No.25 シュン君の実家
これ完全に旅小説ですね。学園ファンタジーなはずなんだけどなー。
門扉の近くまで来ると「下平」の表札が見える。
「2人とも、今開けるからここで待っていてくれ。家はセキュリティーが厳しくてな。指紋と顔と声紋認証が必要なんだ」
(凄い、3重ロックだ)
確かに周りをよく見れば、死角がないように監視カメラが数台あるのがここからでも見える。
家が大きいのもあって、要塞というかハリネズミのように見える。
シュン君に門扉を開けてもらい、中へ入る。
「「「坊っちゃん、お帰りなさいやせ」」」
と待ち伏せさせていたのか、玄関から近くの庭まで人が並んでおり、お辞儀をしている。
「皆んな、ただいま」
とシュン君はいつもの事だと言った様子で返事を返している。
「わー、シュン君の家ってお金持ちなんだねー。お手伝いさん?」
「いや、皆んな家族なんだ。でも、何かあったらこき使って貰っても構わない。2人は客人だからな」
(や、やっぱり“そういう”家だよね。うん…)
そのあと、玄関の扉から着物をきた女性が出てくる。
セツナさんと同じ赤毛で同じ瞳をしている。
シュン君のお母さんかもしれない。私達を見ると、こちらに近づいてくる。
「ただいま、母さん」
「シュン、元気にしとった?心配しとったんじゃ、ちゃんと食べよる?痩せたりしとらん?」
「母さんは心配しすぎだ。逆にあちらは食事の量が多くて太りそうだったぐらいだ」
その言葉にお母さんはケラケラ笑っている。
「シュンは何も変わっとらんね。安心したよ。2人ともようきたね、よかったらゆっくりしていってね」
「はい」 「ありがとー、ございます」
そのあとお母さんに挨拶をし、お土産を渡した。
「これから昼食の準備するけぇ。出来たらよんじゃるけぇ、それまでゆっくりしとって」
そのあと、お母さんはお家に戻り、昼食を用意してくれるそうだ。
「そうだ、2人の荷物を客間まで運んでくれないか?」
とシュン君が周りの人達に言うと、すぐさまキャリーケースを取り上げられ運ばれてしまった。
(だ、大丈夫なのだろうか…)
色々と心配になるが、そのあとセツナさんも戻ってきて一緒に家へと入った。
玄関で靴を脱いでいると、1人の男性が近づいてくる。
シュン君と同じ髪と瞳を持った人だった。
着物を着ているので雰囲気も似ている。
「シュン、お帰り」
「ただいま、父さん」
「2人ともよう来たね。父のヤストキじゃ、よろしゅうね」
「初めまして、これからお世話になります。ヤシロ・カンナです」
「初めましてー、スイゲツ・タマミですー」
「パパの娘のセツナさんじゃ、よろしゅうね」
「セツナちゃん、よう知っとるよ」
と笑いながら答えてくれた。
何というか、シュン君と同じように穏やかでのほほんとした雰囲気の人だなと思った。
「シュン、2人を客間までご案内して。紅葉の間じゃけぇ」
「分かった。2人ともついて来てくれ」
そのあと、シュン君に連れられ家の中を案内してもらった。
縁側を歩いていると、何だろうか?誰かの視線を感じる。
そのあと、後ろを振り向くが誰もいなかった。
「どうしたのー、カンナちゃん?」
「ううん、誰かいたような気がしたんだけど気のせいかな?」
「家には幽霊がいるからな。その人かもしれない」
「えっ、幽霊!?」
その言葉にシュン君は首を傾げている。
「別に驚く程でもないだろう?皆んな見えているんだから」
(いや、確かにそうだけど…)
そのあと、紅葉の間へと案内してもらった。
障子を開けると、キャリーケースも置かれておりお布団も置いてあった。
名前の通り、襖には紅葉が描かれている。
「俺は縁側の所にある自分の部屋に戻るから、2人ともゆっくりしていてくれ。昼食が出来たら呼ぶ」
「ありがとう、シュン君。それじゃあ、ゆっくりさせていただきます」
そのあと、タマミちゃんと一緒に荷ほどきをして、その後昼食を頂いた。
その後、客間でゆっくりしたり夕方になったので夕食のお手伝いをしていたが、どうやら外で物音がする。
車のエンジン音や足音がするのだ。
