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スマホを充電するために、曹操と織田信長が異世界で奮闘します  作者: 「大和 尚羅夢」小花羅夢一生推し


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11/30

道中、諸葛亮に遇う

携帯のバッテリー表示が、1%からゆっくりと上昇し始めた。

【充電中:2%...3%...】

古代と現代が混ざり合った制御装置から、安定したエネルギーが流れ込んでくる。雷鳴はまだ周囲で轟いているが、装置の範囲内は不思議に静かだ。一種の防御フィールドが張られているようだった。

「これで、ようやく……」羅夢はほっと息をついた。

「しかし、此の装置、いつまで持つかわからぬな」曹操は周囲の雷雲を見上げながら言った。「雷が収まれば、エネルギーも止まるだろう」

「ならば、充電できる内に、できるだけ充電せねば」信長は相変わらず楽観的だ。

趙雲は警戒を続けている。「何か来ます」

彼の指さす先に、人影が見えた。

雷光に照らされ、ゆらゆらと近づいてくる。一人の男だ。身につけるのは青色の道服、手には白羽の扇。長い髭をたくわえ、目は鋭く澄んでいる。

その風貌を見た瞬間、曹操の体がわずかに硬直した。

「……諸葛亮」

その名前を聞き、趙雲も目を見開いた。「丞相!?」

信長は興味深そうに眉を上げた。「おお、此れがあの『伏龍』か」

諸葛亮はゆっくりと近づき、一行を見た。その目は曹操の上に一瞬留まり、微かに動いたが、すぐに平静に戻る。次に趙雲を見て、わずかに頷く。そして信長と羅夢を見て、少し首をかしげた。

