No.18 裏生徒会
今回はかなり新しい情報が出てきますね。
組織やキャラクターによって情報量が違うので見方も変わってくると思います。
「ねぇ、カンナ君。君はさぁ、このスクールの事どこまで知ってるの?そして君は誰の味方なの?」
とワットさんに聞かれる。
「急にそんな事聞かれても。というか、皆さんは何で私の事を知っているんですか?私は皆さんの事知りませんし…」
ルイスさんは数学の授業で遠くから見た事あるが、他の2人はよくわからない。
名前で呼び合っていたので、ワットさん、クレアさんというのはわかる。
「あっ、そっか。カンナ君は僕達の事知らないんだったね。僕は2年のジョンスター・ワット。守護霊はクモのメアリーだよ。後で、お近づきの印に一緒にアイス食べようね」
「…あ、はい」
(凄い、マイペースな人だな)
「えっとね、3年のアーデリアン・クレアだと思うの?守護霊は今お休み中だからちょっとだけなら見せてもいいかな?」
とケープをめくると、コウモリさんが服にぶら下がって寝ている。
そのあと、目を覚まし叫び始める。
『キャー、光!!イヤー!!』
その声にすっとクレアさんはケープを戻す。
「あの、クレアさんでいいんですか?」
「クレアの疑問符は確定事項だから大丈夫でしょ」
(あぁ、成る程。そういう喋り方なのか)
「俺の名前はルイスだ。3年のフォスター・ルイス。守護霊は足元にいるワニのダイルだ」
(や、やっとまともな人とお喋りできた)
「確か、ルイスさんは数学の授業でも一緒でしたよね?えっと、改めてましてヤシロ・カンナです。皆さん、よろしくお願いします」
「うん、知ってる」
「知ってると思うの?」
「知らないわけないだろ、手紙寄越したんだから」
(私の話がことごとくスルーされていく!!)
「あっ、そうだ手紙。これってクレアさんが書いてくれたんですか?」
と可愛らしい便箋なので、クレアさんのかな?と思い確認してもらう。
「それ、私じゃないと思うよ?」
「えっ、じゃあ誰ですか?」
「ルイスでしょ?まだ、アリスちゃんと文通してるの?実の兄妹じゃ無いからって手出しちゃダメだよ」
「はぁ!?俺がそんな事するわけねぇだろうが。アリスは小さくて自分の電話を持ってないから、手紙しか連絡する手段がないだけだ」
確かにその便箋は女の子向けのものだった。
妹のアリスさん用だったということか。
「ごめんなさいルイスさん。確かに手紙を寄越したって言ってたのルイスさんですよね。私勘違いしてました」
ルイスさんは落ち着いてくれたのか、近くの椅子に座り足を組んでいる。
「大丈夫でしょ。ルイスはスクール公認のシスコンだもん。まだまだネタは上がってるから、こんな事で狼狽ないでしょ。ねぇ、ルイス」
とワットさんがルイスさんの肩を叩き煽っている。
「ニンフスピアリはシスコン製造機か何かなの?」
とクレアさんは首を傾げている。
「ねぇ、ねぇ聞いてよカンナ君。ルイスね、アリスちゃんと同じ髪の毛にしちゃうんだよ凄くない!!度が行き過ぎてるよね」
「ワット、その辺にした方がいいと思うの?ルイス怒ってるかも?」
「あっ、やべ」
こんな話を永遠していたらキリがないので話を進める。
「それで、皆さんが私を呼んだ理由はなんですか?」
「それはね、カンナ君。君に是非、裏生徒会に入って欲しいんだよ!!」
(…はぁ?)