「お義父さんじゃのぉ。お出迎えするけぇ、2人はここで待っとって」
とお母さんは台所を離れ、玄関の方に行ってしまった。
私達はどうしていいのかわからずにいると、シュン君が台所の近くへとやってきたので声をかける。
着替えたのか着物姿だった。
「あの、シュン君。私達はご挨拶に行った方がいいかな?」
「いや、また後でお爺ちゃんには2人を紹介するからその時に会ってあげてくれ」
「じゃあー、私達はここで夕食の準備をしてるねー」
その後、シュン君は玄関の方へ行きお出迎えをするようだ。
「シュン君のお爺さんってどんな人だろうねー。凄い気になるー」
「まぁ、確かに気になるよね。色々と…」
以前からお爺さんについては色々と話を聞いているので、どんな方なのか知りたいと思っていた。
その後、家の中へ人が戻ってくるが、シュン君が早足でこちらへと近づいてくる。
「お爺ちゃんが2人を連れて来て欲しいそうなんだ。一緒の鹿の間へ来てくれないか?」
と言われ、そのままシュン君について行く事になってしまった。
(えっ…ど、どうしよう。凄い、怖い。引き返したい)
しかし、挨拶しないのも失礼だとぐるぐると考え混んでいると、シュン君がある部屋の障子を開ける。
そして、中へと声をかけている。
「お爺ちゃん、2人を連れて来た。中に入ってもいいか?」
「ええよ、入りんさい」
と中へ通される。
そこには、正座で両端にシュン君のご両親やセツナさん。黒いスーツ姿の男性も数人いた。
そして、その中央の上座には着物姿で黒髪に白髪が混じった、シュン君と同じ瞳を持つ初老の男性がいた。
「うちのお爺ちゃんだ」
「いや、お爺ちゃんなんて言っちゃダメだよ!!」
何と言ったらいいのだろうか、オーラが他の人と違うというか何もしていないのに怖いのだ。
そのあと、お爺さんの前で正座するように指示され3人で座る。
「2人ともよう来た。あのシャトランスの生徒さんじゃろう?祖父のトキムネじゃよろしゅうね」
と笑顔で挨拶してくれるのだが、目が笑っていないように見えるのは気のせいだろうか…。
「初めまして、ヤシロ・カンナと申します。お孫さんのシュン君とは仲良くさせていただいています」
「こんにちはー、スイゲツ・タマミですー。よろしくお願いしますー」
タマミちゃんはこんな状況にも関わらずいつも通りだ。
凄い、精神力だ。ちょっと分けて欲しいとさえ思う。
「まぁ、挨拶はそのぐらいにして。シュン、今から空港まで検査に引っかからず武器は持ってこれたんか。わしに見せてみい、何じゃった武器は」
と手を広げシュン君に差し出すように指示している。
「お爺ちゃん、ここはニホンだ。銃刀法がある。やめた方がいいだろう」
「ほう、刀かハジキか。どっちじゃ」
(シュン君のお爺さんは守護霊や武器の存在を知っているんだ…)
その言葉にシュン君は嫌そうな顔をしている。渡すのが嫌なのだろう。
両者見つめ合っているが、シュン君は立ち上がりお爺さんの元へ近寄っている。
「…、安全装置は必ず外さないでくれ」
「…分かった」
「隼、顕現」
とショットガンを出し、お爺さんに渡している。
その様子に思わず立ち上がってしまった。
周りも驚いている。一般の人から見れば、一瞬で武器が出てきたのと一緒だ。
「これは本当に使えるのか?おもちゃじゃないんじゃのぉ」
とお爺さんは確かめるようにショットガンを握っている。
「…」
「型は古いが使えん事はない。不思議なもんだ」
「お爺ちゃん、もう返してくれ」
とシュン君はいつもより大きな声で言っている。相手に言い聞かせる為だろう。
「…わかった、そがいな嫌そうな顔をしんさんな」
と素直に武器を返してくれる。
「隼、戻ってくれ」
「まぁ、これで輸送出来るなぁ分かった。あいつらも信じてられんけぇな。こちらも徹底抗戦せにゃあいけん。お嬢さん達も同じニホン人として忠告しとく。シャトランスは恩を仇で返すような奴らじゃ。信じたらいけん。そのせいで倅のマサトキが死んだ。多国籍集団にマサトキは襲われたんじゃ。奴らはお前達と同じ武器を持っとったそうだ。学園の長にも聞いたが知らんフリしとる。奴らを信じたらいけん」
