してしまい飛行が困難になってしまう。


 もう逃げられない。

 そう判断した純白の機体は、苦し紛れにワープを敢行する。


 目的地を決めていないワープは、その先で事故に遭いやすく、高確率で死の運命が待っていた。


 そんな危険なワープは、幸運にも成功する。


 ワープで辿り着いたのは青い星、地球と呼ばれる惑星のそばだった。


 この時点で殆どのエネルギーを消費していた機体は、地球の重力に引かれて落下してしまう。

 大気圏で焼かれ、空気を裂いて墜落する。

 そして、落ちた場所は、日本という島国の片田舎にあるぽつんと建つ一軒家だった。



◯場面変更 地球◯

 ◯本郷 透(人間 男 18)

 ◯ロキ(アンドロイド)



 本郷透(ほんごうとおる)には、叔父さんとの思い出は殆ど無い。

 ロボット好きで、部屋には沢山の模型が飾ってあったのを覚えているくらいだ。

 その叔父さんが、先日亡くなった。

 死因は脳梗塞による突然死で、駅のベンチに座っている所を発見されたらしい。


透「ここだよな?」


 透はバイクを走らせて、農地に囲まれた一軒家に到着した。

 この家は、亡くなった叔父さんが新築で建てた一軒家で、今は誰も住んでいない。

 叔父さんは五十歳を越していたが、結婚はしておらず親族は父しかいなかった。そのせいで、残されたこの家をどうするかという話になった。

 母はいらないから手放そうと言ったが、弟を大切に思っていた父が頑なに拒否したのである。


透「今日からここが俺の家か」


 その結果、今年から大学生になる透に譲られたのである。

 周囲を見渡すと農地が広がっており、山の麓には廃墟となった病院が見える。近所の家が遠くに見えており、最寄りのスーパーでもバイクで十分の距離である。


透「叔父さんは、どうしてここに家を建てたんだろう?」


 二階建ての立派な一軒家。

 しかし、交通の弁が悪く、車やバイクが必須の場所だ。

 これから通う大学から二十分という場所になければ、透も拒絶していただろう立地である。


 渡された鍵を使い、家の中に入る。


 引越しは既に済んでおり、荷物が玄関に積まれている……はずなのだが、それが見当たらない。


透「おかしいな、父さんか母さんが片付けてくれたのか?」


 引越しの対応をしたのが両親なので、ズボラな透を心配して片付けてくれたのかも知れない。

 廊下の突き当たりにある扉を開いて、リビングに入る。

 そこでは、メイド服を着た銀髪の女性が優雅にお茶をしていた。


 透は扉を閉めて、玄関を出た。


透(おかしいな、ここは叔父さんの家じゃないのか? 外観はスマホの写真と一緒だよな? もしかして、叔父さんの恋人? いや、でも年齢が合わないよな。子供とか? だけど、明らかに外国人だったよな)


