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忘却の天井  作者: 夢乃
 
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あとがき

 ども、夢乃です。


 このお話は、遥かな未来、地上と宇宙を結ぶ軌道エレベーターが建造され、静止軌道上にオービタル・ リングが建造され、人類のほとんどはリングに移り住み、さらに軌道エレベーターが廃れてしまった後の世界が舞台です。今から数千年から一万年くらい先、かな?


 そもそもこの話、最初は、原子力発電所から出る使用済み核燃料、地層処分されたそれを掘り出して燃料とする未来世界、と言うのがそもそもの発想でした。しかし、現在でも太陽エネルギーもあれば核融合も研究中なのに、地層処分された使用済み核燃料を使わないといけない未来って、どんな状況?とつらつら考え、で、オービタルリングが空を覆うことで太陽光が届かなくなり、大気の対流も減って風力発電もままならなくなり、しかも人類は大挙してオービタルリングに移り住んだ挙句、地上に住んでいた過去をすっかり忘れてしまう、と設定して舞台を整えました。


 地上に残った一握りの人類(の子孫)は細々と暗い地上で生活を続けるわけですが、中にはオービタルリングを目指してエネルギーの供給を回復させよう(オービタルリング建造当時は当然リングからのエネルギー供給があったはず)、と考える人が出てくるのは当然の流れで、それがこの話のテーマになります。


 最初は、主人公一人が歩いて軌道エレベーター基部まで行き、歩いてオービタルリングまで登る予定だったのですが、「何万年かかるんだよっ」という心の声が聞こえたため、今の形に落ち着きました。それでも、結構な無茶振りをしてますけど。

 旅の間の食料やトイレ事情なんかも考えないといけないので、『浄化槽』という、閉鎖生態系システムを取り入れたりしています。これが無かったら最初からいろいろ詰んでますね。


 しかし……話を作るのが大変だった。カイムとアリューの住む街は、だいたいポーランドの中央部あたり、軌道エレベーター基部があるのはビクトリア湖、という設定なのですが、道路も整備されていない結構な長距離を移動するのに、地上にはほとんど人が残っていないから誰かと行き会うこともほとんどない。軌道エレベーターを昇り始めたら他人はまったく居ないし、オービタルリングに着いた後も人間があんな風になっているからコミュニケーションを取れる奴がほぼ居ない、ってことで、時間経過の割に人と会うことがないわ、単調な時間が続くわで、どう話を描けばいいのかと、頭を悩ませることしきり。

 それでも、なんとか描き切ることができました。


 そんなこんなで長さの割にはかなり苦労した作品(その割に完成度は……いや、考えるのはやめよう)ですが、最後までご拝読戴きありがとうございました。感想も戴けると嬉しいです。


 それでは。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 荒廃した世界で、少しでも暮らしを豊かにするべく、そして冒険心を踊らせて、カイムとアリューは旅に出る。 目的は、『天井』から電力受電所に送電して、地上に電気をもたらすこと。 現代に比べると…
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