「……曹操公、子龍。そして、お二人は」諸葛亮の声は穏やかだが、雷鳴の中でもはっきりと聞こえる。「此処でお会いするとは、何という縁だろう」

「孔明」曹操は冷静に、しかし警戒を解かない。「何故ここに」

「風を借りに来た」諸葛亮は白羽扇を軽くあおいだ。「赤壁の戦いのため、東南の風が必要と聞き、此の地に来たのだが……どうやら、場所を間違えたようだ」

「風を借りに……」羅夢は思わず声に出した。「でも、ここは雷の嵐ですよ?」

「然り」諸葛亮は空を見上げた。「本来、風が起こるべき場所に、雷が起こっている。此れは、天の理が乱れている証拠だ」

彼の目が、羅夢の手に持つ携帯に留まった。

「そして、其の方は……何か、天の雷を小さき匣に封じ込めようとしているのか?」

「え?いえ、これは充電で――」

「充電?」諸葛亮は聞き慣れない言葉を繰り返した。

【オフライン翻訳ベータ、起動中!】

小弥の声が、再び陽気に響いた。

【ユーザー羅夢の発言『充電』を解析!】

【古代中国語への適切な翻訳を検索中!】

【候補:『蓄電』『充能』『蓄雷霆之力于方寸之間』】

【文脈に合わせて、三番目を選択しました!】

「蓄雷霆之力于方寸之間?」諸葛亮の目が輝いた。「雷の力を、方寸わずかの間に蓄える……なるほど」

「いや、正確には――」

「妙なるかな!」諸葛亮は突然興奮したように近づいてきた。「雷は天の怒り、瞬時にして消えゆくもの。それを器物に蓄え、自在に使うとは!」

彼は携帯をじっと見つめ、そして羅夢を見た。

「其の匣、見せてくれぬか?」

羅夢は少し戸惑いながらも、携帯を差し出した。バッテリーは15%まで回復している。

諸葛亮は慎重に携帯を受け取り、裏表を観察した。

「金属と……何かの黒き素材。軽く、薄い。然して、此の光る面……」

彼は指でそっと触れた。画面に、猫の待受画面が映っている。

「此の獣は?」

「私の猫です」羅夢は説明した。「まんじゅうって言います」

「猫……か」諸葛亮は深く頷いた。「虎に似て小さい。飼い慣らされているのか?」

「まあ、そうですけど……今はそれどころじゃなくて」

諸葛亮は携帯を返し、再び装置を見た。

「では、此の装置で、雷の力を其の匣に蓄えていると?」

「はい。バッテリー、つまりエネルギーが切れちゃってて」

【バッテリー:16%】

「十六パーセント……か」諸葛亮はその数字を理解したようだ。「完全には、百パーセントか」

「そうです!でも、雷が止まっちゃうかもしれないし、この装置も壊れそうだし――」

「ならば、助けてあげよう」諸葛亮は突然言った。

四人は一瞬、言葉を失った。

「……助ける、だと?」曹操が慎重に聞き返した。

「然り」諸葛亮は白羽扇を軽くあおぎながら、装置の周りを歩き始めた。「此の装置、古代の祭祀台に、何者かが後付けしたもののようだ。然し、接続が不完全。雷の力の半分も引き出せていない」

