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1-3.5月20日~5月31日

 印象に残っている場所や人達を、夢で見ることが多い気がします。となると、望む夢を見るには印象に残るようなことを行えば叶うということになりますが……難しいです。見れる夢が選べたらいいのに。




 ◇



5月20日

 道路脇のフェンスから見えたのは母校である高校の野球グラウンドだ。

 グラウンドでは練習着を纏った部員が練習をしている。ネットやマシンがダイヤモンド内に置いてあるから、おそらくフリーバッティングをしているみたいだ。


 オレはこの学校を既に卒業している。今日は後輩の練習を見に来た。


 意外に見に来ている人が多いな。


 数十人いるが見覚えのない人達だ。見た目からして歳の離れたらOBだろうか。


 後輩が鋭い打球を放った。


「ナイスバッティング!!!」


 周りから声が上がった。


 あれ? もう1つのマシンで打っているの、オレが中学生の時に同じ野球部にいた先輩だ。なんで関係ないのにフリーバッティングに参加しているんだ? しかも格好が練習着じゃなくて私服で、そのうえ左で打っているし。右バッターだったはずだ。


 中学生の時の先輩が、意外に鋭い打球を放った。


「おいっ! コラァァァ!!!」


 そりゃあ、そうなるわ。今の声は間違いなく監督だ。いくら良いバッティングをしたとしても、あの私服で部外者だからな。練習の邪魔をしているのだから怒られるに決まっている。



 ◇



 夢の中では予感が当たりやすい気がします。それが良い予感ならいいのですが、悪い予感だと起こらないで欲しいものです。



 ◇



5月21日

 駐車場に止めている車の中で親が帰ってくるのを待っていた。


 窓の外を見ると3階建てのアパートのような建物が、すぐ近くにあり、壁面で作業服を着た人達が何かをしている。


 1人だけ動きが他の人と比べてぎこちない。新人だろうか? 何か落とさないか心配だ。


「えっ!?」


 いきなり乗っていた車のフロントガラスに拳程度の傷がついた。


「あの、すみません」


 作業員が車の近くにいた。呼んでいるみたいだから車を降りよう。


「一応見てくれませんか?」


 それって傷の程度によっては弁償しないということだろうか。一応も何も誰が見ても弁償ものだと思う。


「いやいや、このくらい大丈夫っすよ」


 いや完全にアウトだろ。こいつ、あのぎこちない新人だな。雰囲気からして、こいつが落としたみたいだな。


「あの、また落としたら大変なので車移動してもらっていいですか?」


 先に謝ってほしいが、また落とされても困るな。でもタイミングが悪い。


「オレ免許持ってないですけど」


「じゃあ、オレが運転しますよ」


 答える前に、ぎこちない新人が運転席に乗り込んだ。


 おいおい待ってくれよ。


 後部座席に乗り込むと、すぐに車が動き始めた。


 大丈夫かよ。住宅街で道幅が狭いのに速度の出し過ぎだ。


 すぐにでも壁に接触しそうだが、ぎりぎりで接触しない。


「オレには、あの仕事向いてないっすよ。他の仕事なら上手くできるのになぁ」


 突然そんなことを言われても困る。

 

 あれ? この車5人乗りだったはずなのに、いつの間にか8人乗りに変わっている。それに自分の両隣に作業員が座っているし。



 ◇



 10分程度の睡眠でも夢を見ることがあります。短時間で色々な出来事が経験でき面白いですが、繰り返し寝起きするので、あまり眠った感じがしません。



 ◇



5月22日①

 どうやら、とある物品をめぐり争っているみたいだな。


 部屋の中で複数人が拳銃を持って打ち合いをしていた。拳銃からは弾丸ではなく透明な細かい破片が噴射していた。



 ◇



5月22日②

 ここはどこだ? しかも目の前が変に歪んで見えるな。


 進んでみるか。


 おいおい!


 歪みを突き進むと、弟が6人くらいに囲まれて虐められていた。



 ◇



5月22日③

 この車、古いな。新しい車と比べてメーターが質素だ。


 運転しながら速度が気になって見たら気がついた。


 マニュアル車なんて久しぶりだな。高速道路みたいだしスピードを上げるか。


 高速道路じゃないっ!?


 先がカーブになっていた。


 この速度では曲がれない。ハンドルを急に切っても横転する。横転しないようにハンドルを切ったが壁にぶつかった。


 急に視界が良くなったな。


 これキックスケーターだよな。足で地面を蹴らなくても進んでいる。電動なのか?