 不安になった透は父に電話を掛ける。


透「もしもし父さん、叔父さんに子供っているの? だよね、いないよね。ああ、何でもない、幻覚見てたみたいだから。うん、また連絡する」


 通話を終わらせて、近くに落ちている鉄パイプを拾い再び家に入る。

 慎重な足取りで進み、リビングに入ると、そこには銃を構えたメイド服の銀髪の女性がいた。


透「ひっ⁉︎」


ロキ「動かないで、私は決して怪しい者ではありません」


透「そんな物向けられて言われても信じられん!」


 ホールドアップして、降伏する透。

 透の指摘を受けても女性は銃を構えたまま質問を続ける。


女「貴方は本郷透で間違いないですね、同行者は無し」


透「そ、そうです。それで貴女は?」


ロキ「私はROKIDEA、気軽にロキと呼んで下さい」


透「ではロキさん、その銃を下ろしてもらえると嬉しいのですが……」


ロキ「失礼、これは上の階に置かれていた玩具なので、本物ではないですよ」


透「そ、そうなんですね。……じゃあ遠慮なくぅいっ⁉︎」


 玩具と聞いて、不法侵入したロキに飛び掛かろうとした透。

 しかし、ロキはそんな透に向けて引き金を弾き、レーザーが頬を掠めて壁を焼く。


透「おっ、玩具だって⁉︎」


ロキ「落ち着いて話をしましょう。世界に危機が訪れています」


透「世界の……危機?」


 世界の危機と聞き、ピクリと反応する透。

 ここでようやく銃を下ろしたロキは、一人用のソファに腰掛けて、そちらにどうぞと向かいのソファに透を誘導する。

 目の前のロキが恐ろしくて、大人しく従いソファに座る。


ロキ「まず最初に、私は人間ではありません」


透「……はあ」


 急なカミングアウトに、何を言っているんだろうと理解が追い付かない透。

 その様子にロキは、自身の腕を掴んで取り外して見せた。


透「いっ⁉︎」


ロキ「安心して下さい。私はアンドロイドですので、パーツの付け替えが可能なのです」


 驚く透に外した腕を渡し、どこからか取り出した新しい腕を装着する。

 渡された腕を見ると、わちゃわちゃと動いており、最後は中指を立てた状態で止まってしまった。


透「おい」


ロキ「失礼、変な所で固まってしまいましたね。ですが、これで私が人間ではないと信じてもらえたと思います」


透「ああ、これは嫌でも信じるしかないが、どうしてアンドロイド? のロキさんが俺ん家にいるんだ? 世界の危機だって言われても、俺じゃ何も出来ないぞ」


ロキ「そんな事はありません。この世界を守れるのは、透しかいないんです。この家に住む透だけが、奴らに対抗できる最終手段なのです」


透「奴ら? 何か敵のような存在がいるのか?」


ロキ「はい、この世界を支配しようと企む宇宙海賊コスモ。奴らが、地球に戦力を送り滅ぼそうとしています。そして私は、宇宙治安組織ガルドに所属しています」


 ロキの説明によると、宇宙海賊コスモが地球を狙っており、ガルドなる組織がコスモの魔の手から地球を守っているという。

 ロキが地球にやって来たのにも理由があり、宇宙海賊コスモとの戦闘中に、事故で地球に落ちてしまったそうだ。

 機体の補修が終われば去るつもりだったが、この地もコスモに狙われていると知り、戦う事を決意したらしい。

 しかし、ロキだけでは宇宙海賊コスモに対抗出来ない。

 ロキの機体は心臓部が損傷しており、他者を乗せなければ動かなくなっていたのだ。

 だから、現地の人間に協力してもらう必要があった。


 これまでは泰造なる人物が協力してくれていたそうだが、不摂生が祟り、ご臨終してしまったらしい。


透「泰造って、叔父さんじゃん」


ロキ「ええ、僅か一月という間でしたが、泰造は快く協力してくれました」


透「叔父さん……」


 きっと叔父さんは残念だっただろう。

 話を聞くに、機体というのはロボットだ。

 叔父さんの部屋にあった模型も、殆どがアニメのロボットだったので、テンションも上がっていたに違いない。


ロキ「泰造が良く話していました。透だったら、俺の意志を継いでロキに協力してくれるだろうと」


透「……叔父さん」


 なんか覚えてなくてごめんって思った。


 話は分かったので、透は立ち上がりロキに手を伸ばす。

 それに手を伸ばして握手しようとするロキ。

 だが、その手に掴まれたのは、先程取り外した己の腕だった。


透「ごめん、俺には荷が重い」


 世界を救うとか無理。

 心惹かれる物はあるが、これからの大学生活と天秤にかけると後者に傾く。それに、せめて彼女が出来るまでは死にたくない。

 そう心の中で思いながら、ロキの申し出を断った。

 だが、ロキはそれを許さない。


ロキ「残念ですが、宇宙海賊コスモの戦闘員が地球に接近しているようです。これより搭乗してもらいます」


透「へ? おおおーーー⁉︎」


 唖然とすると同時に、腰掛けていたソファが動いて透を拘束する。

 そして横に倒れると、リビングの様相が変化していきメタリックな物へと変貌する。更に壁が寄って来ると、床が開いて透を床下へと誘う。

 スーッと下がると、まるでコックピットのような場所に辿り着く。そこに備わった座席に乗せられると、強制的にレバーを握らされた。

 握ったレバーは自動的に動き、それがスイッチだったかのように家がガコンガコンと変形していく。壁が全て白に染まり、二階部分が顔に変形して、地下に埋まっていた部分から足が生えて来る。


 ガキーン! 

 変な効果音がなり、二足歩行の白いロボットが構えた。

 頭部には二本のツノが生えており、目は青に光っておりそれ以外はマスクのように覆われていた。

 胴体にゴツさは無く、スタイリッシュな装甲で覆われていた。更に特徴的な物は、機械の尻尾だろう。うねうねと動き、透のバイクを弾き飛ばしてしまう。


透「あっ」


ロキ「この機体の名はロールズ、これよりワープを行います」


 正面のモニターにロキの顔が表示され告げる。


透「いや、ちょっと待っーーーえーーーっ⁉︎」


 急激なGを感じたかと思えば、全体のモニターに映し出された映像を見て言葉を失う。

 見渡す限りの黒、そこに星であろう光が無数に輝き、背後には青い星地球が輝いていた。



◯場面変更 宇宙◯

 ◯本郷透

 ◯ロキ

 ◯アトランティア(敵対ロボット)



