No.24 帰国
やべぇ、また方言キャラが増えてしまいました。
シュンの家族なので仕方ないです。
方言があった方が広島に実際にいる感じがしていいかなと思ってやってます。
ですが、作者自身広島に行ったことないですからね。
親戚が中国地方にいて物心付く前に行ったそうですが記憶にございません。
広島の大学に行っていた人もいましたが作者本人にご縁があるわけではありません。
シュンにいい所とか言わせておきながら作者が行ってないんじゃ説得力のかけらもないですね。
シュン自身は地元が好きだろうし離れないだろうなと思って言わせています。
25日の夜、帰国の準備も終わり、トワコ先生と一緒にバスに乗り空港へと向かった。
「どうだった、カンナちゃん。シャトランスでの1学期、楽しかったかしら?」
「はい、というかまだ1学期なんですね。1日、1日の内容が濃くて一年いるような感覚になってました」
「このスクールにいると毎日飽きないわよね。2学期からは学年別のリーグ戦もあるし、もっと楽しめると思うわ」
「はい、まずはゆっくり休んで。新学期に備えたいですね」
とトワコ先生と会話しながら空港に着くと、待合室の方で飛行機を待っている人が沢山いた。
「カンナちゃんー、こっち、こっちー」
とタマミちゃんが呼んでいる。
その側にはシュン君もいた。
「2人とも先に来てたんだね。シュン君はこれからお世話になります。ご家族に何かお土産を持って行った方がいいのかな?」
「家はそこまで気にする人もいないから気を使わなくてもいい。でも、姉さんからお土産を沢山頼まれているから。ハネダに着いたら売店に寄ってもいいか?」
「私も何買おっかなー。シュン君、大家族だもんねー。お菓子なんか直ぐ無くなっちゃいそうだよねー。新幹線で食べるお菓子も買おっかなー」
そのあと、空港のアナウンスが鳴っている。
JFK国際空港行きの飛行機の案内だった。
大人数の生徒が移動している。その中にはワットさんもいた。
「はい、はいJFK空港組は集まってねー。カンナ君はハワイ方面だっけ?また2学期に会おうね」
「はい、ワットさんは羨ましいですね。乗り換え要らずでニューヨークに行けますもんね」
「いいでしょ。ライアン君もロサンゼルス国際空港だからね。そのまま直行だよ」
そんな話をしていると、ミランダさんやルイスさん、クレアさんも集まってくる。
「カンナは一緒じゃないんだっけ?また会えるよね?」
「何でアメリカはあるのにヒースロー空港は直行じゃないのかしらね?乗り換え面倒臭くない?」
「そもそも、オクトール諸島に行く人なんてシャトランスの関係者ぐらいなもんだろ。定期便じゃなくて帰国シーズンに合わせて便出してるぐらいだからな」
「ほらほら、皆んな行くよ。じゃあね、カンナ君」
と皆さんで手を振り合い別れた。
そのあと、ヴァニラさんやラトゥーシュカさんも目の前を通る。
「カンナ、じゃあまたね。お父様はお仕事で海外に行っているみたいだけど、家族が待ってるから」
「やっとシルフともおさらば出来るな。いや、そんな事言ったらモスクワまでついて来そうだからやめておこう」
「2人ともお気をつけて」
守護精霊って移動出来るのだろうか?
