1:レイド英雄から騎士から冒険者になる
「はぁーー…」
大きなため息をし歩くのをやめた
俺はレイド・アイリース5人の王子騎士だ。
護衛騎士で嫌なことはそんなない。
給料もいいし周りの騎士とも仲がいい
だが問題は…
王子達と仲が悪いのだ!
別に仲が悪くても騎士と王子だから身分が違いすぎるのはわかっている
だけどこれでも世界を守った勇者でもあり英雄だ。
なぜ、英雄なのに護衛騎士になっているかというと、騎士に憧れていたのも理由の一つだが一番の理由は…
英雄になってからの仕事がめんどくさすぎる!
資料をまとめたり、討伐したりするが、討伐の相手が雑魚すぎて、デコピン一つで勝てる。
そんな
自分で言うのもなんだが、英雄に対する態度なのか⁉と思うぐらいにひどい態度だ。たまにキレそうになる
例えば…
俺が挨拶をすると…
第五王子は「うるせぇ黙れ」って言われるし
第四王子は「静かにして」って言われるし
第三王子は「…黙れ」だけ。
第二王子は「女みたいなやつが俺の護衛だとみんな、笑うだろうな」って…おい!確かに女みたいな見た目だけどちゃんと男だし!?周りから「お前女だろw本当に英雄だったのか?」と言わるけどちゃんと称号は持っているし、息子だって持ってるぞ!?
話を戻す。第一王子は「黙ってください。あなたがいるだけでこちらは吐き気がします。そもそも女の人が護衛なんて…しかも、女の人…ちょっと離れていてください」
…てな感じだ。
思い出すだけで俺の心に100のダメージが入って殺しにかかってくる。
まぁ俺のHPじゃまだまだ余裕だが…人間だから
魔王倒して邪神倒して封印したけど一応人間だから。
魔王倒した時点で、もう種族が神族になっちゃけど一応人間…なのか?
種族がどうとかの問題じゃない!!
本当に…王子なのか?
あんな糞王子がいてたまるものか!
…と心のなかでつぶやきながら王子たちの元へと歩き出すレイド。
だが…心のなかで罵倒しまくっている王子たちはレイドのいないところで
溺愛しているのだった。
☆彡 ☆彡 ☆彡
コンコン
「失礼します。レイド・アイリースです。」
ギィと扉を引くとそこには青い髪の毛で紫色のきれいな目をした人や、銀髪で同じく紫色の目をした人がいた
右から順に第五王子のアイク・エンドウ、第四王子のリツ・エンドウ、第三王子シオン・エンドウ、第二王子ライト・エンドウ、そして一番左にいるのが第一王子ユエ・エンドウ
なんでみんな『エンドウ』がついているかだって?
生みの親、母親が異世界から来た聖女ココハ・エンドウっていう
実は俺も異世界人だしかも『心葉』と同じ日本生まれだ
心葉とはいとこでとても仲良しだった。
だがある日、登校中に魔法陣が浮かんで心葉だけが連れ去られた
それから数年後、仕事に出勤中に心葉を連れ去った魔法陣が俺を中心に光った
眩しい魔法陣が消えたあとには王がいたり、心葉がいたりしてそこから魔王を倒したり邪神を封印したんだよな。
と心のなかで昔のことを思い出していたら王子たちの言葉で現実に引き戻された
「今日も間抜け面だな」
と笑いながら第五王子のアイク様が言った。
はぁ。本当に嫌われているなと思いながらいつも通り護衛騎士として近くにいた
☆彡 ☆彡 ☆彡
此処から先は、王子たちの心の中が見えます!ですがレイドは知りません『溺愛』されていることなど…
「はぁ何突っ立っているんだ。早く護衛をしろ」
(レイド!今日もかわいいなぁ。早く近くに来てくれないかなぁ)
と第二王子が言った。
近づきたくない…だがこれも仕事だ王子の言うことは守らないと
「は〜い…」
とめんどくさくて適当に返事をした
「チッ…早く来い」
(は〜いとか、可愛すぎでしょ!!眠いのかな?もしかして不眠だったり!そして倒れたらレイドに会えなくなっちゃう!)
えっ今舌打ちしましたよね!?王子が舌打ちなんかして大丈夫なんですか!?