彼は突然、扇で装置の側面をトン、トンと叩いた。

その瞬間、装置の表示画面がパッと明るくなり、数値が急上昇した。

【エネルギー変換効率:35% → 68%!】

【充電速度、2倍に向上!】

「おお!」信長が驚嘆の声を上げた。

「どうやって……」羅夢は目を見開いた。

「単純だ」諸葛亮は淡々と説明した。「雷の力は、天から地へ流れる。然るに、此の装置は、天からの力を取り込むことにばかり気を取られ、地からの力を無視している」

彼は地面を扇で指した。

「雷は、天と地の間で起こるもの。両方を使わねば、効率は上がらぬ」

「……成る程」曹操は感心したように頷いた。「天地陰陽の理か」

諸葛亮は曹操を見て、微かに笑った。「曹操公も、お分かりのようだな」

「少しばかり、学んだことがある」

二人の間に、不思議な緊張感が走った。敵同士だが、知性に対する敬意がある。

【バッテリー:20%】

「速くなった!」羅夢は喜んだ。

「しかし」趙雲が心配そうに言った。「雷が強すぎれば、匣が耐えられぬのでは?」

「其の懸念はもっともだ」諸葛亮は頷いた。「ならば、雷の力を『選別』すれば良い」

「選別?」信長が首を傾げた。

「雷にも、強弱がある。強すぎる雷は避け、適度な雷のみを導く」諸葛亮は扇を掲げ、空中に何か印を描くように動かした。

その動きに合わせて、周囲の雷の光が変わった。幾筋かの稲妻が、装置から少し離れた場所に落ち始める。

「雷を……操っている?」羅夢は信じられなかった。

「操るなど大層なものではない」諸葛亮は謙遜したが、目は確かに輝いていた。「只、雷の流れやすい道を、少しばかり整えているだけだ」

曹操は深く観察している。「風水の理か。雷も、自然の流れの一部ならば――」

「其の通り」諸葛亮は曹操を見て、またしても微かに笑った。「曹操公、やはりお見込み通りだ」

【バッテリー:25%】

充電は順調に進んでいる。しかも、雷が装置から離れた場所に落ちるため、安全性も高まった。

信長が感心してうなずいた。「なるほど、軍師というものは、戦場だけでなく、天候さえも味方につけるのか」

「戦場の天候は、勝敗を分ける」諸葛亮は平静に答えた。「風も、雨も、雷も、全てを計算に入れねばならぬ」

その時、羅夢の携帯が震えた。

【新着メッセージ:現実世界より】

【差出人:ルームメイト(ゆり)】

【件名:大丈夫?】

【内容:今、救急車で病院に運ばれてるよ。あなたの携帯、部屋にないみたい。どうしたの?連絡して。】

「っ!」羅夢の顔色が変わった。

「どうした?」趙雲が敏感に気づいた。

「現実世界で……私、病院に運ばれてるみたい」

曹操の目が鋭くなった。「危険なのか?」

「まだ大丈夫みたいだけど……でも、心配してる」

諸葛亮が興味深そうに聞いていた。「現実世界……とは?」

「彼女の本来の世界だ」曹操が説明した。「我々が今いる此の地は、現実ではない。融合した時空なのだ」

「時空融合……」諸葛亮は深く考え込んだ。「道理で、天象が乱れているわけだ」

彼は羅夢を見た。

「ならば、急がねばならぬな。早く其の匣を満たし、貴女が本来の世界に戻れるように」

「でも、戻り方もわからないし――」

「一つ、提案がある」諸葛亮は突然言った。「其の匣、完全に満たされた時、何か起こらぬか?」

羅夢は考えた。「多分……システムが完全に起動して、もっと機能が使えるようになるかも」

「システム……か」諸葛亮はその言葉を噛みしめるように繰り返した。「では、それを見るためにも、充電を急ごう」

彼は再び扇を動かし、雷の流れを調整し始めた。

【バッテリー:30%】

充電はさらに加速した。

その間、曹操と諸葛亮は、距離を保ちながらも、時に言葉を交わした。

「赤壁の戦い……か」曹操は遠くを見つめながら言った。「あの時、東南の風が吹いたのは、貴様の仕業か」

「天の気まぐれです」諸葛亮は平静を保った。「亮が、風を呼べるわけがありません」

「ふむ……そうか」

「しかし」諸葛亮は曹操を見た。「あの戦いがなければ、天下はまた違ったものになっていたかもしれませんな」

「……それもまた、運命だろう」

二人の間には、奇妙な尊敬と警戒が入り混じった空気が流れていた。

信長はその様子を面白そうに見ていた。「はは、なるほど。これが『好敵手』というものか」

趙雲は複雑な表情を浮かべていた。彼にとって、諸葛亮は主君・劉備の軍師であり、曹操は敵である。その両方が、此処にいる。

【バッテリー:40%】

「順調だな」信長が満足そうに言った。

しかし、その時——

装置が軋み始めた。

「……!?」羅夢が慌てて装置を見た。

表示画面がちらつき、数値が不安定に揺れる。