いや、ママもニホンからオクトール諸島まで来ているのだから可能ではあるのかもしれない。
そのあと、ある2人に目が止まった。
シェパード先生とアスピリディオンさんが何故か半袖を着ているのだ。
近くにいたので、声をかけてみる。
「あの、お2人とも寒くないんですか?風邪引きません?」
「こっちは寒いけど、エクワドルは夏なんだよ〜。逆に空港に着いたら熱いぐらいだからね〜」
「私達は南半球だからね。あちらでバカンスでも楽しんでくるよ」
「そうだったんですか。でも、それはそれで新鮮ですね。クリスマスでも海水浴が出来るんですもんね」
「夏休みも熱くて、一年中熱いからそれはそれで大変だけどね〜。シャトランスの方が過ごしやすい時もあるし〜」
そのあと、シェパード先生は窓からグノムアランド寮の方を見ているようだ。
「教師としては、島に生徒を残して自分だけ帰るのは少し心配になるけどね。ミッシェル先生や他の先生方もいらっしゃるから安心だよ。春休みと夏休みの後半は私もここにいるけどね」
「あっ、確かに。誰かは残らないと行けませんもんね。シェパード先生も大変ですね」
「妻や娘は理解してくれてるから私は出来るだけここにいて、生徒達を預かっている身として責任を果たさなくてはいけないからね。何かあっては遅いから。それじゃあ、カンナ君も気をつけて」
その後、2人はJFK国際空港行きの飛行機へと向かった。
後、残っているのはDKI国際空港行きとロサンゼルス国際空港行きの人達だ。
フライト時刻的に私達の方が早いのでライアンさんに別れの挨拶をする。
「ライアンさんはロサンゼルス国際空港ですよね。また2学期に会いましょうね」
「あぁ、2学期からまた忙しくなるからな。気合入れないと。気をつけて帰れよ」
「はい」
その後、DKI国際空港行きのアナウンスがなる。
トワコ先生を中心にニホン人の生徒さんも集まっている。
私はライアンさんに手を振り、そちらへと向かった。
このまま皆んなで一緒に搭乗ゲートへと移動する。
「はぁ、これから10時間のフライトだね。半日は移動になっちゃうね」
「飛行機の中で寝た方がいいな。じゃないと、体力が持たない」
「飛行機と新幹線の梯子だもんねー。シュン君の家に着いたら、また寝てそうだよー」
皆んなで飛行機に乗り込み、これからクロスロード空港からDKI国際空港まで移動する。
その後、乗り換えでハネダ空港まで行く事になる。
2時間程のフライトでDKI国際空港に到着した。
そこから乗り換えるのだが、皆さんニホンといっても目的地が違うようだ。
「カンサイ国際空港の子はいない?じゃあ、出発します。ついてきてね」
とトワコ先生はカンサイ方面という事でそちらの人達と集まり搭乗ゲートへと向かうようだ。
「カンナちゃん達はどこの空港?私はチュウブなんだけど」
とアカリさんが話かけてくる。
「私達はハネダなのでここでお別れですね。お気をつけて」
「えぇ、カンナちゃん達も気をつけてね。じゃあまた2学期に会いましょうね」
そのあと、残っているヒデキチさんに声をかけた。
「ヒデキチさんはどこの空港ですか?」
「私はナリタなんだ。皆、見事にバラバラだな。それではお元気で」
「ヒデキチさんの所はお正月はお忙しそうですね。頑張って下さいね」
と皆さんと別れ、私達3人はハネダ空港行き飛行機の搭乗ゲートへと向かった。
「今から、あちらに着いたら何時ぐらいだ?」
「朝一だね。時差でクロスロード空港からこっちまで1時間しか経ってないって事になってるから。逆に時差ボケしなくて、それはそれでいいけどね。日付は違うけど、夜なのには変わらないからさ」
「でもさー、今思うと凄いよねー。私達、ペット?同伴で飛行機乗っちゃってるもんねー。普通ダメなんだけどさー」
(た、確かに)
霊体なので一般の人は気づかないからいいのかもしれないけど、もし乗客の中に霊感を持つ人がいたら大騒ぎになっていたかもしれない。
そのあと、ハネダ空港行きの飛行機に乗り込み、ブランケットを借りて完全に寝る体制に入る。
「八咫烏さん、朝食の時間になったら起こしてね」
『お前言ったな、言質は取ったぞ。突き起こすからな』
その会話を聞いていた後ろの席のシュン君が声をかけてくる。
「ニワトリじゃなくて、今はカラスに起こしてもらう時代なんだな。隼じゃダメなのか?」
「いや、シュン君。真似したらダメだよ。目は覚めるだろうけど」
そのやり取りを聞いていた隣の席のタマミちゃんが笑っている。
「私はクラゲさんに刺されたら命に関わるからダメだねー。そういう意味では安全だよねー」
『しくしく』
