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深夜の緊急コール  作者: 如月一歩
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第7話 午前4時30分 復旧準備

 センター長の重光が緊急出社した。栃木データーセンターの近くに単身赴任しているマンションから車を飛ばしてきた。田畑たちのシステム部メンバーが慌ただしく動いている部屋に入ってきた。185センチの巨漢が現れて、部屋中に緊張感が走った。システム部にとって、近寄りにくい組織のボスが現場に登場した。

 システム開発を担当するシステム部と、システム運用を担当するデーターセンターは役割が異なる。開発と運用を分離し、要員や環境も別にして、双方でチェックしあうことで、システムの安定稼働を実現する仕組みを導入している。お互いにけん制しあうことが多いため、どうしても感情的に敵対意識をもってしまう担当者もいる。

 重光は部屋全体を見回し、メンバーの士気と疲労度を確認した。田畑を中心に全員が役割をもって懸命に作業を行っている状況をみて、重厚な声で全員に語りかけた。

 「状況はだいたい把握している。これから行う復旧作業は、システム部メンバーから直接、運用オペレーターへ指示してかまわない。緊急事態として俺が許可する。疲れていると思うが、がんばってくれ」重光の低い声が響きわたった。

 田畑は小走りで重光に近寄り「重光さん、申し訳ございません。このような状況になってしまい」と深く頭を下げた。重光は「大林部長からいまさっき、連絡もらった。そんなことは今は気にするな。お前がリーダーだ。全体コントロールをよろしく頼む!」田畑の肩をポンとたたいて、重光は運用オペレーターのいる中央制御室へ向かっていった。


 重光が部屋を出てすぐに、武藤から連絡がきた。「渋谷課長と大林部長のOKが出た。案3で進めていいよ」田畑はどうやって両名を説得できたのか不思議に思ったが、これからの復旧作業に集中した。

 5つに分けたチームの状況を田畑は自分の目で確認した。秋田に「これから中央制御室に入ってくれ。手順書は引き継ぎ済みだが、秋田は運用オペレータの隣で復旧作業の操作をフォローしてほしい。入室許可は重光さんが許可してくれたから、冷静に頼む」と伝えた。

 午前4時35分。復旧作業を本格的に開始した。

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