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1 朝ご飯、いただきます

 肩より長い髪を一つに結び、新しい制服に身を包む。

 よしっ!と一言発したら元気よく1一階に降りていく。

「おばあちゃん、おはよう!」

 おばあちゃんちに引っ越してきて一日目。目の前に広がるのはとれたて野菜のサラダに、ほくほくとした根菜が食欲を掻き立てる煮物。炊き立てご飯にお味噌汁。いただきまーす!と手を合わせて箸を握りいざ食べようということろで怖い顔のおばあちゃんからストップがかかった。


「はじめちゃん。もっとしっかり感謝せんね。命の恵みを分けて頂くんよ」

「え、いただきますっていったよ」


ちゃんと感謝の言葉を伝えたではないか、といぶかし気に祖母を見る。

「心、しっかり込めんとね。言は事。命を頂くのだから。」


言は事ね。昔から言葉を重んじる風習の残る田舎であったなと思い出す。小さいころはよく遊びに来ていたのだがここ数年来なくなりそんな風習があったことを忘れていた。

まぁ、郷に入れば郷に従えてことだと捉える。

心を込めて発する、お命

「”いただきます”」と。


その様子を見た祖母は、満足そうに頷いたあと「はよういかんと学校遅刻するよ」といった。

時計を見ると8:00と書いてある。学校は8時50分からだったが、転校の手続きのため早くいかないといけなかったのを思い出す。

「ひゃー」とご飯を急いで食べる。

「ごちそうさま」言葉だけは丁寧に気持ちを込めて。


お弁当、と祖母から渡されたものを大事にリュックにいれて家から飛び出した。

「いってきます!」





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