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19 弟の覚悟 (会話のみです)

「どうした?」

「姉ちゃんから指輪を見せられた」

「……」

「やっぱコウはすげーな」

「そんなことないだろ」

「いやいや、前も話したけど、これってプロポーズじゃん」

「そうなるのかな」

「もう引き返せないぜ」

「引き返すって……」

「だってそうだろ。親に会って啖呵を切って。それで指輪まで渡すって、もう結婚じゃん」

「ああ」

「それなのに別れますってことはできないだろって話」

「別れねーけど」

「今はな」

「……」

「まだ付き合い始めたばかりだ。喧嘩だってしてないだろ?」

「ああ」

「それなのに結婚ってゴールまで来ちまった。これでもし別れるってことになったらどうなると思う?」

「……」

「姉ちゃんはダメだろうな。死ぬってくらい」

「そりゃ大げさだろ」

「そんなことねぇって。見てればわかるって」

「……」

「正直さ、俺長男だからさ、将来は親の面倒とか見なきゃダメなんだろうなって思ってるんだよ。それで姉ちゃんは誰かと結婚して家を出てってさ、そう思ってた訳よ。でも姉ちゃんの相手がコウだって考えたことはなかったわ」

「……」

「これがただ付き合ってるくらいだったらいいんだよ。別れたって次があるよって言えるから。指輪だってお揃いの付けてる奴だっている。でもさすがに結婚って言葉が出てくるようなら、もう違うってわかるよな」

「ああ」

「コウとは長い付き合いだし、信用も信頼もしてる。今なら姉ちゃんの相手がコウでよかったなって思ってる」

「……」

「でもな、姉ちゃんが泣くようなことになったら、例えコウだって許さねぇからな」

「ああ」

「それが言いたかったんだよ」

「わかったよ。もともと別れる気なんてないけど、ちゃんと考えるから」

「頼むな」

「でもアレだな」

「なに?」

「イツキってシスコンだったんだな」

「ちげーし。なに言ってるんだよ」

「そうか?そんな感じだけど」

「そうじゃねーし。普通に家族を心配してるだけだって」

「まぁ、そういうことにしておくよ」

「それに、こういうのって、娘はやらんって殴られるのが定番だろ?」

「あー、それは考えたわ」

「な」

「将来殴られるのかなぁ」

「どうなんだろう。見捨てないでやってくださいって言われるかも」

「はははっ。でもイツキは先輩のことを心配してるけど、俺が捨てられるってこともあるんじゃね?」

「それは考えなかったわ。そんなことはないとは思うけど、まぁ、そうなったら残念会でも開いてやるよ」

「なんか先輩の時とえらく対応が違うな。やっぱシスコンだろ?」

「だから違うって」





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