No.17 奇妙なお誘い
やっと裏生徒会メンバーを出せます。作者お気に入りの悪い子ちゃん達です。
会長のライアンは裏生徒会のあとエピソードを作っていますのでお楽しみに。
今日も午前中の授業が終わり食堂へ行く途中、自分のロッカーに寄った時だった。
「あれ?何か挟んである?」
ロッカーの隙間に女の子が好きそうな可愛らしい封筒が入っている。
宛名はないが「Dear Ms. Yashiro Kanna,」と綺麗な筆記体で書いてあるので私宛なのだろう、知り合いからかな?と思いその中を開けてみる。
『何て、書いてあるんだ?』
「えっとね…明日の3:30に10階の多目的室に来てだって」
多目的室なんて一度も行ったことがない。
というか、これしか書いていないなんておかしい。
「ねぇ、これ行かない方がいいかな?」
『お前へのお誘いだろ。自分で決めろよ』
「だって怖いんだもん。う〜ん、ちょっと顔を出すぐらいでいいかな」
気は乗らないが、相手を待たせていると思うと罪悪感があるのでチラッと顔を見せて危ないと思ったら逃げようと思っていた。
そして次の日、指定通り3:30に合わせ多目的室に行ってみる事にした。
「誰もいないね。本当にここでいいのかな?」
10階は教室もそこまでないし、空き教室も沢山ある。
どちらかというと、部活動で使っているようだった。
多目的室を探し、扉をかけようと思った時だった。
「ガチャリ」と扉が勝手に開き、出てきたのは穴の開いたダンボールだった。
いや、よく見ればそれを被った人間だった。
目に合わせ、穴が開いており水色の瞳も少しだが見える。
ダボっとした黒のパーカーにハーフパンツ、パーカーの下にブラウスと黄緑のネクタイをしているので、シルヴェスタアース寮だろうか?足元は黒いスニーカーを履いた人物が目の前に立っていた。
「あっ君、カンナ君?丁度よかった、皆来ないからアイスでも買いに行こうかと思ってたんだよね。中にどうぞ」
「えっ、ええっと…」
どうしたらいいのかパニックになってしまい、扉を閉められそうになったので慌てて中に入る。
「突然なんだけどさ、君のそのスマートウォッチ貸してくれない?」
(えっ、もしかして新手のカツアゲ!?)
このスマートウォッチは電子マネーの機能が入っている。
個人情報も入っているので、気軽に渡せない。
私はそれを隠すように腕を掴む。
「いやです!!絶対に渡しません!!」
「…まぁ、そう簡単に渡してくれないと思ってたよ。メアリー起きてる?」
と誰かを呼んでいる。
すると、彼のパーカーの裾からクモが出てきた。
『なぁに、ワット。今、家を作る時間じゃないでしょ。呼ばないで』
「メアリー顕現して」
『しょうがないわね、いいわよ』
すると、そのクモが大きなバズーカに変化する。
「う、嘘でしょ!!」
「はい、確保ー!!」
そのバズーカから網のようなものが出てきて捕まってしまう。
「ち、ちょっと!!」
「あまり動かない方がいいよ。逆に動けなくなるから」
確かに地面に網が付き、身体にもベトベトとまとわりつく。クモの巣と同じだ。
「という事で、拝借」
と彼は一方的にスマートウォッチを外し、近くのテーブルにあるノートパソコンへ向かい作業に入ってしまった。
(そ、そんな…)
「八咫烏さん、助けてよ」
『やだ、突くの気持ち悪りぃだろ。そのままでいろ』
そんな時だった、後ろの扉から「ガチャリ」と音がする。
中に入ってきたには女子生徒だった。
座った状態なのでよくわからないが背が高い、170cmはあるだろうか?
黒髪のボブヘアーに紫の瞳でメガネをかけている。
服装は黒のロングスカートで上は同じ色のケープのようなものを着ている。
よくみると黄緑のネクタイをしているのでシルヴェスタアース寮だろうか?