しかもめっちゃ睨んでくるし…
どんだけ俺のことが嫌いなんだよ
嫌だったがしょうがなくトコトコと王子の方に近づいたら
「キャッ…!」
近くにいたメイドがなにかにつまずいたのかティーカップがパリンと割れた
「大丈夫?」
「はっはい!大丈夫です…ですが、ティーカップの破片がレイド様の頬に…」
「?あぁこれか」
レイドが違和感がある頬に手でこすると、手に血がついていた
メイドが倒れたとき近くにいたから破片が俺のところまできたのか。…ん?
「君も怪我をしていないかい」
「いっ、いえいえこれぐらい大丈夫です。」
大丈夫と言っているが俺よりも怪我をしているし、俺よりもレベルが低いからダメージを受けやすいはずだ。
俺もちょっと痛かったから彼女の場合もっと痛いだろう。
「回復魔法」
「わぁ」
レイドがメイドの近くに手をかざし回復魔法を使った
回復魔法は基本魔力を消費しないためほとんどの人が使える。だが魔力使う量によって回復する力が変わる
1〜10はかすり傷を治す程度
11〜20は火傷を治せる
21〜50は骨折などを治せる
51〜100は失明などを治せる
普通の人の魔力平均は、120ぐらいだったかな。
だが回復魔法で100使うぐらいなら中回復魔法を使って回復をしたほうが30を使って回復ができるが中回復魔法を使うのは聖人か聖女しか使えない。
俺は中回復魔法が使えるかだって?もちろん使える
なんでかは知らないけど、神族になったからかその前の龍騎士になったからなのかがよくわからない
中回復魔法の上の上の上の上の超極大回復魔法も使えたりするまぁその上もいるけどそれ以上あって何を回復させるんだって話だがな。
俺が彼女に使った回復魔法は一応100使ったが…よし全回復しているようだな
「あ、ありがとうごじゃいましちゃ…!」
「おい。すごい噛んでいるぞ」
と笑いながら指摘をして彼女とも仲が良くなった気がした
「おいーーーーーーー」
「あー…ーーー」
「ーーーーーーーー」
忙しい一日がまた始まる。
☆彡 ☆彡 ☆彡
「はああああああああ…」
「どうしたwレイド」
笑いながら俺を心配してくれたのは一緒に寮で暮らしているファイ・レオナールだ。
ファイとは仲がよく英雄になる前に俺を護衛していたのがファイだった。
「それでどうしたんだよレイド」
「いやぁそれがさ」
王子達に嫌われているのを話した
「…まぁお前が勘違いするのはしょうがないよな」
「は?」
「いや。お前、王子たちに好かれているぞ」
「いやいや」
あんな悪口言う王子に限って?それは嫌だ…
「まぁ明日も早いし俺は寝る」
「それじゃあ俺も」
俺たちはベッドに入った
「それじゃおやすみいい夢を」
「あぁおやすみ」
二人は深い眠りに入っていったのだった
☆彡 ☆彡 ☆彡
「ーー!」
誰かが呼んでるだけど起きたくない
「おー!」
うるさいな誰だよこんな朝っぱらからファイか?ファイは俺がちゃんと6時半に起きること走っているはずだ
「おい!起きろ!」
「なんだよ!朝っぱらから!」
とついにキレて起きたレイドだったか…
「え?」
「おまっ!早くなにか着ろ!」
ズルズルと服がずれてきて、本当に少しだが胸が膨らんでいる
まっまさか…
「俺、女になったのか!?!?!?!?!?」
☆彡 ☆彡 ☆彡
「ふぅー」
あのあとファイがメイド用の服を貸してきてもらってなんとか着替えられた
だけど…女みたいって言われて来たけどまさか本当に女になるとは…
「それでこれからお前どうする」
突然ファイが言った。
俺はそのまま騎士をしようとしていたが…だめなのか?
「おまえそのまま騎士をやり続けようとしてるだろ」
「え?うん」
「いやいや女が騎士とかやったらアウトだろ!」
「はぁ!?何がだめなのさ!」
「だって普通女が騎士やったら油断してるとおもわれて、この国やばくなるからだろ!」
「あっ」
「今頃気づいたか…」
「ウン」
俺のせいでいままでも戦争になりそうになったことはある
次はもう女だからやばいだろうなぁ
「それで次お前はどうしたい」
俺は…なるべく戦闘や採取、見たことのない生物を見てみたい
あと俺がなりたかったもう一つの職業…
「俺冒険者になるよ」
新しい作品です!
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