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はじまり


仕事で乗るのは大抵この大型の黒いヘリ

8歳の時初めてこれに乗った。



私は、1年弱という長い期間の1つの任務を終え

上空に浮かぶヘリの中で久しぶりに仲間と話す。



「しかし、ひっさしぶりだね〜!

どうだったの?普通の女子学生ってのは。

学校って楽しかった?

良いサンプルってのは採れたの?」



「変わってないんだな、バート…

良いサンプルたくさん採れたよ

1年弱もいたんだ。そりゃねぇ…」



バートはよく一緒に仕事をする仲間だ。

気さくでとても話しやすい。



「ちょっと2人とも… サンプルって…

響きが悪くない?

良い人材がたくさんいたって事なんだから…

悪い人でも動物でもないのよ…」



「セイラ、そうは言ってもね〜

上からの命令は良いサンプル集めって

言われちゃったもんだからな〜」



あぁ…セイラも久しぶりに見た…

セイラもよく一緒に仕事をする。



「とりあえず、お疲れさまね!

1人で1年弱、普通に学生しながら、

こっちの任務もやってすごいわ。

出来なくはないけど、寂しいものじゃない?」



「ありがとう、セイラ。

1人で出来る任務だったからね苦はないけど、

みんなの顔みて安心したよ。」



バートもセイラも変わらないな…


すると奥からもう1人出てきた。



「任務お疲れ。久しぶりだな。」



「レン!久しぶり!」



スラリと長身の男はレンという。

青く綺麗な髪、紫色の瞳。



そして私も青い髪の色で

所々紫のメッシュが入っている、

紫と紅のオッドアイ。



「久しぶりの兄妹再開だね〜

いやあ、感動だな〜」



「絶対そう思ってないでしょバート

あと、レンとは正しくは兄妹じゃないのよ

このくだり何回目よ」



「まぁまぁ、でもしばらく見てないからね

心配はしてたよ、任務は絶対上手くいくと信じてたけどね。ティナ?」



左右で違う色の目をした少女に向けて

同じ青い髪の青年はニコっと笑った。



「これだけ似てて、

ティナとレンが兄妹じゃないってのも不思議ね…」



「あれ?セイラに言わなかったけ?

僕の両親どっちも一卵性の双子で、

そっちも夫婦なんだよ。

まるで、同じ見た目の夫婦が2つあるようにね。

それで、それぞれの子どもが僕とティナだよ。」



「厳密に言えば、私とレンの親は違う人。

だから兄妹じゃない。

でも違う人とはいえ、一卵性の双子の夫婦。

見た目が似るのは当然って所ね。」



とはいえ、レンは本当の兄のような存在だ。



「ああ… そうだったわね…

とりあえず、本部にティナと合流できたって連絡するわ。

あと、今日の20時に第3会場で全員参加ミーティングだそうよ?」



「わぉ… 全員…?そりゃすごいな

幹部の人間もお出ましって感じの?」



「そんな規模じゃないのよバート

組織のNo.1のアステル最高官のお呼ばれよ…」



アステル最高官が…!?


身寄りのない私とレンをここに入れてくれた人だ。

私のいる秘密組織の最高官

会社でいう社長のような立場


何か大事の任務が次に控えているのか…



「アステル最高官は何を話すんだろうね…

全員か… 500人とか? いやもっとか?」



この秘密組織は国から優秀な人が選ばれ、それが世界各国から集まっている。

レンとはもちろん同じ国だが、セイラとバートは違う国の人だ。



「そのぐらいだろうね〜、どーなるんだか…

大人数の任務は好きじゃないなぁ〜」



そう言ってバートは操縦室へ向かう。


私はふと、ヘリ内部のある文字を見つめる。

私がいる秘密組織の名前ーーー


〝 909 (ナイン・オー・ナイン) 〟

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