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Guardian・Spirit 〜ガーディアン・スピリット〜ファースト!  作者: きつねうどん
File6 チャンピオンリーグ挑戦
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No.51 チャンピオンリーグ・エキシビジョンマッチ

元々シャンランはこの話を初登場にする予定でした。

これで今年の全キャラは試合参加できましたね。

〜実況・解説〜


『さぁ、いよいよ優勝者によるエキシビジョンマッチが行われるわけだけど、会場内が(ざわ)ついているね』

『無理もありません。カンナ様がお選びになったのは“あの”シャンラン様ですからね。1st,2edリーグの優勝者。今年も休学中だった事もあり、大会には参加させていませんでしたが、学年別でもチャンピオンリーグでも優勝候補に入っていたでしょう。お互いの武器は剣と如意棒、この試合カンナ様にとって厳しい試合になるでしょうね。如意棒の場合、相手が延長線上にいればどこからでも攻撃できますからね』


『それもですが、シャンラン様は接近戦も得意な方で近づくと八卦掌で対応してきます。カンナ様も接近戦は得意ですが、どうなる事やら』

そのあと、私とシャンランさんは白線の前に立ち試合の準備を行う。


(正直言って連日試合だったし、決勝で疲れているから気軽にやりたいけど相手はシャンランさんだからな…。試合してくてウズウズしてただろうし、なんとか延長線上に入らないように工夫して相手に点を取られなければいいかな)

と考えているとシャンランさんに声をかけられる。


「カンナ、どうしたヨ?我、凄い楽しみヨ!!やっと体を動かせるネ」

と孫悟空さんと一緒に試合前のウォーミングアップなのだろうか?

拳や蹴りの練習をしている。


審判「両者白線の前へ、武器を用意する者は顕現を」

「悟空、顕現するヨロシ」  「私達はパスで」

(私はシャンランさんの戦い方がよくわからない。接近戦なら合気道で対応出来るし逃げるなら身軽な方がいい)

審判「それでは、始め!!」


      シャンラン 0ー0 カンナ

      試合時間 2:00


「悟空、拡張するヨ。試合場の端と端を繋げるネ」

『俺に指図をするなシャンラン。お願い事をいう時は何と言うんだ?脳に筋肉ばかり付けやがって。礼儀も知らんのかお前は』

「うわ、八咫烏さん以上に面倒臭い性格してるな悟空さん」


「そんな事言って、元の姿に戻してなんかやらないヨ。指示が聞けないならへし折るだけネ。武器の姿が嫌なのはいつもの事ヨ」

(いや、シャンランさんもそれはそれで凄かった。このペアってちゃんと戦えるのかな…)

そんな事を考えていると、シャンランさんの手からドンドン長く太くなった如意棒が現れ、試合場の壁と壁に打ち付けられ壊れてしまっている。


〜観客席〜


ペルケレ「シャンランさん困りますよ!試合のたびに壊されたら去年も工事してもらったのに、またし直さないといけなくなりますからー、被害を最小限に留めて下さい!!」

とペルケレ先生が大声で訴えるように言っている。

確かに毎度修理していたら被害額も凄い事になってるだろう。


「丁度いいヨ。全部壊して新しいの作ればいいネ。皆んなも喜ぶから大丈夫、シャトランスには沢山の資金がなるから無くなったりしないヨ。よし、いくよカンナ。体術の腕が鈍ってないか試してあげるネ」

とシャンランさんは如意棒の上に乗り、上からこちらへと向かってくる。


「ま、まずい。そうだ、これだけ大きいければ真下からは見えないよね。八咫烏さんはまだ余ってる弾があるから空中からシャンランさんに向かって落としてくれる?頼んだよ」

そのあと、私は如意棒の真下へと行き隠れる。

(如意棒の上に乗られたら攻撃が届かない。シャンランさんに降りてきてもらうか、八咫烏さんに攻撃してもらう方法もあるよね)


