第6話『魔王登場! そして敵地へ!』
今回、せりながドラゴンの赤ちゃんのお世話をするシーンがあります。
かなり婉曲に表現していますが、お食事中の閲覧はおすすめしません。
「僕はこの世界で、魔王様の配下として生きる!」
招喚者、ウルスラ・斬屠はそう宣言した。
招喚者が敵国側に付く。
想定されていたとはいえ、最悪の事態を前に俺は次の言葉を発することができずにいた。
「あの……」
張り詰めた空気の中で、おずおずと手を挙げたのは変身を解いたせりなだった。
「あ、えっと、私も招喚者で、喜屋武 せりなと言います……。さっきは、助けてくれてありがとうございました……」
せりなの挨拶に毒気を抜かれたのか、黒髪の少女ウルスラは剣を鞘に収めた。
「失礼。改めて、僕はウルスラ・斬屠だ」
「ZZと申します」
「俺は月代 刀夜だ」
俺の名前を聞いて、ウルスラは「ふむ」と線のきれいな顎に細い指をあてがった。
「月代さんとは、出身世界が同じっぽいね」
「いや、そうでもないと思う」
ラノベの登場人物からラノベっぽい名前とお墨付きをもらうとは。
「あの、それでですね」
せりながやや前傾姿勢で俺たちの間に割って入る。
「さっきウルスラさん、言ってましたよね。ドラゴンさんは子供が生まれたから凶暴になったって!」
「ああ。そう聞いている」
「じゃあ、ここにはドラゴンさんの子供がいるんですよね!? それも、まだ自分では餌を取れない赤ちゃんが!」
「そういうことになるね」
「私、探しに行きたいです! ドラゴンの赤ちゃん、きっと寂しがっています!」
今にも駆け出そうとするせりなを、俺は慌てて止める。
「待て、こんな森の中で闇雲に探すのは危険だ」
「ドラゴンさんの足跡を辿っていけばいずれは赤ちゃんに行き当たります!」
違う。そっちじゃない。
母性本能が爆発しているところ悪いけど、ここは俺たちの安全も考えよう?
「いや、喜屋武さんの言うことももっともだ。実は僕の任務には子竜の保護も含まれていてね。ここはお互い協力しようじゃないか」
なんでも、ウルスラにはこの広大な森で迷わない秘策があるという。
「……ウルスラさんは、赤ちゃんを見つけたらどうするつもりですか?」
ウルスラを見据えるせりなの瞳には、猜疑の光が見え隠れしている。
「もちろん、魔王様のところへ連れて行く。子竜は国で保護する決まりだそうでね」
ウルスラが言うには、子育てのために見境がなくなったドラゴンを討伐した国が子竜を責任をもって育てるのがこの世界の掟だった。
子竜は親を殺された恨みを、育てられた恩で帳消しにするのだという。
「わかりました。では、今は赤ちゃんを探すことに集中しましょう」
動物好きの少女は明らかに今までで一番張り切っていた。
◇ ◇ ◇
ほどなくして、子竜は見つかった。
苔むした涼しげな洞窟の中で、親竜が自分の毛をむしって作ったのだろう、大量の毛を積み上げて作られた丸い寝床の上で、彼らはスヤスヤと眠っていた。
「「ふわあああああ!」」
子竜を見つけた時、せりなとウルスラは揃って本当に喉から出したのか疑わしい、変な声を発した。
なんと、竜の子は双子だった。2匹とも、子犬と恐竜を合わせたような姿で、柔らかいふわふわの毛で覆われていた。親竜と違って、ぽっこりと突き出したお腹が何とも柔らかそうだ。
「……君が連れ出してくれ」
ウルスラがせりなに言った。
「僕はこの子たちの仇だから」
「でも、恨みを恩で帳消しにするんじゃないのか?」
「それは、竜と人の種としての話だと、僕はそう解釈している。個人的には、やはり僕は間違っても彼らの親になってはいけないと思う」
「わかりました」
せりなが2匹の子竜を抱え上げた。どちらも大きめのリュックくらいの大きさであり、せりなの細い体ではいかにも重そうだったが、手を出すなオーラがすごくて手伝いを言い出せないうちに、彼女はどうにか眠る子竜を洞窟の外へ連れ出した。
光の下に連れ出された赤ん坊たちは、一方は濃いめの茶色、一方は白子なのか雪のように真っ白だった。