そんなやり取りをした後、機内食の夕食を食べそれぞれ眠りについた。
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『おい…、おい、起きろバカンナ。もうすぐ朝だぞ」
その言葉に私は目を覚ます。
「ん…今、何時?」
と目の前のモニターを見ると、地図上の飛行機のマークがニホン列島の手前まで来ていた。
今の時間帯を確認する為、窓を開けてみる。
そこからは明るい空が見えた。その光に隣にいたタマミちゃんが目を覚ます。
「ごめん、起こしちゃった」
「あれ、カンナちゃんだー。あっ、ここって飛行機の中だっけー。寮の中かと思っちゃたよー」
あと2時間程で到着する事だったので、片付けをし、少し立ち上がって体を動かす事にした。
シュン君はまだ眠っているようだったので起こさないように静かに歩く。
少し機内を歩き、戻って来ると隼さんがシュン君を起こしていた。
『坊っちゃん、もう時間じゃけぇ起きんさい』
その言葉にシュン君が反応し起き上がっている。
目を擦り眠たそうだが、起きたようだ。
朝食である軽食を食べ、飛行機は無事ハネダ空港へと到着した。
「やっと、着いたね」
「ニホン語の表記を見ると安心するよねー。なんか空気も違う気がするよー」
「これからお土産を買って新幹線だな。家族がヒロシマ駅に着いたら迎えに来てくれるから後で連絡しておこう」
そのあと空港内で売店より、買い物をした後、シナガワ駅へ向かった。
シナガワ駅の新幹線のホームにはトウカイドウ新幹線ともう一つ、チュウオウ新幹線のホームがある。
「チュウオウ新幹線がヒロシマまで繋がったらもっと早くつけたのかな?」
「確か今は、シンオオサカまでだったか。でもトウカイドウ新幹線の乗客を分散出来て、こちらが空いているから丁度いいのかもしれないな」
「この新幹線ってキョウトは止まらないから、修学旅行はナラ県からスタートだったよー。微妙に停車駅が違うんだよねー」
そのあと、3人で新幹線に乗りヒロシマを目指す。
席に着き、ヒロシマの天気はどうなっているのかな?と新幹線の電光掲示板を見ていると、このようなニュースが流れてきた。
「ロシアのスネグーラチカ大統領、同盟国のチュウゴクを訪問。軍事視察を終え、帰国する模様。ニホンに更なる緊張感を生む」
と書いてあった。
(あれ?この名前聞いた事があるような気がする)
「どうしたんだ、カンナさん?」
「あっちの天気はどうなのかなと思って掲示板を見てたの」
「ヒロシマは雨はあまり降らないから、晴れていると思う」
そのシュン君の言葉通り、あちらは晴れだった。
新幹線も動き出し、席を向かい合わせにしてお菓子を食べながらヒロシマまで到着するのを待つ。
「シナガワからヒロシマまでってどのくらいだっけー?そっちまで行った事ないからわからないよー」
「大体4時間ぐらいだな。お昼頃には着くから母さんが昼食を用意してくれてる」
「本当にお世話になりっぱなしだよね、私達。でもヒロシマに行くんだから本番のお好み焼きは食べたいよね。美味しいお店とかあったら教えてね、シュン君」
「勿論、名前にちゃんが入っている店は名店が多いからな。近所にも沢山あるし店には困らないな。逆に選ぶ方が迷うぐらいだ」
と嬉しいそうにシュン君は言っている。
(本当に好きだよね。お好み焼きというかソースというか)
そのあとも会話していると、あっという間にシンヨコハマ、ナゴヤ駅を通り過ぎ、次はキョウトに向かっている。
その途中でフジ山を見る事が出来た。
「こちらへはあまり来ないから、フジ山を見るのは新鮮だな」
「そうなんだー、私は修学旅行とかで見たよー。そういえばー、2人とも修学旅行は一緒?地方によって違うのかなー?」
「私はキョウト、ナラだったよ。シュン君は?」
「俺の所はナガサキだったな。ヘイワ公園とかテーマパークに行ったな。学校によって違ったからな。他の中学だと、2人と同じようにキョウト、ナラの所もあった気がする」
「でも定番って所は新鮮味もなくなるし。行き先が決まってると楽しみも半減しちゃうよね。元々、遊びじゃなくて学びに行く旅行なのはわかってるんだけどね」
「確かにそうだな。そういえば、シャトランスにはそういう修学旅行みたいなのがないんだよな」
「元々世界中から生徒が集まってるし、行き先でどこかの生徒と出身が被ってたら不公平だもんね。旅行は個人でも出来るし、あまり需要がないんじゃないかな?」
「結構スケジュールパンパンだもんねー。帰国するだけでも1つの旅行だし、皆んなで移動するだけでも結構大変なんじゃないかなー?」