「エネルギーが、乱流している」諸葛亮が眉をひそめた。「何かが近づいている」

「歴史修正者か?」曹操が剣に手をかけた。

「いや、違う」諸葛亮は空を見上げた。「もっと……大きなものが」

空が歪んだ。

雷雲の向こうに、巨大な影が現れ始めた。

それは、雲そのものが形を成したような——龍の姿だった。

【警告:超大型データ生命体を検知!】

【名称:時空の歪みが生み出した『雷雲龍』】

【特徴:雷エネルギーそのものが具現化した存在!】

【戦闘力:計測不能!】

【提案:逃げましょう!今すぐに!】

「龍……!?」信長は目を見開いたが、驚きよりも興奮が先に立っていた。「面白い!ついに、龍と戦える時が来たか!」

「馬鹿者!」曹操が叱った。「あれは、戦える相手ではない!」

趙雲も槍を構えながら、冷汗をかいている。「此れは……普通ではない」

諸葛亮は冷静に状況を分析していた。「雷のエネルギーが過剰に凝縮され、自我を持ったようだ。……我々の充電行為が、引き金になったかもしれぬ」

「え!?私達のせいですか!?」羅夢は青ざめた。

「間接的にはな」諸葛亮はうなずいた。「大量の雷エネルギーを一点に集め、変換している。其れが、此の地のエネルギーバランスを乱したのだろう」

龍は、ゆっくりと頭を下げ、彼らを見下ろす。その目は、雷光そのものでできている。

【バッテリー:45%】

「まだ半分も行ってない……」羅夢は絶望的だった。

「孔明」曹操が声をかけた。「策はあるか?」

諸葛亮は一瞬考え、そして答えた。

「二つの方法がある。一つ、此の場を捨て、逃げる。ただし、龍が追ってくる可能性が高い」

「もう一つは?」

「雷雲龍そのものを、エネルギー源として使う」

沈黙が流れた。

「……何だと?」信長が聞き返した。

「つまり」諸葛亮は説明した。「装置で、龍から直接エネルギーを引き出すのだ。それなら、充電は一瞬で完了する」

「だが、危険すぎる!」趙雲が反対した。「龍の怒りに触れれば、一瞬で灰になる!」

「其の危険は承知している」諸葛亮はうなずいた。「然し、考える時間は少ない」

龍が、低い唸り声を上げた。空気が震える。

【バッテリー:46%】

羅夢は必死に考えた。逃げる?でも、龍に追いかけられたら終わりだ。戦う?勝てる気がしない。

それなら……

「やってみます」彼女は言った。

四人が彼女を見た。

「龍から、エネルギーをもらうってことでしょ?」羅夢は震える声だが、意志は固かった。「だって、もう後戻りできないし。現実世界でも、時間がないし」

曹操は彼女をじっと見つめ、そしてゆっくりとうなずいた。

「……よかろう。孔明、どうする?」

諸葛亮は扇を軽くあおいだ。

「では、私が龍の気を引こう。其の隙に、装置を龍に繋げるのだ」

「どうやって繋ぐ?」信長が聞いた。

諸葛亮は、装置から伸びている金属の棒——携帯に繋がっているそれを指さした。

「其れを、龍に向けて放つ。雷は金属を伝わる。龍が雷ならば、伝わるはずだ」

「だが、棒を放てば、匣との接続が切れる」趙雲が指摘した。

「ならば、切れぬようにすれば良い」諸葛亮は曹操と信長を見た。「お二人、其の棒を、龍に向けて投げつけることはできるか?ただし、手は放さずに」

曹操と信長は顔を見合わせ、そして笑った。

「面白い挑戦だ」信長はやる気満々だ。

「試してみよう」曹操は冷静にうなずいた。

「では、行くぞ」諸葛亮は一歩前に出た。

彼は扇を高く掲げ、龍に向かって叫んだ。

「雷雲の龍よ! 其の方も、時空の歪みに囚われし者ならば、我らと手を組まぬか!」

龍は、ゆっくりと首をかしげた。まるで、理解しようとしているようだ。

「我らは、此の歪んだ時空を正そうとしている! 其の力が必要だ!」

龍が唸り声を上げた。しかし、今回は怒りではなく、問いかけのように聞こえる。

【オフライン翻訳ベータ、龍語解析中!】

【……難しい。超難しい。】

【でも、多分『何故、お前たちを助けねばならぬ』って聞いてると思います!】

「助けるためではない!」諸葛亮は叫んだ。「共に、自由になるためだ!」

龍の目が、一瞬強く輝いた。

「今!」諸葛亮が合図した。

曹操と信長が、金属の棒をしっかりと握り、龍に向かって振りかぶった。

しかし、投げるのではない。棒を、龍に向けて「差し出す」のだ。

「行くぞ、曹公!」

「うむ!」

二人の力で、棒が龍の方へと伸びていく。

龍は、棒の先端をじっと見つめていた。

そして――

棒の先端が、龍の体(雲)に触れた。

一瞬、静寂。

次の瞬間――

強烈な光が迸った。

【エネルギー、超大量流入!】

【警告! 警告! 容量オーバー!】