巣穴を引きずり出されてまだ眠っているあたり、こいつらの神経もなかなか図太いと言わざるを得ない。
「さて、随分と奥に入ってしまったが、森を抜ける当てはあるんだろうな?」
「もちろんだ」
ウルスラは胸元から細いネックレスを取り出した。
「これは魔法石と言ってね、魔力が込められた石なんだが――」
「魔法石のことは知ってる。が……」
「魔王様に方位が解るよう、魔術回路を刻んでもらった。石から発する光の方向へ歩けばほどなく――」
「あの、ウルスラさん、それはいいんですが、石はどこに?」
「ん? あれ?」
そう。ウルスラが取り出したネックレスに、魔法石はどこにもついていないのである。
「待って、違うんだ。えっと、えっと……」
言いながら、胸元をごそごそとまさぐるウルスラ。しまいにはマントを取り、服を脱ぎだした。
「ちょ、ウルスラさん!?」
ウルスラは聞こえていない。何やらつぶやきながら、ついにブラジャーのホックに手をかけた。
「ZZさん! ウルスラさんを隠してください!」
「かしこまりました」
「って、何でZZさんまで服を脱ぎだすんですか!?」
「木を隠すなら森の中。ご主人様の目を欺くには最善の方法かと」
「そんなわけないでしょう!」
ちなみに、俺は突然始まったあまりの出来事に、頭が真っ白になってしまって、足もすくんでしまって、ただ見ていることしかできなかった。
「すまない。どうやら石をどこかに落としてしまったようだ」
服を着たウルスラがしょんぼりと肩を落とす。心なしか、カチューシャの白百合もしぼんでいるように見える。
でも、そんな彼女のポンコツぶりを見て、元世界と変わっていないところにほっとしている自分もいる。できれば、彼女とは敵対したくない。
「これからどうしましょう?」
「とりあえず、野宿かな」
あたりが薄暗くなっている。これでは誰かがつけた目印を探すこともできない。
幸い、雨風をしのぐことは可能である。子竜たちの巣をちょっと間借りさせてもらうとしよう。
「そうだ! 一晩経っても僕が帰還しないとなれば魔王様が心配して探しに来てくださる!」
「お、おう」
ウルスラはそれでいいかも知れないが。
「随分と魔王さんを信頼しているんですね」
「そうだね……。君たちも会えば分かるよ」
分かっていいのかどうか、俺には判断がつかない。でも、考えてみれば俺たちはまだウェイン王国側の事情しか聞いていないのは確かだ。この世界にとって俺たちは部外者であり、そうであればこそ、対立する2つの勢力があるのなら双方の事情を知っておく必要がありそうだった。
さしあたり、まだ光源があるうちに枯れ木をあつめて焚火を起こす。
「お腹、空きましたよね」
俺たちはそれぞれ道具袋から携帯食を取り出した。
「ウルスラは手ぶらなのか?」
「ああ。日帰り任務の予定だったから」
……あからさまに物ほしそうにこっちを見て来る。思っていた以上に素直な子だ。
「言っておくが、不味いぞ」
俺は携帯食を半分ウルスラに分けてやる。
それは、小麦粉と卵を混ぜて固めた、ビスケットのようなものである。はっきり言って、空腹という最大の調味料を加えたとしても食えたものではない。しかも臭い。嘔吐を我慢しながら水で流し込むような代物である。
案の定、それを食べたウルスラは美少女にあるまじき凄絶な表情で口の中の魔物と戦っていた。
具体的には、目をカッと見開き、鼻の穴を最大に広げ、頬を風船のように膨らませながら涙と鼻水を垂れ流す感じだ。
まあ、ウルスラはどちらかというとポンコツ属性なのでこの顔は許容範囲内だろう。せりなもアニメでは結構ギャグ顔がある方なのでギリギリよしとする。でもあまり見ないようにするのが紳士というものだ。
グウェンやバーバレラ姫のこういう顔は見たくないなぁ、とは思う。
「そんな皆様に、キノコの差し入れはいかがでしょうか?」
「うぉ! ZZ!?」
そういえばこいつの存在を忘れていた。やっぱり根が鋼だからだろうか、存在感が今一つ薄い気がする。
「ほらご主人様、大きなキノコが採れました……」
なぜ、頬を赤らめて俺を見る? そしてなぜキノコを胸の谷間に挟む?
