2校トーナメント戦①
今日は、2校トーナメント戦の出場選手が発表される日だ。
2校トーナメント戦には、3つの部門がある。
1年生代表の部
各校の1年生の中から、推薦された3名ずつが2本先取の形で対戦する。
つまり1戦目、国上の勝ち。2戦目も国上の勝ちとなると、その時点で勝敗が決してしまう訳だ。
始めに弱い者を置いて、後半で蹴りをつけるか、前半で一気に終わらせるかに分かれる。
まあ、前者は少ないと思うが・・・。
2年生代表の部
こちらも、1年生代表の部と同様で、2本先取の対戦だ。
校内代表の部
各校の代表生徒2名ずつが、1対1で勝負する。
1年生代表の部 15pt 2年生代表の部10pt 校内代表の部15pt✖2
はじめの2試合を取られたとしても、最後の校内代表の部で、全部勝つことができたら、逆転することができる点数配分になっている。
もし、俺が出られるとしたら1年生代表の部か、校内代表の部か・・・・。
けど、自惚れるなってメイにいっつも言われてたしな。
校内代表の部は、無理そうかな。
「お前ら、よく聞けよ。今から2校トーナメント戦の代表選手を発表する。このクラスからは、2名が代表として選出されている」
今は、HRの時間だ。
しかし、いつもとは違う雰囲気にクラスの全員が、息をのむ。
ミク先生のことだから、焦らしてきそうだけど・・・。
「1年生代表の部に、古谷楓守と山口静紅」
良かった~。
さすがはシズだな。羽愞に来てからちょっとしか経ってないのに、即戦力だ。
「兄貴!頑張ってください!」「これがロリの強さだ!!」「しっかり応援します!」
などと、たくさんの応援をもらえて俺はとても嬉しい。
約1名が俺の妹のことを、ロリなどと言っていることを除けばだが。
「盛り上がりはそこまでにしろ。まだ続きがあるから」
えっ!?
驚愕の表情を浮かべてしまう。
続きがあると言うことは、校内代表の部に俺かシズのどちらかが選ばれたということだ。
校内代表だぞ!?
そんな大層な舞台に、1年生が立っていいのか?
「校内代表の部に選ばれたのは・・・・」
緊張感が、教室を包む。
ごくりっ。
喉を鳴らして、先生の方に視線を向ける。
「古谷、お前だ」
・・・・・・。
「えーーーーーー!?」
「兄貴ーーーーー!!!」
本当にいいのか!?
多分、前例ないぞ!
「楓守!!楓守!!楓守!!」
またかよ!
今ここに、異端児が誕生した。
2校トーナメント戦②につづく