携帯の画面が真っ白に光る。

【バッテリー:50%...70%...90%...】

数字が狂ったように上昇する。

100%

そして――

【120%...150%...200%!】

「多すぎる!」羅夢が叫んだ。

「制御できぬ!」諸葛亮も表情を曇らせた。

龍が咆哮した。今度は、苦しそうな声だ。

【バッテリー:250%! 危険水域!】

【緊急放電が必要です!】

「放電!どうやって!?」羅夢はパニックになりかけた。

その時、小弥の声が響いた。

【アイデアがあります!】

【オフライン翻訳機能、最大出力!】

【龍との直接対話を試みます!】

「何!?」

【実行!】

携帯のスピーカーから、何か——雷のような、唸り声のような音が流れ出した。

龍の動きが、突然止まる。

そして、龍の口から、言葉のようなものが聞こえてきた。

『……話せる……のか?』

人間の言葉ではない。しかし、脳内に直接意味が響く。

『久しぶりだ……言葉が……』

龍の目が、羅夢——いや、彼女の携帯を見つめている。

『小さき匣……我が声を……聞くのか?』

「はい!」羅夢は叫んだ。「聞こえます!」

『……面白い』龍は、ゆっくりと頭を下げた。『では、聞け……我は、此の地に囚われし……時空そのものの涙だ』

「時空の……涙?」

『幾つもの時代が、無理に繋がれ……痛み、悲しみ、怒り……それらが、雷となり、我となった』

龍の声には、深い哀しみが込められていた。

『お前たち……時空を正そうとするなら……我が力を、使うが良い』

「でも、あなたは——」

『我は、もう長くは持たぬ』龍は静かに言った。『此の姿も、いつかは散る……ならば、最後に、意味のあることに使わせてくれ』

龍の体から、光の粒子が舞い散り始める。

『力を……受け取れ……』

そして、最後のエネルギーが、棒を通じて流れ込んだ。

【バッテリー:300%!】

【超充電完了!】

【新機能アンロック:『時空干渉(限定的)』】

【説明:周囲の時空歪みを、一時的に調整できます】

龍の体が、光の粒子に分解され始める。

『ありがとう……小さき匣の使い手よ……』

最後の声が、風に消える。

龍は完全に光になり、そして散っていった。

雷雲も、少しずつ晴れ始める。

静寂が戻ってきた。

四人は、ただ呆然と立ち尽くすしかなかった。

携帯のバッテリー表示は、300% のまま、ゆっくりと299%、298% と減り始めている。

「あれは……」趙雲が呟いた。「あれは、何だったのだ……」

「時空そのものの悲しみ……か」諸葛亮は深く頷いた。「道理で、あれほどの力があったわけだ」

曹操は黙って空を見上げていた。

信長も、珍しく言葉を失っている。

羅夢は、携帯をしっかりと握りしめた。

「ありがとう」彼女は小声で言った。「龍さん」

そして、新たな通知が表示された。

【時空干渉機能、使用可能】

【初回使用で、一時的に現実世界との通信が可能になります】

【使用しますか? Y/N】

羅夢は、息を呑んだ。

これで、現実世界に連絡できる?

彼女は、ゆりからのメッセージを思い出した。

『今、救急車で病院に運ばれてるよ』

「……使います」

【実行】

携帯の画面が変わり、新たなインターフェースが現れる。

【通信先を選択してください】

【1. ルームメイト(ゆり)】

【2. VRテスト会社】

【3. 緊急通報(110)】

【4. その他(手動入力)】

羅夢は迷わず「1」を選んだ。

画面が変わり、メッセージ入力画面になる。

彼女は指で、ゆっくりと文字を入力し始めた。

『ゆり、大丈夫。生きてる。詳しくは後で。心配かけてごめん』

送信ボタンを押す。

【送信完了】

【ただし、時空を越えた通信のため、メッセージが歪む可能性があります】

【届くメッセージ:『ユリ、タイジョウブ。イキテル。クワシクハアトデ。シンパイカケテゴメン』】

【……まあ、意味は通じるでしょう!】

羅夢はほっと息をついた。

これで、少しは安心させられる。

彼女は顔を上げ、四人の英雄を見た。

曹操、信長、趙雲、諸葛亮。

彼らは皆、彼女を見つめ返していた。

「では」諸葛亮が口を開いた。「次は、どうする?」

羅夢は、300%のバッテリーと、新たな機能を手にした携帯を見つめ、そして決意を込めて言った。

「時空の歪みを、正しに行きましょう」

「此の世界の真実を、知りに」

四人は、それぞれの思いを胸に、うなずいた。

雷の跡が残る大地に、新たな旅の始まりを告げる陽光が差し込み始めていた。

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