「えっと、勧誘って事ですか?」
「そっ、これはボスからの指示だからね。僕達に文句言わないで」
「ボス?それって誰の事ですか?」
「ボスなんて言わなくてもいいだろうが、役職が決まってるわけでもねぇんだから」
「でもボスの方が秘密結社ぽくってよくない!!で、僕達はボスから君を勧誘して来いって言われたの。“どちらに転んでも”君は味方だろうからって」
「私が皆さんの味方ですか?」
「ねぇカンナ、クラーケンに襲われたでしょ?それっておかしいと私もボスも思ってると思うの?」
「おかしい?」
多分、皆さんは何か情報を握っているんだ。
でも、それが何なのかよくわからない。
「あーもう、洒落臭ぇな。手紙貸せ、裏に関係図を書いてやるから」
とルイスさんが説明してくれるそうなので、素直に渡した。
「いいか?まず、2人の言うように俺達3人の他にも裏生徒会にはボスがいる。そのボスはクラーケンの主と繋がっていて、そいつから情報を貰っている。その情報を伝達して俺達にも流して貰っているんだ」
と言う事は「クラーケンの主」→「裏生徒会のボス」→「裏生徒会のメンバー」で繋がっていると言う事だろうか?
「じゃあ、皆さんはクラーケンの主が誰なのか知っているんですか!?」
「そりゃそうでしょ、ボスから聞いてるもん」
「でも、クラーケンは私を襲ってきました。それに皆さんは関わっているんですか?」
だとしたら、私と皆さんは敵同士になる。
「クラーケンの事はボスから見ても予想外の事だったからね。僕達は君を襲ってないよ。言ったでしょカンナ君“どっちに転んでも味方“だって。ボスもね、情報をもらっているとはいえ、疑問に思う事があるらしいよ。特に生徒会メンバーの“人工的な繰り上がり”については疑問視してたね」
「なんですかその“人工的な繰り上がり”というのは?」
「生徒会に入ってるヒデキチとヴァニラがいるだろ?そいつらが新学期になって急に武器が変わったんだよ」
確かに、ヴァニラさんや小梅さんも最近武器が変わったと言っていた。
「でも、そんな証拠どこにあるんですか?もしかしたら、自然にそうなったのかもしれませんし」
「確かに証拠なんてどこにもないよ。でも繰り上がりなんて気軽に出来るものじゃないんだよ。努力してる生徒もいるのに簡単にやられたらパワーバランスが崩れるでしょ」
(確かに、それが本当なら人の心を踏みにじるのと一緒だ)
「だから裏生徒会は反生徒会もそうだけど、反純性の組織でもあると思うの?だからメンバーは全員混性だよ?」
「別に純性を妬む必要もねぇと思うが、生徒が平等に扱われないのはおかしいだろ。何の為にスクールや生徒会があるのか分かりゃしねぇ。ただの格差社会と一緒だろうが」
(確かに、皆さんの言ってる事は間違ってない。むしろ早く気づくべきだったのかもしれない)
このスクールに潜む黒い部分、それを私は見ないようにしていた。
知らなくてもいいとおもったのだ、自分には関係のないことだと。
でも、皆さんの話を聞くとずっと複雑で、1人ではどうしようもない所まで来ているのかもしれない。
「…あの、私に出来る事ってありますか?」
その言葉に3人が顔をこちらに向けてくれる。
「カンナ君、君はね自分が思っている以上にキーパーソンなんだよ。皆んな君を狙ってる。味方も悪い人達も君を利用したがるだろうね。君に出来る事は沢山あるよ。そのかわり、仲間である以上僕達が君を守ってあげる。あはは、なんかカンナ君お姫様みたいだね」
「お前それはこれから悲劇が起こるって意味でだろ。姫君に悲劇は付き物だからな。にしても、俺達も情報が揃ってない。カンナ、お前視点の情報も必要だ。あいつというか、ボスもまだ隠してる情報があると思う。聞き出さねぇとな。それと、お前がクラーケンの主と敵対するか、しないかは自由だ。上手く立ち回らねぇと狙われるぞ」
「2人とも怖すぎると思うよ?カンナは自分のしたいようにすればいいんじゃないかな?私達だってその状況次第で敵になる事もあると思うの?わからないけど?本当の敵も味方もいないと思うよ?それぞれが動いてる、カンナも好きにすればいいよ?」