 それにしても、ここ高速道路だよな。


 T字ハンドルの脇に、もう1本ラリーカーで見るような長いシフトノブがある。シフトを操作すると速度が変わった。


 これでスピード調整するのか。あれ? あれは地下道か。


 高速道路の脇に屋根の着いた入口がある。


 試しに入ってみよう。


 少し暗い道を進むと途中で2方向に分岐していた。どっちに進んでも会社の寮の入口みたいだな。



 ◇



 約束の時間を忘れていた、あるいは時間に遅れそうな夢を見ると急に目が覚める時があります。急いで時計を確認しますが、ほとんどが起きる時間が早く2度寝します。



 ◇



5月23日

 よく来る複数の店に囲まれた広い駐車場だな。


 あれは父だな。あの手に持っている靴はなんだろうか?


 近くまで来て、無言で靴を差し出してきた。


 雰囲気からして、買ってやるからサイズ確認をしてみなさいってことかな。


 スポーツメーカーのロゴが入った、くるぶしまで隠れるタイプのスニーカーだ。こういうタイプの靴はあまり履いたことがない。


 サイズはちょうど合うけど、なんとなく見た目が気になる。


 靴を脱ぎ父に返すと、店に向かって行った。


 アイスか。オレも食べたいな。


 姉妹と思われる小学生くらいの2人の女の子が、美味しそうに食べている。


 そんなことより、帰る準備でもするか。


 近くに置いてあった荷物を持ち、車のトランクに積み込む。


 この子達、アイスを食べていた姉妹だ。隣で荷物を積み込んでいるけど、全然記憶にない子達だよな。まあいいか。


 よしこれで最後だ。


 片膝をトランクに乗せ、奥の方に荷物を置く。


 やっと家に帰ってきた。


 部屋にある時計を見ると17時20分だった。


 17時20分か……、あっ! そういえば今日14時に髪を切る予約してた。こういう時ってキャンセル料発生するのか? どうしよう。



 ◇



 アニメのキャラが夢に出てくることがあります。実際に会うと大きい目とか絶対に違和感があると思っていましたが、違和感はありませんでした。



 ◇



5月24日

 友達と2人で本屋の中を歩いて周り、用事が終わって出入口に向かうと、小学生くらいの2人の女の子が入ってきた。そのうちの1人には見覚えがある。魔法少女アニメに出ていた子だ。何故か親近感があるな。


「どう?」


 オレに今日の服装を聞いているみたいだな。


「おう」


 普段女の子と話をしないから緊張する。そういえば、この後、合コン予定だったな。時間が無いから行かないと。


「じゃあな」


 あれ、もしかしてあの回答では、まずかったか? なにか、もっと他に可愛いとか似合っているとか言いようがないのかって聞こえたような気がするが、気のせいか。


 立ち止まっている横を通り、出入口を出て階段を降りる。


「好きとか言ってよっ!!!」


 急に後ろから服装を聞いてきた女の子の怒り声が聞こえた。


「好きだよ」


 あれっ? 固まっているのか? まあ言うことは言ったから行くか。


 目的地に向かい道路を歩く。


 何か頭の後ろに違和感があるな。


 手で触ってみると白いものが手に着いていた。


 これはペンキだな。


 もしかしてと思い上着を脱いで背中側を見ると、上半分に同じ白いものが付着していた。隣の友達も同じように服の背中側に白いものが付着している。オレよりはひどくない。


「この格好では合コンに行けないな」


 家に戻るか。けど恥ずかしくて、この格好で歩けないな。


「そこの2人、車に乗っていくか?」


 30代後半くらいの、がっちりとした体格に日焼けした男が、車を止めて窓を開けていた。


 誰かは分からないが助かる。


「お願いします」



 ◇



 変わった動物を見れるのも、夢の中だけではないでしょうか?



 ◇



5月25日

 校舎の中で運動会をやることになった。


 最初の競技は短距離走だ。スタート地点で合図を待つ。


 走者は他に6人で全員中学の時の同級生か。


「位置についてよーいどん!」


 おい、位置についてとよーいの間は、普通もっと間があるだろ。よーいとどんの間もつながっているし。全然タイミングが合わなくてスタートが遅れたじゃないか。


 よし、なんとか追いついた。もう少しでゴールだ。


 疲れた。ゴールは横一直線で誰が勝ったか分からなかったな。


 電話の音?