と最後は怒鳴るように言っている。恨みや悲しみが伝わってくるようだった。
その言葉を間近で聞いていたシュン君は震えている。
「…お爺ちゃんは間違うとる」
「なんて言うた、シュン」
「そがいな事をしても伯父さんは帰ってこん!!ええ加減、わかってくれ。こがいな事をしても意味ないって。伯父さんだっていつも言いよる「相手を恨むな」って。お爺ちゃんは伯父さんの気持ちを考えた事があるのか」
その口論に皆、頭を下げている。
「…すまない。部屋に戻って頭を冷やしてくる」
とシュン君は皆に言い残して先に出て行ってしまった。
お爺さんも俯き、そこを動かない。
私達はご両親やセツナさんに連れられ居間で夕食をとることにした。
「スズカさん、シュンはどうした?」
と一緒に夕食を頂いている時にヤストキさんがお母さんに声をかけている。
「今、部屋にいるみたいだけど返事が返ってこん。折角、シュンがぶち好きなお好み焼きを焼いとるのにね」
「こりゃ、緊急事態じゃのぉ。じじもシュンも普段じゃったら匂いにつられて直ぐ来るのに」
そんな会話をしていると、タマミちゃんが私に話かけてくる。
「ねーねー、カンナちゃん。後でシュン君に夕食持っていってあげようよー。美味しいのに食べないなんて勿体ないよー」
「…そうだね。シュン君もお母さんの料理を食べれば、元気になってくれるよね。スズカさん、後でシュン君の所に持っていってもいいですか?」
「ええよ、うちもお義父さんの所に持っていくけぇ」
そのあと、夕食も終わり私達でシュン君の部屋に夕食を届ける事にした。
「シュン君いる?」
「大好きなお好み焼き持ってきたよー」
というと、障子を少し開けて顔を見せてくれる。
「2人ともすまない。気を使わせてしまって」
「いいんだよー。誰にだって悩みぐらいあるんだからー」
その言葉にお兄さんの事を思い出す。
タマミちゃんはずっとお兄さんの事を思って、探しているのだから。
「ねぇ、シュン君。少し話をしたいんだけどいい?」
シュン君やお爺さんの会話で昔の事を思い出した。
私の父も霊感が無くて、母の言葉を聞く事が出来ず、ずっと苦しんでいた。
母の事を話すと凄く悲しい顔をするのだ。
シュン君は障子を開けて、私達を部屋に入れてくれる。
「ねぇ、シュン君のお爺さんは霊感がないんだよね。でも、シュン君は幽霊の伯父さんと話をした事があるんだよね?」
その言葉にコクンと頷いてくれる。
「シュン君は伯父さんの言葉が聞こえたのかもしれないけど、お爺さんはその言葉を聞く事が出来ない。だから、シュン君が伯父さんの言っていた事を伝えても信じてはもらえないと思う。見えない物、聞こえない物を信じるのってとても難しい事だから」
「…そうだな。だからずっと我慢してきたんだ。理解してくれないのは分かってる。でも、伯父さんの気持ちを無駄にしたくないんだ。皆んなが聞こえないのなら俺が皆んなに伝えないといけない。それが俺の使命だと思ってる」
とシュン君は悲しそうに言っている。
しかし、タマミちゃんは笑顔でこう言った。
「でも、こうして悩みを打ち明けてくれたのは嬉しかったなー。シュン君、私達は仲間だよ。周りは霊の言葉や姿なんて信じてくれないかもしれないけど、私達はちゃんと分かってる。私も周りは信じてくれなかったけど、お兄ちゃんは私を信じてくれた。それだけでも私は十分だったよー。私達はシュン君の言葉を信じるからねー」
「…ありがとう、タマミさん、カンナさん。2人が来てくれてよかった。1人だったらずっと抱え込んでいたかもしれない」
その言葉に私達は「うん」と頷く。
「夕食は居間で食べるから置いといてくれ。お爺ちゃんもきっと食べてないだろう。2人で話をしながら食べるから」
「うん、分かった」
そのあと私達は客間の方に戻り、お風呂に入った後、移動で疲れていたのもあって早めに就寝した。
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夜中に目を覚ました。時計を見ると11時ぐらいだろうか?