「あ、あの助けてもらえませんか?あの人に捕まってしまって」
と彼を指差す。
「ワットに捕まったの?」
「ワット…そうですワットさんです」
「そうなの?」
と言って私から遠ざかってしまう。
(えっ、助けてくれないの!!)
と思っていたが、彼の裾を掴み話をしている。
「ワット、戻してあげた方がいいと思うよ?」
「ちょっと待って、クレア君。後、少しだから」
とノートパソコンを打つ手を止めない。
「そう?ならぬいぐるみ直していい?」
そう言って、ワットさんの隣に座り何かを出し始め作業に入ってしまった。
(ちょっと、2人ともマイペースすぎない!?)
このまま一生外してもらえないんじゃないかと思っていた時だった。
また人が入って来る。今度は男子生徒だ。
所々跳ねている癖のある金髪なのだが、よくみるとピンクのメッシュが入っており青い瞳をしている。
黒のライダースジャケットに水色のネクタイをつけているのでニンフスピアリ寮だろうか?
足元はベルト付きのブーツを履いていて、その近くにワニさんがいる。
(この人、数学の授業で見た事ある気がする)
助けてくれないかなと思っていたが、私の顔を見ると睨まれてしまった。
「チッ」と舌打ちし、向こうにいる2人の所まで駆け寄っている。
「おいテメェ、ワット。慎重にやれつったろ!!廊下まで声が聞こえてんだよ!!」
とワットさんの頭を「パァン」と叩いている。
「よし、出来たぞ!!僕って天才じゃない!!って、ちょっとルイス君、僕の顔ボロボロにしないでよ!!素顔じゃないからって容赦ないんじゃないの!!」
とワットさんとルイスさんが喧嘩している。
(な、何これ内輪揉め?)
クレアさんは2人をスルーし、熊のぬいぐるみを直している。
「あ、あの…」
私が声をかけると、皆がこちらを向いてくれる。
「戻してもらえませんか?これ」
「あっ、うん。戻っていいよメアリー」
やっと解放され、スマートウォッチを返してもらった。
「あの、これに何をしたんですか?本当に困るんですけど」
「カンナ君の居場所がわかるようにGPS機能をつけただけだよ。ちゃんと本体と一緒に充電出来るから心配しないでね。僕のお気に入りのレーン社製だから保証するよ!!」
(はぁぁ!!GPS!!それって電子マネーを使われるのと同じぐらいヤバいんじゃ)
「ちょっと、何するんですか!!プライバシーの侵害ですよ!!」
「このシャトランスにプライバシーがあると思う?カンナ君は気づいてないの?このスクールに無数の監視カメラが設置されて、生徒達がモルモットみたいにされているのを」
その言葉に驚愕する。この人達は何を知っているんだ?
「あの、貴方達はなんなんですか?」
その言葉にルイスさんが答えてくれる。
「俺達は“裏生徒会”。生徒会、そしてこのスクールの対抗組織でもある。俺たちの目的は奴らの正体を暴く事。聞くだろ、ここまで来たんだから」
そして、私は裏生徒会メンバーの話を聞く事にした。
No.17を呼んでいただきありがとうございました。
裏生徒会メンバーは守護霊にある共通したイメージがあり、集めた組織です。
クモのメアリーについてですがクモの巣の中央にいるのはメスのみですので女の子です。
武器は網ですね。バズーカや漁網など形は様々です。これはクモ巣が網のように見えたので選びました。
実際にあるのはバズーカではなくランチャーの方ですが豪快にバズーカにしています。
他にもネズミなどが候補にありましたが武器が決まりませんでした。
ワットが機械系のキャラですので、ネットワークやパソコンのマウスを意識して選んでいます。
ワットの寮がシルヴェスタアースになっていますが、クモの巣が空中にありますので飛べませんがシルヴェスタアースとなっています。
レーン社は架空の会社です。ですが今後また登場する名前でもありますので頭の隅っこにでも入れて置いて下さい。
次はNo.18「裏生徒会」をお送りします。