 ここは実家の寝室か。いつの間にベッドに入ったんだ?


 横には母と妹と弟がいた。


 あれ、電話の着信が切れたな。


 着信音のせいで、母と妹が起きてしまった。母がカーテンを開けると、外は曇り空で雪がちらちら降っていた。


 ベッドから出て窓から外を見ると、1面に雪が積もっていた。


 あれ? ここは車の中か。自宅の駐車場だな。


 隣には妹と弟が座っていた。トランクの方を見ると、外に熊のような身体で顔がライオンの動物がいた。


 外に出たら絶対まずい。


 家の方を見ると、中が透けて見えて母が外に出ようとしていた。


 熊のような身体で顔がライオンの動物が4足歩行から立ち上がり2足歩行になった。


 まずいっ!


 母が玄関の扉を開け驚いている。



 ◇



 やはり夢の中では想定しないことが起きてしまいます。



 ◇



5月26日①

 女子野球アニメで見たことがある4人だ。そういえば、これから野球する予定だった。


 中央に丸い大きな噴水がある公園で、オレ達以外は、ほとんど人がいない。


 最初はオレがバッターか。


 この人数しかいないから、バッター以外は全員守備だ。


 よし、


 打ったボールは守っていた4人を抜いて転がっていった。


 打ったのはいいけど、ベースがない。とりあえず適当な目印をベースにして走るか。


 ボールが戻ってきた。


 もう少しでランニングホームランだったけど3塁打なら上出来か。


 あれは、どこかで見たことがある2人組のお笑い芸人だ。なんで噴水の中に入っているんだ? あれ? あの2人のおばさんも入っていく。


 えっ!?


 おばさんの1人がズボンを脱ごうとしていた。噴水に入っていた、お笑い芸人の1人もタイミングよく振り向いて驚いている。



 ◇



5月26日②

 年末恒例の歌番組がテレビで放送されていた。ステージの下手から1人が歌いながら歩き、中央に集まっている人達のところへ向かっている。


 歩いていた1人が中央に辿り着くと全員が一斉に歌い始めた。


 歌っている人達の周りには、幼稚園児くらいの子供達が踊ったり、柔道の技を繰り広げていた。


 今時の幼稚園児は、あんなこともできるのか。



 ◇



 夢で見た人物が現実に存在するか気になって調べてしまいます。もし存在したら何か縁があるのかもしれませんから。





5月27日①

 ここは宴会場だろうか? 部屋の前の方には白いテーブルクロスを敷いた長テーブルが横にして置いてあり、その手前に縦に4列並べられた長テーブルが置いてある。主賓席と思われる部屋の前の方にある長テーブルには、10人ほどが座って食事をしながら談笑をしている。


「お前はあそこのテーブルで黙って座っておけ」


 隣にいた50代くらいの知らないおじさんが面倒そうに指をさした先を見る。恐らく、縦に並べられた長テーブルのうち1番左側にある長テーブルだろう。既に10人ほど座っていて空いている席は1番手前の端だけだ。


 言われた通りに座るか。


 少し待っていると、料理が運ばれてきて長テーブルの上に置かれた。


「次は負けない!」


 なんだ? 隣に座っていた小学生くらいの男の子が2、3秒睨んで食事を食べ始めた。


 なぜ睨まれたのか分からないが、気にしないでオレも食べよう。



 ◇



5月27日②

 テレビでプロ野球中継をやっていた。赤いユニフォームを着た背番号71番が左打席に入って構えていた。


 赤いユニフォームっていえば、あのチームしかないよな。71番って誰だっけ? それより、いつの間に実家に戻ったんだ?