そのまま寝ようかと思ったが上手く眠れず、喉が渇いたので飲み物をもらおうと台所の方へ向かう事にした。
その途中だった。縁側の所にシュン君が座っており、誰かと話している。
シュン君と同じ黒い髪に青い瞳の男性で長髪なのか後ろで髪を纏めている。
その顔立ちにシュン君のお爺さんの面影を感じた。
失礼かもしれないが、ちょっと厳ついというか怖い印象がある。
そしてその容姿は透けて見える。霊体なのだろう。
私を見ると、その人は口をつぐんでしまった。
「伯父さん、カンナさんは見える人なんだ。だから誤魔化しても意味ないぞ」
その言葉にマサトキさんは目を見開いている。
『本当か、シュン』
「あぁ、同じスクールの友人なんだ。カンナさん、この人が俺の伯父さんのマサトキ伯父さんだ」
「あっ、えっとヤシロ・カンナです。シュン君やお爺さんからお話は伺ってます」
そのあと、私はマサトキさんの隣に座り話に加わる。
「えっと、何でマサトキさんはここにいらっしゃるんですか?何か未練でもあるんですか?」
『未練なんてもんじゃねぇが、親父が心配でな。わしが死んで元々興味本位でお前達が使ってるような武器を求めとったけど、今度は仇打ちでもするかのようにその武器を手に入れ出した。特に銃刀法で手に入られん刀や銃を欲しとった。何の意味のないのにな』
「じゃあ、守護霊の中でも刀や銃になれる物を探していたんですか?」
『そうじゃのぉ、シュン。あの動画持っとるか。後で見せちゃってくれ』
「わかった」
どうやら、シュン君が何かを見せてくれるようだ。
そのあとも聞きたい事があるので話を続ける。
「あの、私達と同じ武器を持った多国籍集団って何なんですか?」
『あいつらはお前達みたいに学生じゃない。でも平均年齢はそがいに高うない。20代前半かそがいなもんだ。でも俺達より、武器の扱いに慣れとる。しかも、武器にならん物まで使うとる。なんじゃあの集団は?こっちが聞きてぇわ』
と私達に語りかけている。
その言葉にある可能性が見えてきた。
「…ねぇ、シュン君。若い人達で武器の扱いに慣れてるなんて矛盾してるよね?」
「そうだな、少なくとも若い頃から戦う環境がないとここまで…までよ、もしかして」
とシュン君は何かを考えこんでいるようだ。
私も大体シュン君の考えている事がわかってきた。
「現代でもあるよね?守護霊を使って戦える場所が」
「じゃあ、その人達はシャトランスに通っていた人達なのか。でも、どうして伯父さんを狙う必要があるんだ?」
「理由はよくわからないけど、元々シュン君の家は融資をしていた。だからシャトランスとは繋がりがあった。それをよく思わない人達がマサトキさんを襲ったのかもしれない」
その言葉にシュン君は悲しそうな顔をしている。
その様子にマサトキさんがシュン君の頭をくしゃくしゃにしながら頭を撫ででいる。
『じゃとしても、そいつらは何も悪ろうない。これは大人達が決めた事だし、悪い事をしたけぇバチが当たった。そうじゃろ?シュン』
その言葉にシュン君は泣きながら、首を横に振っている。
「伯父さんは何も悪くない。ずっと俺に優しくしてくれた大切な人だ」
『シュン、葬式の時も言うたじゃろ。男なら泣くんじゃないって』
その言葉にシュンはうんうんと頷いている。
マサトキさんも頭を撫ででいる。
そのあと、シュン君は落ち着いたのか私に声をかけてきた。
「カンナさん。さっき言っていた動画を一緒に見てくれないか?何か手がかりになるような物があるかもしれない」
「わかった」
そのあと、シュン君の部屋に行き文机の上にノートパソコンを用意してもらい見せてもらう。