透「ここは……宇宙?」


ロキ「そうです。そしてあれが、宇宙海賊コスモの兵士です」


 モニターの一部がアップにされて、こちらに近付く機体を映し出す。

 それはまるで血のように赤いロボットだった。

 楕円形の本体に、触手のような腕が四本生えた機体が二機。

 それを引きつれるように、赤い人型のロボットが先頭を行っていた。


ロキ『あれは、アトランティア。ここまで来るとは……』


 敵人型ロボットをアップして、ロキが言う。


透「あれって、そんなにやばいのか?」


ロキ『はい、あれは宇宙海賊コスモの幹部、無慈悲のアトランティアです。奴に仲間も殺されてしまいました。……奴が来たという事は、地球を一気に滅ぼすつもりなのかも知れません。ここで勝たなければ、ジ・エンドです』


透「マジでか⁉︎」


ロキ『どうやら気付かれたようです。来ます!』


透「えっ? おおーーっ⁉︎」


 敵ロボットより粒子砲が放たれ、射線より急いで離脱するロキ。

 連続して撃たれる粒子砲を避けていると、アトランティアが赤い剣を手に迫っていた。

 迫る脅威から加速して逃げるが、追い付かれるのも時間の問題だろう。


透「ど、どうするんだよ⁉︎」


ロキ『落ち着いて下さい。透が力を貸してくれたら、決して負けません』


透「力を貸すってどうするんだよ⁉︎」


ロキ『そのレバーを操り、共に戦うという意志を示してくれたら良いのです』


透「……拒否したら?」


ロキ『死にます』


透「やってやらー‼︎」


 覚悟を決めた透は力強くレバーを引き、ロールズの操作が自身に移ったのを感じ取る。そして、操作方法が頭の中に流れこんで来て、どうすれば良いのか理解する。


透「これは……勝てる!」


ロキ『ええ、では任せましたよ透』


 ロキはそう告げると、透のサポートに専念する。

 それを理解した透は、手元にあるボタンの一つを押して、専用武器であるビームライフルを足の装甲から取り出した。


透「アブソリュートショット!」


 何もない正面に向けて、連続してビームライフルを撃つ。

 そのビームは、正面からUターンして追ってくるアトランティアとその配下の機体に直撃する。

 アトランティアは、手に持つ剣で防ぐが、他の二体は被弾して動けなくなっていた。


透「流石だ。この程度ではやられないか!」


 調子に乗った透は、更にボタンを押して新たな武器を取り出す。

 背中から飛び出た二本の棒。まるでドラムを叩くステッキのような形状だが、その先からビームサーベルが伸びる。


透「行くぞ! アトランティア!」


 動きの止まっていたアトランティアに接近して、二本のビームサーベルを振り下ろす。

 ロールズのビームサーベルとアトランティアの剣が衝突する。

 何度も行き交いながら激しく衝突して、お互いに削って行く。

 最後は鍔迫り合いになる。

 接近した事で、透はアトランティアの口が明滅しているのに気付く。


透「ん? ロキ、アトランティアは、何か喋っているんじゃないか?」


ロキ『音声に変換しましょうか?』


透「喋れるのか?」


ロキ『ええ、アトランティアにも意思はありますので』


透「そうか、倒す前に話を聞いてやろう」


ロキ『そうですか』


 聞こえて来たのは、野太い男の声だった。


アト『おのれ! 仲間からの連絡が途絶えたのは、貴様のせいだなロールズ!』


透「あれ? アトランティアって男なの?」


ロキ『音声は調整しているので、女性の物にも変更は可能ですが、どうします?』


透「いやいいや、可愛い女の子の声だと情けをかけそうだし」


ロキ『そうですか』


透「話って出来るのか?」


ロキ『可能ですが、早く倒してしまった方が良いですよ』


透「話してみたい、頼めるか?」


ロキ『……よろしいですよ』


透「おいアトランティア! どうして地球を狙うんだ! そんなに優れた技術があるなら、地球を攻める必要はないだろう!」


 少しの間があり、アトランティアから返答がある。


アト『バカめ! 我ら宇宙海賊コスモは、狙った物は必ず手に入れる! 低脳な地球人共は絶滅だ!』


透「交渉の余地無しか……お前はここで倒す!」


 透はロールズを操り、アトランティアの剣を弾くとガラ空きになった胴体に蹴りを入れて距離を取る。


 二本のステッキを交差させると、一本の巨大な剣が現れた。


透「覚悟しろ! 必殺イリュージョン・ストライーークッ‼︎」