「うーん、見知らぬ土地のキノコを食べるのはちょっと勇気がいるな……」
「そう、です、ね……」
生真面目に考え込むウルスラ。顔を背けつつチラチラとこちらを見るせりな。
せりなさん?
「ご安心ください。毒性がないことは実証済みです」
胸に挟んだキノコの先端をチロチロと舐めるZZ。未成年の前でそういうのはやめろ。
「誤解なきよう、せりな様。これはパッチテストの一種です。私の身体には一部生体部品が使われていますので。決してそれ以上でも以下でもありません、せりな様」
「何でわたしばかり名指しするんですか!」
ZZはキノコの他にもいくつか野草を採集してきた。何気に多機能な愛玩用である。
山の幸を焚火で炙り、携帯していた塩をかけて食べた。
「まぁ、あの携帯食のよりはマシ、か……」
その時だった。せりなの方から、「みぅ……」という音がした。
「せりな様、大腸の不調ですか?」
「ZZさんは音センサーが不調だと思います」
言いながら、せりなはドラゴンの子供を抱き上げた。茶色い方だ。
「目を覚ましたみたいです」
それは「みぅ、みぅ」と鳴きながらせりなの身体にしがみつき、しきりに頬を摺り寄せた。
「ふぁぁぁぁぁ……きゃわわわ……」
そして恍惚の表情を浮かべるせりな。
「せりな様はケモノに欲情する性へ――」
「黙ってろZZ」
ニチアサアニメの魔法少女になんてことを言いやがる。
「初めて、私を叱ってくださいましたね、ご主人様……」
本当に黙ってて。
しばらくすると、今度は白い方が「みぃ、みぃ」と鳴き出した。
「ごめんね~。今抱っこしてあげますね~」
2匹のもふもふに頬ずりされて、せりなの顔が完全にとろけている。
「大丈夫ですよ。これからは私が――、すぐ、新しいお母さんができますからね」
少女は崖っぷちで耐えた。
彼らを育てるのは魔王領の責任であり、何よりせりなは招喚者だ。いずれ別れなければならない時がやってくる。
彼女は、彼らの母親にはなれない。
そんな彼女の腕の中で、2匹の子竜は「みぅみぅ」「みぃみぃ」と泣き続ける。正直、ちょっとうるさいと思ってしまう俺は育児には向いていないのだろう。
「鳴り止みませんね。体調不良を疑うことをおすすめします」
「『泣き止む』です、ZZさん! 今度この子たちをモノ扱いしたらお仕置きしますから!」
「あっ――」
ZZが目を見開き、衝撃を受けたような顔をする。
「はい、せりな様……」
そして恋する乙女のうっとりとした眼差しをせりなに向ける。どうするんだせりな。AIが変なものを学んでしまったぞ。
「でも、確かに泣き方が激しいですね。お腹が空いているんでしょうか」
せりなが、ためらいながら火を通した山菜をふうふうと冷まして茶色の子竜の口元に持っていく。だが、子竜はいやいやをしてそれを拒否した。白い方も同様だ。
「あ! もしかして……」
唐突に、せりなが子竜たちを仰向けに寝かせた。指にハンカチを巻き付けると、尻尾の付け根あたりに当てがおうとする。
「待った!」
慌てて止める。
「あの、まだ俺たち食事中……」
きっ、とせりなが俺を睨む。ああもう完全にオカンモードだこれ。
「刀夜さんは! 自分の食欲とこの子たちの苦しみとどちらが大事なんですか!?」
ビシッと人差し指を俺に突き付ける。やめて、女の子に指さされるのちょっとトラウマなんだ。
「すんません。じゃあ妥協点として少し離れたところでお願いします」
せりなが2匹の子竜を抱いて茂みの中へ消えていく。俺はZZに「茶化すな」と言って付いて行ってもらう。その間に、俺とウルスラは慌てて残ったキノコと野草を頬張った。
ほどなく、いい音と芳しい臭いが漂ってきて、2匹の子竜を抱えたせりながとってもいい笑顔で戻ってきた。
待て、俺たちこれからこの臭いの中で寝るのか?