「最初の試練の時、俺が動画を見たって言ってただろう?それがこれなんだ。お爺ちゃんはシャトランスで撮影された動画を送ってもらっていたんだ。武器の扱いを研究する為だな」
その言葉にある事を思い出した。
ワットさんが最初に会った時、無数の監視カメラがシャトランスにはあるといっていたのだ。
もしかしたら、生徒を隠し撮りしてその映像をお爺さんに送っていたのかもしれない。
「俺も入学する前にこれを何度も見たんだ。特にこの人の動画は見てたな。裏技もこの人から教わった。見てくれないか?夜中だし、銃声が入っているからイヤホンをつけてくれ」
と赤いイヤホンを貸してもらった。
動画が再生されると、シャトランスの地下にあった射撃場が映る。
そして1人の女子生徒が拳銃を持ち、準備をしているようだ。
金髪のおさげに緑色の瞳をしていて、Yシャツに黒のベストとシルヴェスタアースのネクタイをつけている。
背中にはカウボーイハットがかかっておりまるでアメリカの西部劇に出でくる保安官のような姿だった。
ベストには盾の形をしたバッチをつけているようだ。
「この人、シャトランスにいなかったよね?いつ撮った物なの?」
「これは4年ぐらい前の動画だな。もう卒業している人だろう」
何発か撃った後「OK、戻っていいわ」と言うとぱっと拳銃が消えてしまった。
「守護霊は霊体だから映らないんだね」
そのあと、直ぐ顕現させている。この方法はシュン君と一緒だ。
「これで連覇もいただきね☆」
と楽しそうに撃っているがある事に気づいた。
「ねぇ、シュン君。この人耳当てしてないよね?サングラスはしてるみたいだけど危なくないの?」
「…凄い危ないな。でも生の銃声を聞くのが好きみたいなんだ」
とシュン君が言うとバッチリのタイミングで。
「やっぱり、生の銃声は最高ね!!Foo☆」
(す、凄いテンション高い)
「というか、シュン君、音声聴こえてないよね。何回見てるのこの動画」
「何回見たんだろうな。数えてない。でも、一度でいいから本物に会ってみたいな。勝手にだが、俺の尊敬する師匠みたいな人だからな」
そのシュン君の願いが叶うのかわからないが、確かにシュン君が尊敬するのもわかるかもしれない。
大型の拳銃であるはずなのに、姿勢が綺麗というか反動がないように見える。
ブレがないのだ。
「でもこの人、上手だよね。他にも動画はあるの?」
「あぁ、この人は色々作戦というか技を考えているみたいでな。自分で技を作ってもそれを周りが真似したら意味がないだろう?だからそれを隠す手段も考えているらしい」
「私達と同じぐらいに見えるのに凄いね。見せてくれてありがとうね、シュン君」
そのあと、シュン君と別れ、飲み物をもらい今度は眠りに就く事ができた。
次の日からは観光の計画を立てて、シュン君に案内をしてもらった。
イツクシマ神社は元旦に行くので今日からはヒロシマ市内の平和公園やゲンバクドームに行ったり、次の日にはお好み焼き屋さんにも行った。
お爺ちゃんやお婆ちゃんにもお土産を買い、シュン君の家に戻る。
「はぁ、疲れたけど楽しかったね。行きたい所には全部行けたし、お好み焼き屋さんはトウキョウには余り無いから凄い新鮮だった。美味しかったしね」
「ねー、お土産も沢山買えたし、ヒロシマってもみじ饅頭が印象的だけど美味しいお菓子沢山あるんだねー。シュン君に教えてもらわなかったらわからなかったかもしれないー。案内してくれてありがとねー」
「2人が喜んでくれたんだったらよかった。そういえば母さんと姉さんが2人に見せたい物があるらしいんだ。後ででいいから2人の所に行ってあげて欲しい」