 スラスターにより加速したロールズはアトランティアに急接近する。そして、巨大な剣を振り下ろし、アトランティアの剣に受け止められる。

 だが、それだけでは終わらない。

 横から新たなロールズが現れ、アトランティアを斬る。更に上から、下から背後から、計十体ものロールズが現れ、次々とアトランティアに刃を切り刻んだのだ。


アト『卑怯な…り』


 アトランティアは、そう言い残して爆散する。

 残った破片は地球へと落ちていく。


透「正義の勝利だ!」


 大剣を掲げて、勝鬨を上げる。


ロキ『透、お見事です。では、地上にワープします』


 ロキが告げると同時に、ロールズの姿は宇宙空間から消えてしまった。



◯場面変更 家の中◯



 ソファに座った透は、指を組んで項垂れていた。


透「……俺、何であんな事やってしまったんだろう」


 透は自問する。

 俺はあんな事する性格だったのかと。

 ロボットに乗って、やっべ楽しい! とテンションを上げるほど、子供だったのかと。

 ああいうのからは、卒業したつもりだったのに……。


透「恥ずかしい!」


ロキ「何を今更言っているのです。これから先、全てが片付くまで、侵略者から地球を守らなくてはいけないんですよ」


透「片付く?」


ロキ「ええ、私の仲間が宇宙海賊を倒すまで、この地球を守るんです!」


透「そ、それはいつ頃になる予定で…」


ロキ「早ければ一月」


透「一ヶ月か、それくらいならまあ……」


ロキ「遅ければ百年と言った所でしょうか」


透「期間が空きすぎてない⁉︎」


 余りの遅さに絶叫する。


ロキ「仕方ありません。宇宙海賊コスモという連中は、それだけの規模の巨悪なんです」


透「それだと、俺死ぬんだけど」


ロキ「安心して下さい。百歳までは生きるよう、サポートいたしますので」


透「他の人にバトンは……」


ロキ「レバーを引いた時、既に透を専用パイロットに登録していますので、無理です」


透「マジでか⁉︎」


ロキ「末永く、お願いしますね」


 ロキの笑顔が、とても怖いなと思った透だった。



◯場面変更 夜の山の中◯

  ◯ティア (アンドロイド)

 


 夜の山中で、赤い楕円形の物がクレーターの中央に鎮座していた。

 赤い楕円形の大きさは人が入れるほど大きく、光沢に月が映っていた。

 プシューという音を立てながら、繋ぎ目が現れる。ゆっくりと開き、中には裸の赤い髪の女性が入っていた。

 女性は起き上がると、耳に手を当て何かを確認する動作を行う。


ティア「こちらアトランティア、本部、応答を願う……駄目か」


 アトランティアは諦めたように起き上がり、地上に降り立つ。


ティア「ポットは無事か、回収」


 ポットと呼んだ赤い楕円形に触れると、形を変えていきブレスレットへと形を変えてしまった。

 ブレスレットを操作すると、一瞬で服を着用する。その姿は、地球の一般的な服装と変わらない物だった。


ティア「これが、この地の服装か……悪くない」


 そう評価したアトランティアは、通信可能な場所を求めて歩き出す。


ティア「おのれロールズめ、貴様の思い通りにはさせんぞ!」


 明確な敵意しまして、宇宙からの来訪者は拳を握った。



◯場面変更 暗闇の部屋◯

 ◯ロキ(アンドロイド)


 ロキは地下にある秘密の部屋で、情報を入力していく。


ロキ「搭乗者登録、本郷泰造から本郷透へ変更。

 ロールズとのシンクロ率40%、前搭乗者と比べて落ちるが許容範囲内。前回の反省を踏まえ、事情の説明と協力の打診を実施。快く協力を承諾。

 心臓部の修復は部品不足の為不可能。代替品は確保済み。

 本部へ連絡済み。状況が芳しくなく、救援の見込みは薄い。自力での帰還を推奨。課題はエネルギーの確保、代替品の強度向上、装備の拡充の三つ。

 最善策、敵対勢力からの奪取。

 今回の無慈悲のアトランティアとの戦闘により、戦闘補助機ダンドを二機確保。

 残りの必要物質は……」


 情報をまとめて、課題を上げていく。


ロキ「目下の目標は、地球に訪れた敵対勢力の殲滅」


 最後にそれだけを言い、上で寝ているだろう透を見上げる。


ロキ「頼みましたよ、貴方だけが希望なんです」


 その言葉の真意は、まだ誰も知らない。

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