「あの、まずは少しずつでもいいので情報が欲しいです。ちゃんと裏生徒会には入りますから。私は味方が欲しい。皆さんの力を貸してください。よろしくお願いします」
そのあと、まんまと裏生徒会に入ってしまい、ワットさんから1ガロン(約3.7ℓ)のアイスクリームを分けてもらった。
そんなに食べれるのかと思っていたが、ワットさんは1人でペロリと平らげてしまった。
どこにそんな胃袋があるのだろうか?と不思議に思いながら今日一日を終えた。
No.18を読んでいただきありがとうございます。
この作品は大まかに3つの陣営に分かれています。
陣営に入っていないキャラももちろんいます。
その中で裏生徒会はクラーケンの主がメインとなる陣営に入っています。
同じ陣営のキャラクターは情報量が殆ど一緒です。
ですので、裏生徒会メンバー以外にもクラーケンの主と繋がっている生徒がいます。
違う陣営になるとまた違った情報が出てきたりします。
だからこそ、カンナちゃんには沢山の生徒や先生に接してもらい情報を集め推理し、真実を暴き出すというのが今シリーズの大まかな流れですかね。
裏生徒会メンバーについてご紹介します。
ワットはアメリカ出身
(服装がラフな所とかマイペースでフリーダムな所は典型的なアメリカ人ですね。苗字のジョンスターはジョンの所は偉大なリンゴの会社の創業者の苗字の一部をアレンジしたもの、スターはアメリカ国旗の星条旗から。ダンボールをかぶっていますが、これは密林と呼ばれるショッピングサイトのあるIT企業を意識しています。名前のワットは電力のWですね。機械や家電などを意識しています)
ルイスはイギリス出身
(ルイスの制服は音楽のロックを意識しています。イギリスに有名なロックバンドがいるからですね。社会に反抗的な曲も多いため、裏生徒会にもピッタリだなと思って描写しました。ちょっと口が悪くて皮肉っぽい所とかもイギリス人の特徴ですかね。名前のルイスは「不思議の国のアリス」の作者でイギリス人のルイス・キャロル先生からです。数学の授業が一緒だと言っていましたがキャロル先生は数学者でもあります。ですのでルイスも数学が得意です。妹のアリスちゃんも主人公の名前ですね。容姿も元ネタと同じような感じだと思います。実の兄妹ではないとありましたが苗字のフォスターが養子、養家の意味がありますのでルイスは養子です。シスコンとありましたがこれはキャロル先生にロリコン疑惑があったからですね。ロリコンはまずいだろと思ってシスコンにしています。(何も変わっていない件について)
クレアはルーマニア出身
(守護霊がコウモリですが吸血鬼をイメージして作ったキャラです。ルーマニア出身なのは吸血鬼のモデルとなった串刺し公と呼ばれるウラド3世がルーマニアにいます。「?」が語尾につきますが不思議ちゃんだったり、ミステリアスなキャラにしたかったのもありますし喋り方を工夫しないと沢山キャラがいるので特徴がでないのはいけないと思ってやっていますが、結構難しいですし読みにくいといけませんしね苦戦しています。苗字のアーデリアンは現地ではトランシルヴァニアといいます。ドラキュラ城のモデルとなったブラン城がトランシルヴァニア地方にあります。クレアはウラド3世が小竜公と呼ばれていた事に因んでいます)
これで今年のシルヴェスタアースとニンフスピアリのメンバーは揃いました。一覧にしたいと思います。
シルヴェスタアース:ラトゥーシュカ、シュン、ワット、クレア
ニンフスピアリ:シーグリット、タマミ、ヴァニラ、ルイス
…そもそもこのメンバーで会話できますかねこれ。凄い心配です。この2寮は特にヤバイですからね。
因みにドラゴニクヴァルガンは、
アポリナル、カンナ、ヨハンナ、アーリフです。胃に優しいですね、輪に入りたいです。
次はNo.19「会長の偵察」をお送りします。