「分かったよ、シュン君」
そのあと、休憩してスズカさんとセツナさんの所に行った。
セツナさんの部屋に行くと、着物が何着か広げてあった。
「2人とも丁度ええ所に来たね。今年セツナが成人式じゃけぇ振袖を何種類か借っとるの。よかったら、初詣に来ていく?」
「えっ、いいんですか?」
「じじが写真撮りとうて何種類も借っとるけぇのぉ。一度しか着んのも勿体ないじゃろ?気に行ったのがあったら来て行ってええよ」
「わー、凄い嬉しい。なに着ようかなー、カンナちゃんはなにがいい?」
と着物に合うお飾りまで見せてもらった。
私は朱色の着物をタマミちゃんは青色の振袖を選び、当日お2人が着るのを手伝ってくれるそうだ。
そして一年最後の日を過ごし、元旦の朝を迎えた。
No.25を読んでいただきありがとうございました。
これであらかたシュンについての情報は出揃いましたかね。
実は瞬や父の康時は親子で天然なので自分が“そういう”家の生まれだというのを自覚していません。
それは伯父さんや兄である正時が汚れ役としていてくれたのもあると思います。
正時は2人の純粋な心を守りたいと思っていたからですね。
祖父の時宗についてですが、元々シャトランスに融資をしていた理由としてニホンには銃刀法があるため、簡単に銃や刀を手に入れる事が出来ない為、守護霊の状態であれば簡単に輸送が出来る事に魅力を感じ、輸送ルートを提供してもらおうしていました。
ですがそれによって多国籍集団に目をつけられ跡取りであった正時が襲撃され亡くなってしまいます。
この多国籍集団についてはサード!!!の方で詳しく描写したいと思っています。
動画で映っていた女子生徒についてですが、実はもうお名前が出ていました。
ハロウィンの時にクレアが「メイさん」と話していた人物がこの女子生徒です。
「OKやFoo」と言っているので英語圏の子である事はわかると思います。というかアメリカの子ですね。
メイは英語で5月を意味しています。第5回大会の優勝者です。
バッチについても、ライアンがリーグ戦で優勝し剣のバッチを持っていましたがチャンピオンリーグでは盾の形をしたバッチが送られます。
これを踏まえるとある事がわかると思います。タマミちゃんが言っていた梗と闘った女の子についてですね。
メイは連覇を狙っていました。ですが優勝したのは梗でした。
この事についてですが、メイは勿論出場し決勝まで勝ち上がっています。
ですが、梗は決勝で闘いますが手加減をしていました。これはメイに連覇をさせようという気遣いもあったのかもしれません。勝ちを譲ろうとしていた訳ですね。
ですが前回王者であるメイから見れば手加減されている事についてどう思うでしょうか?
前回王者である自分が手加減させている?そんなの自分のプライドが許しませんよね。
こんな相手に勝った所で自分の強さの証明にはならない訳です。メイはこんな奴に勝っても意味がない、自分が努力した所で自分に相応しい相手がいなければ意味がないと途中退場をしてしまします。
そのあと、連覇をリベンジする事もなく大会にも出場しなくなりました。
強過ぎるが上に相応しい相手が居なくなってしまったですよね。メイは早熟系のキャラとして書いています。
で、メイはそのあと結構荒れてしまったので梗は構っていましたがスクールの中でも逸れもの扱いでした。
瞬があったらビックリは…しないかもしれませんね鈍感なので。瞬にとって師匠である事に変わりありませんからね。
次はNo.26「初詣」をお送りします。厳島神社の動画を見ながら話を書いていました。