 部屋に行くか。


 オレの部屋の扉を開けると、高校の時の同級生が2人いた。1人はベンチプレスをやっている。


 オレも鍛えるか。


 ベッドに仰向けになり、バーを両手で持つ。


 やけにこのバー短いな。肩幅しかないけど、まあいいか。


 10回ほど上げ下げをしてみる。


 野球中継が気になるな。


 部屋を出る。


 誰かが来る気配を感じるな。練習サボっているのが見つかったらやばい。ここは、反対側の廊下から行こう。


 こっちに来ている気がする。1度、浴室に隠れるか。


「びっくりした!!!」


 脱衣室の扉を開けると、オレの部屋にいた2人のうち1人が浴室から出てきた。もう1人は、まだ浴室にいるみたいだ。


 1度出るかって、今度はこっちか。


 閉めた脱衣室の扉を開けると、父が目の前にいた。


「浴室は混んでるよ」


 父は入るのを諦めたのか、別の場所へ歩いて行った。


 さてどうしようかな。もう少しで浴室にいるやつが出るかもしれないから、このまま待つか。



 ◇



 久しぶりに実家へ帰ると、模様替えをして部屋の中が変わっていることがあります。さすがに夢の中ほどの変わるようなことはありませんが。



 ◇



5月28日①

 ここから2方向に分岐しているのか。その先は、いずれまたつながっているようだな。片方は1度角を曲がるがほぼ直線でもう片方は道が大きく膨らんでいるから距離が長くなる。


 その先には目的の奴がいて、仲間にするには、そいつに触れるしか方法はない。


 どちらかの道の途中には敵がいるようだか、できれば避けたいな。幸いにも、こちらにはもう1人仲間がいる。ここは分かれて行くのが時間的にも効率がいいな。



 ◇



5月28日②

 以前に通っていた小学校だな。とりあえず中に入ってみよう。


 学校に入るなら靴を履き替えないといけないな。さすがに小1から小6まであるから靴箱が多いな。右奥は中学1から3と高校1か。段ボールに手書きをして靴箱に貼ってあるとか、他に明示する方法はなかったのだろうか。


 さて、オレは大人だから年齢で1番近いのは高校1か。


 貼り紙のある靴箱はここか。オレの名前は……、


 手前から順番に見ていくと、中間くらいの下から2番目にオレの名前がフルネームで書かれていた。


 あれ? 靴箱に何も入っていない。いつの間にか上履きになっているな。まあいいか。このまま入ろう。


 あっ、人がいた。左の方ってたしか体育館があるはずだ。


 廊下を進み角を曲がると、女子2人と男子1人が座っていた。


 たしか小、中の同級生だな。なんでこんなところで座っているんだ?


「どうしたんだ?」


「明日、ネットとロープが必要なんだよ」


 女子の1人が緑色のロープを持っていた。


 そうなのか。どこかにないだろうか。


「あれはダメなのか?」


 体育館の入口付近にネットが束になって壁に掛けられていた。


「ちょっと考える」


 歩いて行ってしまった。


 何に使うんだろ。



 ◇



5月28日③

 ここは実家だな。


 物置用に増築した部屋のドアを開ける。


 増築したのに何もないな……、えっ!? なぜ部屋の中に車があるんだ?


 この黒い軽自動車、誰のだろう。あれ、これ弟のか。運転席側のドアを開けると、弟の名前が書かれた紙が貼られていた。


 試しにエンジンをかけてみよう。


 一応エンジンはかかるのか。部屋の中だしうるさいからエンジンを切るか。


 あれ? 誰かくる。


 部屋の奥にもう1つ曇りガラスの扉があり人影が見える。


「何してるの?」


 入ってきたのは弟だった。


「お前こんな車持っていたんだな」


「うん」


 部屋の中にいてもあれだし、ちょっと外に出るか。


 また見たことのない車だな。


 駐車場に少し錆びた車が4台あった。


 父と母しか住んでいないのに4台もいらない気がするが買ったのだろうか。


 車の中を覗くと前の席はそれなりにきれいだったが、後ろの席には乾いた土があった。


 水没車か?


「行くよ」


 母が見ていた車と違う車に乗り込む。


「おいおい!」


 後ろの席に乗りドアを閉めようとした瞬間、車が動き始めた。危なく車から振り落とされるところだった。



 ◇



 現実とは季節外れの夢を見ることがあります。心残りがあったからでしょうか?



 ◇



5月29日

 どこかで見たことがあるお笑い芸人だな。何しているんだろう?