そのあとキョウト駅に着き、次はシンオオサカへと向かう。
「ここまで来ると、後半分だね」
「わぁー、なんかワクワクしてきたねー。私もこっからは初めてだなー」
そのあと、シュン君はポケットからスマホを取り出している。
「後、1時間半ぐらいだな。姉さんが駅まで来てくれるそうだ。着いたら電話しよう」
そのあとシンオオサカ、シンコウベ、オカヤマを通過し、ヒロシマへとたどり着いた。
キャリーケースをおしながら駅中を移動し、シュン君に着いていく形で駅の外へと出る。
「近くの駐車場で姉さんが待っていてくれてるらしい。移動しよう」
そのまま歩き、1つの駐車場に行くと黒い車、しかも5のゾロ目ナンバーに乗った大学生ぐらいの若い女性が窓を開け、手を振っている。
「シュン、こっち、こっち」
その声に3人で近づく。
「紹介する、姉のセツナだ。姉さん、こちらがカンナさんとタマミさんだ」
「こんにちは」 「初めましてー」
「荷物は後ろに乗っけてね。セツナさんはサービスとかせんけぇ、自分でやって」
と後ろを指差している。
セツナさんは赤毛でウェーブのかかったロングヘアーをしている。
瞳はシュン君と同じ青い瞳だ。
「シュンはいつも通り、後ろに乗って。怪我させたらたまったもんじゃないけぇのぉ。じじに怒られるけぇ」
「お爺ちゃんも過保護だな」
そのあと、車に乗り込みシュン君のお宅までいく事になる。
「何でシュンは標準語喋りよるの?家だとバリバリ訛っとるじゃん」
「2人が標準語で喋っているからな。方言だと聞きづらいだろう」
「シュン君、気遣ってくれてたんだね。ありがとう。でも今は地元なんだから訛っててもいいと思うよ」
「…そう言われると、余計方言を使うのが恥ずかしいからやめておく。そういえば、お爺ちゃんは仕事に行ってるのか?もう締め日だろう?」
「ねぇー、シュン君のご家族って何してる人なのー?」
「ち、ちょっとタマミちゃん!!その質問は!!」
「?、うちは自営業だからな。不動産と建築業をやっているんだ。今はお爺ちゃんの趣味で車の販売もやってるけどな」
(あ、あれ?思ったより、まともな返事が返ってきた)
「あ、あの。大家族って言ってたけど、あれは?」
「自営業だからな。従業員は家族と一緒だろう、違うのか?」
その言葉にセツナさんがお腹を抱えてゲラゲラ笑っている。
「姉さん、何も変な事は言ってないだろう?」
「本当にシュンは面白いのぉ。もう、そのままでええよ」
その言葉にシュン君は首を傾げている。
「じじは今、職場におるけぇ、帰って来るなぁ夕方頃じゃのぉ。パパはいるよ」
「そうか、じゃあお爺ちゃんは帰ってきてから挨拶に行けばいいな」
そのあと、住宅街の中で和風の一際大きなお宅の前へたどり着く。
「わしゃ、車庫に車を入れてくるけぇ。荷物持って先に行っとって」
「分かった、2人ともいこうか」
(とうとう来てしまったか…本拠地)
そのあと3人でシュン君のご実家へと向かった。
No.24を読んでいただきありがとうございました。
JFK国際空港はジョン・F・ケネディ国際空港の事ですね人名ですので相変わらず頭文字表記です。
品川駅にあった中央新幹線についてですが、現在計画中の新幹線で2027年頃、品川→名古屋間、37年で名古屋から新大阪間が開通される予定ですので物語の舞台である204X年には完成しているだろうという事で描写しています。
瞬の姉は刹那と言います。兄弟で同じ意味を持つ名前にしています。
元々、こうして瞬のバックボーンみたいなのを考えていたので、家族の名前も揃えたいと思い意識してつけました。
初期設定だと瞬はお爺ちゃん子でしたね。出身も広島ではなく長野や東北地方だったと思います。
因みに皆んな出身の地名まで言ってしまっていますが、カンナちゃん自身は東京のどこなのかというと、中野区あたりかなと思ってます。世田谷区も住宅地として有名ですがお金持ちが住んでいるイメージが強いのでやめました。山手線の内側も住むにしてはなと思ったのと作者が吉祥寺とか中央線が通る郊外の方が好きなので中野区です。
シャトランスの修学旅行についてですが、全然決めてませんでした。
スケジュール的に入れるのが難しいのですが、3作目のサード!!!の方でOBに会いに世界旅行をしようかなと計画しているのでやるとするなら3年生ですね。
凄い3人から「やれ」と威圧されている感じがして怖いです。同級生と思い出を作るのも大切ですよね。
とりあえず、考えておきます。予定は未定です。
次はNo.25「シュン君の実家」をお送りします。




