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白虹こはく  作者: 雨世界
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1 大丈夫だよ。だって、私がいるじゃん。

 白虹こはく


 大丈夫だよ。だって、私がいるじゃん。


「えー。はい。こんにちは。はじめまして。白虹こはくです。よろしくお願いします。えっと、はい。あ、ありがとうございます。はい。えっとですね。これから、みなさんと一緒に毎日を楽しく、過ごしていけるようにですね、はい。頑張りたいと思います。よろしくお願いします。まずは、自己紹介から、していきまいと思います。名前は白虹こはくです。身長は、……」

 そんな風にして、こはくはマイク(けっこう高いやつ)に向かって、言葉を話し続けている。(どきどきとすごく緊張しているのがわかった)机の上には白いパソコンがある。その画面の向こう側には十人くらいの人がこのこはくのライブ動画を見ているようだった。(数字がある)

 こはくはずっと楽しそうに、本当にこにこことしながら(まるで、この部屋の中をみんなに見られているかのように)言葉を話し続けている。

 こんな風に、ライブ動画を通じて、またはなにかしらの電波によって、たくさんの人たちと話をしたり、自分の歌や、楽しいコンテンツを見てもらったり、聞いてもらうことは子供のときからのこはくの夢だった。

 こはくはこはくだけど、パソコンの画面の中にいるこはくは、本当のこはくではなかった。

 画面の中にいるこはくは髪の毛も、顔も体も、全身が真っ白な青色の瞳をした少女の姿をしている。

 こはくは、『白虹こはく』として、みんなとお話をしている。

 こはく(琥珀)は、白虹こはくとして、生きていくことを選んだのだ。

 それがこはくの、二十歳のお誕生日をむかえた日の、人生で最高の選択だった。

 あとはこの自分で選んだ道なき道を、必死に走り抜けるだけだった。

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