そのあと、弾の爆発音がする。八咫烏さんが目眩しをしてくれたようだ。

「カンナ、どこ行ったヨ、出てくるネ。悟空、縮小するヨ。如意棒の下に隠れてるかもしれないネ。よくやる手ヨ。我は騙されないネ」

その言葉に「ギクリ」と体を震わせる。

そのあと、八咫烏さんを武器に戻す為小声で「顕現せよ」といい。

シャンランさんを迎え打つ。


「カンナ、やっぱり真下にいたネ。我の経験が生きたヨ。ここからは真っ向勝負ネ」

と如意棒を構え、攻撃の隙を狙っている。

私も剣を構え対抗しようとしている時だった。


「カンナはまだまだ甘いヨ。それでも優勝者ネ?我の攻撃範囲分かってる?悟空、拡張するアルヨ」

「しまった!!」

そう、シャンランさんは私の延長線上にいればどこでも攻撃範囲に入るのだ。

攻撃のチャンスを狙おうとしていたら、シャンランさんの攻撃範囲に入ってしまったのだ。


咄嗟に体を動かし、胴体は避けられたものの手元は間に合わず点を取られるのと同時に剣を落としてしまう。

剣を拾おうと近くに行った時、伸ばした腕を攻撃され剣も如意棒で遠くに飛ばされてしまう。


       シャンラン 4ー0 カンナ

        試合時間 1:30


「カンナ、ダメヨ。もしこれが本当の戦いならカンナ死んでるヨ?命より武器を優先してどうするヨ?守護霊達は命令すれば手元に戻ってくるから尚更ネ」

その正しい指摘に私は八咫烏さんを霊体に戻し、剣にして手元に戻す。

確かにシャンランさんの言うとうりだ、今はこうしてスポーツという形で点数で競い合ってるけど本来の武器の使い方は自分を守り、相手を傷つける物だ。


もしかしたら、次の私に必要は物はこれなのかもしれない。

スクールの秘密を暴く為、悪い大人達に立ち向かう為の力。

「シャンランさん、教えてくれませんか?本当の戦いを。スポーツじゃなくて命と命がぶつかり合う本当の戦いを」


「…良いヨ。でも、命が惜しいならしない方が良いネ。それがカンナの為でもアルヨ。それでもやるネ?」

その言葉に「こくん」と頷く。

その瞬間、「拡張」と「縮小」を繰り返しながら四方八方に如意棒が伸びてきて壁が次々に破壊されていく。

その光景に観客席から悲鳴が上がる。


私も必死になって回避するものの、シャンランさんの洞察力が凄すぎて行き先行き先を如意棒で塞がれてしまう。

これを30秒続ければ私の体力もなくなり、動きが鈍くなる。

力を振り絞り、走ろうとするが上手く動かせない。

そのあと、一方的に攻撃され両足首、両腕トドメの胴体と合計11点取られてしまった。


       シャンラン  15ー0 カンナ

       試合時間 1:00


「カンナ、どうスル?もう、ギブアップするネ?公式戦でもないから黒星はつかないヨ。スクールで1番強いのはカンナネ。それは紛れもない事実だし、私もみんなも認めてるヨ」

「…いえ、最後まで続けさせて下さい。確かに私は優勝しました。でも、それだけじゃダメなんです。この大会で終わりにしちゃダメなんです。私はこの先の未来を見据えないといけない。私は強大な敵に立ち向かわないといけないです」

その言葉にシャンランさんは笑みを返してくれる。


「よく言ったヨ、カンナ。それでこそレイカの娘ネ。でも、その正義は悪い奴らに悪用されるヨ。そういうのを踏みにじって楽しんでいる奴が世の中には沢山いるネ。お前の母親もヨ。だから、その気持ちは隠しておいて、大事な時までとって置いた方が良いヨ」

とシャンランさんは悲しそうに言う。


「シャンランさんって母の事知ってるんですね。…母は誰に殺されたんですか。悪い大人に」

「それは私じゃなくて、レイカから聞くヨロシ。でもレイカは絶対庇う筈ヨ。大切な人だって言ってたからネ」

「…そうですか」

試合もあと30秒と迫っている。今15ー0だ。このままいけば敗北が決まる。でも私としては清々しい気持ちだ。


(私なんかより強い人は沢山いる。歴代の守護者や番人の皆さんもそうだし、シャトランス以外の外の世界にもいるのかもしれない。やっぱり、この大会は私の終わりじゃなくて通過点だ)