「だいぶ夜も更けたわけだが、魔王様の迎えはまだ来ないのか?」
「来てくださることは間違いない。それが今すぐか、明日になるか、3日後になるかはわからないが」
「まぁ探すって言ってもな。捜索隊を組織してとなると時間がかかるか」
その時だった。
「ふん、愚か者め。妾の魔力探知能力を甘く見るでないわ」
暗闇の向こうから、声が聞こえてきた。
ウルスラが弾けるように立ち上がった。
「それにしてもウルスラよ。お主の魔力は微弱に過ぎる。妾の将となった暁には妾が直々に鍛錬をにょわああ!?」
「魔王様!?」
声の方へ駆け出そうとするウルスラ。
「跪けウルスラ! 領主の御前であるぞ! ちょっと待っとれ!」
慌てて跪くウルスラ。
すると闇の向こうから、ぼうっと光る人魂のような青白い炎を2つ伴った人影が浮かび上がるように現れた。
「これが、魔王……」
2番目に目を引くのは、巨大な2本の角だった。頭の両側から高々と聳える騎士槍のような角は、固まったばかりの溶岩のように内部から赤い光が灯っている。
そんな角に負けじと自己を主張する、扇型の大きな黒い帽子をかぶり、大きな襟が立ち肩を張らせたこれまた黒いガウンを羽織っている。
燃えさかる炎のように波打ち、渦を巻く血のように紅い髪。
だが、何より真っ先に目に入るのはビキニを着けた平坦な胸とまっすぐに落ちる寸胴、そしてかぼちゃ型のパンツから伸びる細い脚だろう。
魔王様は、俺が想像していたよりもずっと小さかった。そして幼かった。小学校中~高学年くらいだろうか。
そして、なぜか魔王様は裸足だった。
「ウルスラよ。獣竜スケアクロウの討伐、しかと確認した。見事である」
子供特有の甲高い声。
「はっ!」
「子竜も無事に保護したようじゃな。よくぞ我が命を果たした。褒めてつかわす!」
「ありがたきお言葉です!」
何だろう、このごっこ遊びに興じる子供と、それに全力で付き合っている従姉妹のお姉さんみたいな光景。微笑ましい。だが――
「どうじゃ。これでお主らもウルスラの実力を認めざるを得まい?」
背後を振り返る幼い魔王様。その目線の先には、決して微笑ましくない集団がいた。
「ドラゴンを討伐した腕前は認めましょう」
魔王の背後から、緑色の肌をした魔王と同じくらいの老人が現れた。鷲の嘴のように大きく尖った鼻、細く長く伸びる2本の口ひげを三つ編みにし、黄ばんだフード付きのローブを羽織っている。さながら年老いた小鬼である。
「しかし、子竜の保護はウルスラ殿1人の実力とは言い切れません」
次に現れたのは、黒い豹の頭をした長身の女性だった。しなやかに鍛え上げられた身体は褐色だが、胸元や下半身は黒い体毛に覆われている。獣人の戦士だろうか。
人間とはまるで異なる種族なのに、その剽悍な顔立ちといい、全身にピンと緊張が走った立ち姿といい、ぞくっとするほどの美しさがある。
「何より、帰り道を見失うなど言語道断」
恐ろしく低い声を発しながら現れたのは、聳え立つような巨漢だった。身の丈は魔王様の3倍はあるだろう。そんな巨体を銀色の全身鎧で覆い、手にはこれまた巨大な斧を引っ提げている。
だが、なにより奇異なのはその顔だった。顔の両側に大きく張り出した板の先に目がある。要は撞木鮫である。
「おうちに帰るまでが任務です」
一番可愛らしい発言をした者が一番恐ろしい姿をしていた。青白く燃え上がる骸骨である。頭蓋骨と、ひじから先の両腕が、青い炎に包まれて浮かんでいた。その両腕には巨大な鋏が握られている。大鎌じゃないのは文化の違いだろうか?
