別れと出逢い【冬の詩企画】
解ったフリなんてしないで
傾いて開かなくなったドア
零点を付けられた僕の答え
たったひとり笑ってくれた
不正解を拾い上げたマリア
許されていなかったはずの
場違いも大概な僕の存在は
簡単に君の瞳の中に収まる
理想を追いかけてばかりの
幼かった純粋な二人の過去
もう二度とは戻らないこと
痛いほど握り締めているよ
大丈夫きっとこんな僕より
好きになってくれる人かも
まさに青天の霹靂で目が覚めたよ
世慣れない君を奪ったのは誰なの
能天気だね君を待たせた二年の間
誰の所為でもないよ自然と咲いた
たったひとり残そうとした冬の日
ひらりとかざしたカッターは鋭い
いなくなろうとした僕の身勝手も
もう聞こえないあの声で叱ってよ
予報通りに暖冬傾向だったお正月
通信簿みたいにして年賀状の到着
詳しくはない結婚の報告が手書き
奇跡のような二十年を奪った世界
いつまでも愛されていてください
いつしかまた喪失の季節は深まり
本作は「冬の詩企画」参加作品です。
企画の概要については下記URLをご覧ください。
https://mypage.syosetu.com/mypageblog/view/userid/1423845/blogkey/2157614/(志茂塚ゆり活動報告)
なお、本作は下記サイトに転載します。
http://huyunosi.seesaa.net/(冬の詩企画@小説家になろう:seesaablog)