「八咫烏さん、このまま一方的にやられてたら守護者の名が廃るよ。一撃でもいい。シャンランさんに攻撃を入れよう」

『なら俺様に考えがある、ほら面貸せ』

と1人と1羽でコソコソ話をする。


「えっ、それって大丈夫なの!?シャンランさんから奪うなんて無理じゃない!?」

『時間もねぇんだ。これしかないだろ。どんな方法でも点取れれば良い方だろ、いくぞバカンナ』

とすぐさまシャンランさんのところへと向かう。

なるべく相手の延長線上に入らないように少しずつ、ずらしながらシャンランさんの周りを回る。


『おいカンナ、俺様を霊体に戻せ。弾をあいつらに落とすぞ』

「わかった。後は任せて、シャンランさんの武器を奪えばいいんだよね?ちゃんと真下に落としてね。位置がズレたら作戦失敗しちゃうから』

そのあと、私がシャンランさん達に近づき中央の取っ手と取っ手の間に手を入れて回転を入れるのと同時に真下から八咫烏さんが弾を落とす。


「悟空、どこ言ったヨ!!」

その言葉や煙の方向から私はシャンランさんの方向に如意棒を当てがうように向ける。

「あと5秒しかないね。悟空、拡張するヨ」

その言葉で如意棒が大きくなり私は如意棒と壁との間に打ち付けられ、シャンランさんもまた同じように打ち付けられている。


かなりリスキーな作戦だが相打ちという形でお互い点をとる事になった。

如意棒は性能の良い武器の一つだ攻撃範囲も広い、でもだからこそ相手に渡れば驚異にもなる。

私は八咫烏さんの提案で相手も自分も巻き込む形で点数を入れる形となった。

そして試合終了のブザーがなり、エキシビションマッチは終了した。


      シャンラン 18ー3 カンナ

      試合時間 00:00


試合終了後、如意棒を戻してもらい倒れるように座り込む私にシャンランさんは手を握り、引っ張り上げてくれた。

「カンナは無茶するヨ。私も壁に打ち付けられて痛かったヨ。カンナは大丈夫ネ?」

「いえ、大丈夫じゃないです。でも負けてスカッとしました。私にはまだまだやる事があるんだと実感できましたから」

そのあと、笑顔で握手を交わす。

観客席からも声援と拍手が送られた。


そのあと、トワコ先生に心配され、2人で一緒に万能の薬を飲む。

背中の痛みもなくなり、すぐに動けるようになった。

全大会の試合が終わり、コロシアムから出ると同じ寮のアポリナルさんやヨハンナさんにアーリフ君、そして私の知らない中学生ぐらいの女の子がいた。


「カンナちゃん、俺めっちゃ感動したわ。今日はお祝いパーティーやで。ガンテツさんも美味しい料理用意してくれとるんやし、ほないこな」

「まぁ、まぁアポリナルさん。カンナちゃんも疲れてるし、ゆっくり帰りましょう?私もカンナちゃんの試合見て、次の大会も頑張ろって気になったし元気を貰っちゃった。ねぇ、マリア」


「はじめまして、カンナさん。パパドプロス・マリアです。4兄弟の末っ子。いつも姉さんがお世話になってます。でも、エキシビションで負けるぐらいなら貴方もその程度の実力ですよね?スクールで1位とはいってもまだまだ弱点がある。全ての相手に対応できてこそ、本当の強さだとカンナさんは思いませんか?」


そのマリアちゃんの言葉に説得力もあるが、疑問点もある。

多分、私にとっての強さとマリアちゃんにとっての強さというのが違うのかもしれない。


「確かに全ての相手に対応できたら凄いと思うけど、それってとても悲しい事なんじゃないかな?仲間を必要としないというか、孤高って言ったらいいのかな?