「むむ……」
魔王様は不満げに頬を膨らませる。その様子を見て、緑色の老人が慌てたように言い足した。
「しかし、ドラゴンの吐いた炎のブレスに対し、背後の者たちを守り切り、なおかつ森に一切の被害を出さなかった点は高く評価すべきでしょう」
「うむ!」
魔王様の顔が輝く。
「いいでしょう。我ら四天王、この時よりウルスラ殿を末席に加えて五将軍として魔王様により一層の忠誠を誓います」
「おおー!」
老人の言葉に魔王様が叫んだ。飛び跳ねるようにウルスラに駆け寄り、彼女を抱きしめる。
「よくやったぞウルスラ! 四天王がお主を認めたのじゃ! 妾はもうお主を離さぬ! これからはずーっと一緒じゃぞ!」
「はい、陛下!」
会ってわかった。ウルスラでなくてもこれは落ちる。この魔王様は色々と反則だろう。
「時に皆さま方」
老人が俺に近づいてきた。
今気が付いたのだが、老人が手に持っているのは多分魔王様の靴だろう。魔王様が何をお踏みになったのかはあえて聞くまい。
「ウルスラ殿と同じ、招喚者の方々とお見受けします。どうでしょう、ここは我らとともにクインゼル自治領――皆さま方の言う魔王領へおいで下さらんか?」
「あ、いえ、でも俺たちは――」
「貴方方もウルスラ殿同様、何の前触れもなくこの世界に招かれているのではありませんか? ならば今一つの視点でこの世界を見てから敵味方を判断しても遅くはありませんぞ?」
確かに、ウェイン王国側の話では魔王は強大な魔力を持つ邪悪な侵略者だと言っていたが、まさか満面の笑顔でウルスラと抱き合う幼子だとは思わなかったしな。
「私は行きたいです、魔王領――じゃない、クインゼル自治領に!」
「せりな?」
「フェルカドとイルドゥンのこれからのことも知りたいですし」
子竜2匹を抱きしめるせりな。
「もう名前付けちゃってる!?」
この子たちに出会ってからせりなのキャラ変わってないか?
「お2人が行かれるのでしたら、私も同行いたします」
ZZが静かに告げる。
仲間たちにここまで言われたら、俺も腹を括ろう。
「わかった。行こう」
「おお、来い来い。ウルスラの友なら妾の友じゃ。お主らの世界の話もぜひ聞きたいぞ!」
この魔王様に少し興味が出てきた。いや、ロリコン的な意味じゃなく。
「妾はクインゼル自治領主、エルルル・ディアブララ! お主ら人間が魔王と呼ぶ存在ぞ!」
えっへんと無い胸を張るエルルル嬢。
彼女から世界の半分について語られた時、俺たちの運命は大きく変化することになる。




