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みなしごとしての幸せ  作者: CORE-失踪P-
7/12

子猫。

あの時

ボクは

ボク達には

《救い》

《偽り》

は、同義語だと思っていた


。・:+°。・:+°


「…」

-なんでもいいよ。暴力なんて。なんともないよ、いつものことさ。

いつもの光景。いつもの暴力。いつも通りの親。嫌いって言ったって通じない。むしろ、悲しむ[フリ]をしていた。わかっていた。

「化け物!」

-わかってるさ。そんなこと。

ボクは、この世界で初めて見られた種族。

悪魔と悪魔のコ。

なのに

なんで?

なんで

なんでボクだけ

狐と悪魔なの?

だからって、今までみんなに暴力を受けてきた。生まれてきた時から。 不思議な子ってわかられた時から。名前も貰えない。

唯一外に出ることか出来た、【お散歩時間】。

この時、あの子猫と出会った。

「にゃあ」

呼びかけられたと思う。あのときは、感情を知らなかった。だから、

「邪魔だ」

って言った。…心なしか寂しそうだった。頭を擦り付けてきて、膝に乗ってきた。

感情を知らないから、怒らない。無視して《無》という感情に浸る。

「お前の迎えは、いつ来るんだ?」

「…」

-通じたのか?

わからなかった。ただ、一つわかった。

「親は、どこだ?」

「にゃ」

…いないんだな。

そう思った。

ボクも同じだ。あいつらは、きっと親じゃない。ただの

《偽りの無》

偽った、感情がないやつ。

ボクなんか、化け物だよ。平気で暴力を振るわれるほど。

「ボクとお前は同じなんだな。」

そのうち死ぬ。生きてる。

いや、ボクは死んでいるのかもしれない。

目も、声も、生き方も、もちろん感情も。

動いているのは体だけ。

この猫は、生きている。

ボクは…

ボクは…

どうなん、だ?

わからない。

でも。

こいつは。

こいつも?

自分の事、わからないのかもしれない。

「ボク、生きていいと思うか?」

「にゃ!」

ダメだろ?な。

あいつらが。

あいつらの暴力が証明している…

「いいか。お前は生きろ。生まれ変わったっていいぞ。ボクよりは幸せに暮らせ。まともじゃないからな。ボクの暮らしは。」

立ち上がる。人気の少ない道路に向かって。


▦▦▦▦

油断した。

▦▦▦▦


人気がないからって。


トラックだ。

吹き飛ばされ…!



あれ?

なんで?

さっきまでいた道の反対の道。

道路を見た。


「え…?」


猫。

あの猫。

猫。

ボクの

不注意なんかで

トラックに?

なんで

なんで

ボクなんかを

かばって?

「っ!!!」

すこししかいなかった、あいつと。

心の隅で、また会いたいって思ってた。

大切だった。初めての。

あのトラックは、何事も無かったかのように走る。

憎い。

憎い。

殺せ。

あれを。

あいつを。


憎い。

殺せ。

死ね。


気づいたら、あいつは、別の車と事故にあっていた。

呪ったんだ。ボクが。

悪魔として。

化け物として。





この日から、ボクは決めた。あいつらから離れ、逃げ暮らすこと。

口調を改めること。そして















大事って思ったら、もう二度と目を離さないで、一緒にいること。

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