確かに私は強くなりたいけど、それは切磋琢磨できる環境があるからであって強い仲間と支えあいながら手に入れる強さっていうのが私の理想かな。私は皆んなと一緒に強くなりたい。こんなにも人も動物も武器もいるんだもん勿体ないよ。適材適所って言う言葉もあるし、それぞれの戦い方を見つけて補いあっていく。そう言う関係が私は欲しいな」


「…そうですか。あの、私兄さん達からお前の守護霊はヒュドラだって言われるんです。私は嫌なんです。同じ兄弟揃って同じ寮に入れられて守護霊も決めれられてる。でも、私はそれを否定する事も出来ない。怖いんです、受け止めるのが。理想があるわけでもないけど、その現実を受け止められないんです」


「…そっか。なら別に受け止めなくても良いんじゃないかな?嫌なら、嫌だって言ってもいい。別にシャトランスに来る以外にも沢山の選択肢があるわけだし、マリアちゃんの他にやりたい目標があるならそっちの道に行ったっていい。でも、私としては勿体ない気もするけどね。だって4兄弟揃って守護霊がいるんだよ?それって凄いと思わない?それにマリアちゃんにはマリアにしかできない事があると思うの。私にも他の人にも出来ない事がある。まだ時間もあるからゆっくり考えてもいいんじゃないかな?いつでも入学してくるのを待ってるからさ」

「…はい、ありがとうございます」


「マリアはそんな風に思ってたんだね。僕はヨハンナと同じスクールに通えて嬉しかったけど、確かに霊感っていい事ばかりじゃないもんね。このスクールも人によって奇妙に思う事もあるだろうし。マリアの視点って凄く大切なんじゃないかな」

「確かにそうかもね。あっ、マリアちゃんもよかったら寮に一緒にこない?折角来てくれんだし見学がてら見に来て欲しいな。寮の人達は良い人ばかりだし紹介するね」


そのあとマリアちゃんも一緒に寮へと戻り、お祝いパーティーをしてもらった。

私は試合でクタクタだったが、寮のみなさんは大騒ぎで見てるだけで疲れるぐらいだった。

きっとヴァンダさんの時もそうだったのだろう。


(…どうして守護者のみなさんは行方不明にならないといけなかったんだろう。誰だって行方不明になっちゃいけないけど、こうやって私と同じように祝福されて卒業していった筈なのに。どうして悲劇を迎えないといけなかったんだろう)


今こうして守護者になって歴代の方々も私以上に沢山の努力を重ねて勝ち抜いてきた人達に間違いない。

強いからこそ、注目の的となって狙われたという考えもなくはない。

守護者や番人にはGPSがつけられているとライアンさんや裏生徒会のみなさんは教えてくれた。

もしかしたらこの大会自体が強い生徒を見つける為の厳選方法に過ぎないのかもしれない。

こうして賑やかな夜は過ぎていった。



No.51を読んでいただきありがとうございました。

シャンランといい、マリアちゃんといいカンナに対して厳しいですが仕方ありません。

これから「セカンド!!」で苦しい戦いが待っているからです。

お遊び感覚で戦われても困りますので鞭を入れてます。

マリアの名前の由来は聖母マリアからですね。

パパドプロス自体が「司祭者」という意味があり、ギリシャで1番多い苗字です。

マリアも1番多い名前なのでギリシャで「マリアさん」といえば大体の女性が振り向きます。

マリアちゃんは作者の考えや思惑と反対の事を言ってもらっています。

そうする事でキャラクターの人間味が増してくると思い、ストーリーに深みが出るのではないかと思っています。結構この作品はキャラが多いのでほとんど「勝手にやってくれ」状態です。

だから予想と斜め上の事が起こるんです。要点は押さえますがあとはオートプレーです。

作者は「自分はこう思っているからキャラにこう言わせたい」じゃなくて、「このキャラだったらこういう風に行動するだろし、言うだろうな」みたいな考え方で作品を作ってます。

次はNo.52「プロム」をお送りします。4年生はここでしばらくの間お別れですね。

ライアンは第2部でも用があるので出てもらいますがね。

9/9 16時投稿予定です。

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