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最弱学校の異端児「ルデア」  作者: 烏猫秋
第2章〜異端児、中学部の子と・・・・・・〜
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新星爆誕編⑧


「何1人で喋ってるんですか? 行きますよ!」

「いつでもどうぞ」


 完全治癒、鬼人活性化。

 準備完了。さてと、戦っていきますか。


「見えてないなら、攻撃するだけでいい!」


 正面から突っ込んでくる。

 俺からすると、影が出てくるタイミングだけが重要だ。

 なぜなら、


「見えてるよ」


 彼女の行動は全て見えているからだ。


「!?」


 彼女が走るのをやめて止まる。

 どうしたんだ?


「何でそんな所で突っ立ってるんだ?」


 約10メートルの斜め右に指さす。

(先輩が私の位置を把握してる!? いやいや慌てちゃダメ。私には影がある、それを使えば・・・・・・・)


「影を使っても無駄だよ。もう見えたから」


 みんなに影が見えていなかったのは、彼女の新能力『屈折』で入射角を変えて俺たちに入る光の角度を変化させていただけなのだ。

 だから、活性化100パーセントの両眼で虹彩を調節して、入ってくる光の量を変えれば見えてくるのだ。

 鬼人化のおかげで活性化を眼以外に分けなくていいようになったのは、かなり大きい。


「そんなの、ありえない! これで、これで!」

「無駄だって言ったじゃん。君のもう1つの能力『屈折』はもう分析済みだから」

「・・・・・・・・・・・・・・・・!」


 膝を地面について戦意喪失する。

 あれ? どうしちゃったのかな?


「私の、負けです・・・・・・・・・・」


 あ、勝っちゃった。終わり方静かだなぁ。


「えっと、紫煙さんのギブアップが出たので、楓守の勝ち?」


 そこ疑問形じゃなくて肯定文だから!

 

「疲れたぁ~。頭も身体も使ったから、もうクタクタだわ」

「古谷先輩、1つ聞きたいことがあるんですけどいいですか?」


 ビックリした。

 怖い怖い、復讐に来たのかと思ったわ。

 

「何だ?」

「私の『屈折』はどうして分かったんですか?」


 あーーーー、良い所突いてくるな。

 本当は答えたいけど、ごめん!


「それはちょっと言えない。それ言ったら、秘密がバレるから」

「秘密? 先輩にそんな秘密が・・・・・・・・・・・・・・」


 言ってないからね! 何で俺の秘密を聞いた定で喋ってるの!?


「本当にこれだけは言えない。ごめん」

「先輩に謝られたら私が困ります! やめてくださいよ。あと、真理亜って呼んでください!」

「分かったよ、真理亜」

「楓守、この後どうするの?」

「寮に戻って早く寝直したい」

「ワガママな子供みたいなこと言うわね。じゃあ紫煙ちゃんとは、お別れだね」

「はい、今日は貴重な体験になりました!」

「じゃあまたな」

「はい! ()()会いましょう」


 その日はすぐ寮に戻って寝た。

 次の日。

 今日も休みか・・・・・・・。身体が(にぶ)ったら困るからトレーニングに行くか、と思って玄関に向かおうとしたその時。


「ピンポーン」


 宅配か? 誰が頼んだんだ?

 玄関の扉を開ける。


「すいません。誰の分ですか?」

「え? 私が誰の分かって言われたら、先輩の分になるんですかね」

「・・・・・・・・・・・・・・・真理亜!?」

 

 俺の眼前には、大きな荷物を抱え持った真理亜が居た。

 え!? どういうこと!?


「何でここに来たんだ?」

「そんなの1つしか理由ないじゃないですか。・・・・・・・・・・・ここに住むからですよ!!」


 はあぁぁぁ!?

 っていうか、この(くだり)どこかで見たことあるぞ・・・・・・・。

 


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