 それにしても目が霞むな。数回瞬きをする。


「おい、お前何かやっていたのか?」


 これまた見たことがあるお笑い芸人だな。恐らくスポーツをやっていたのかってことだろう。


「うっす」


 何かをしていたお笑い芸人とオレに話しかけてきたお笑い芸人が2人で何かを話している。


「ちょっと来い」


 2人の後についていく。


 別の部屋に行くと、横長のテーブルに20人くらいの人が座っていた。


 見たことがない人ばかりだな。とりあえず空いている席にでも座るか。


 オレの反対側の席の1つ左側にいた男が、先ほどのお笑い芸人から駅伝大会に出ないかと誘われていた。誘われた男はしばらく走ってないですからとやんわり断っていた。


「ちなみに、お前は何か部活をやっていたのか?」


「野球部です」


「じゃあ走れるな」


 いきなりかよ。ここって大学のサークルだろうか? 見た目からして高校生に見えない。


 全員が立ち上がり外に出ていくので、その後についていく。


「すごいな」


 近くに雪の斜面があり、斜面の1番下には男2人と女2人がいた。


「お前もやるぞ」


 いつの間にかスノーボードとウェアを持っていたので、そのまま雪の斜面を歩いて登る。


 横を見ると、女の1人がスノーモービルに乗り、もう1人がスノーボードに乗って引っ張られながら登っていた。


 オレも引っ張られたい。



 ◇



 急な展開では重大な内容であっても冷静な判断ができません。夢で良かったです。



 ◇



5月30日

 ここはショッピングセンターか。今まで来た覚えがないところだな。


 そういえば、なんでここに来たんだっけ?


「おわっ!?」


 急に手を引っ張られ走らされる。


 この女の子誰だ? 何か焦っているな。誰かに追われているのだろうか?


 急に方向を変え店舗に入る。


 ここって女の子の下着売り場じゃないか! なんでここを通るんだ。しかも試着室でもないのに下着の女の子がいるし。引っ張っている女の子はいいかもしれないけど、オレがこんな場所を通るのは気まずい。


「どっちに行く?」


 しばらく走っていると階段の踊り場に着いた。上りは下りに比べて階段が狭い。


 上に行けば駐車場しかない気がする。そうなると逃げる場所が限られるな。


「下に行こう」


 下のフロアに出て、また途中にあった店舗に入る。


 食事をする場所みたいだな。


 4人が座れるテーブル席が6個あるスペースに入り空いている席に座る。反対側に女の子が座りスマホを見始めた。


 こんなところでゆっくりしてて良いのだろうか?


「私はこれがいい」


 差し出されたスマホを見ると、画面に黒い輪が表示されていた。


 これって婚約指輪か!? いやいやオレ、結婚する気なんて無いし。


 女の子の顔を見ると、笑顔のまま何も喋らない。


 何故だろうか。断れない感じだ。


「良いよ。これで」


「ありがとう」


 急に席を立ってどこに行くんだ? それより結婚か……、


 なんとなく天井を見る。


 結婚なんて不安しかない。


「どう?」


 もしかしてスマホで見た黒い婚約指輪か? 


 女の子の首もとに二回りほど大きい輪があった。


 指輪かと思ったが首輪だったのか。見た感じサイズが合っていない。でも嬉しそうな顔をしているな。オレが知らないだけで、こういう婚約指輪もあるのかもしれないな。


「あぁ、うん」


 女の子は首輪を両手で持ち上に動かすと、額の辺りでちょうど止まった。


 サッカー選手がしているみたいな輪だな。


「大変なの!!!」


 また急に知らない女の子が来て、2人はどこかに行ってしまった。


 5分くらい経っただろうか。2人の女の子が戻ってきた。なぜか首輪の女の子が泣いていた。


「どうした?」


「負けたの……」


 何かの勝負でもしてきたのだろうか?


「他に近くにいるのは……」


 もう1人の女の子がスマホを見ながら何か呟いている。


 スマホを覗くと6人の名前が書かれていた。



 ◇



 それほど悩んでいないことだったのですが、夢に出てくるということは、自分が思っていた以上に悩んでいたということでしょうか?



 ◇



5月31日

 ここはオレの部屋だろうか? 私物らしきものが部屋に散らかっていた。


 それよりも知り合いからキノコを貰ったが、どうしよう。


 あれっ! 壁が無い!?


 廊下側にある部屋の壁が一部無くなっており、布みたいなものが垂れ下がっている。


 このままだと廊下から簡単に入られるじゃないか。


 布をめくってみると、廊下に30代くらいの女の人が立っていた。


「部屋の改修が必要になって壁を取ったの。迷惑をかけてすみません」


 誰かに壊されたと思っていたが、そういうわけではなかったみたいだな。


「分かりました」


「それは?」


「知り合いから貰ったキノコなのですけど、どうしようかと思いまして」


「私が料理をしましょうか?」


 料理が出来そうな人だし、困っていたから助かるな。


「是非、お願いします」



 ◇

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