パーカーと、お姉ちゃんと。
小亞さんが出てくるよ!ボクだよ!
「ただいま」
「お邪魔しまーす」
黒さんと帰宅(?)
「おっかえり!」
「おかえりなさい」
ティアス!翠さん!いたんだ…
安心して、ぽーっとする。こんな場所あるのかな、外には。
「〜♪」
ついつい口ずさんでしまう、まふまふさんの歌。暗いけど、大好きなんだ。高い声が綺麗で、かっこよくて、つい笑ってしまう。これにいたっては可愛いだけじゃないか。
「んー、じゃぁ、今日はちょっと予定あるから、みんな来てー」
「にゃ」
あ
「…ww」
頼む、やめてくれ。泣きそうだ。
「う…」
「おま、なんで泣きそうなんだよ…」
「…ミシンありますか」
「は?」
首を傾げるみんなに、ボクはこう言った。
「パーカーが欲しいんです。フードが大きめの少しぶかぶかなやつ、作ろうと思いまして」
……なんでみんな驚いてるの?
困惑。もう布とかはあるんだけどな。
「なくはない、けど…」
「!!借りるねっ!」
「〜!」
黒さんと翠さんが口を抑える。なにしてるんだろ。
「じゃ、持ってくる?」
「お願いします!」
やった!パーカーとかなんとか作った事ないけど、多分大丈夫!設計図とかもあるし!
「はい。」
「あ!ありがとうございます!」
みんながこっち見てる。なんでだ。
布って意外と薄いんだな。真っ黒。
先に耳のところ作って、次に服のところ。ボタンつけて、フードを作る。そして耳をフードに付けたら、
「できた!」
合計2時間。やったね!
着やすいし、なんか眠れそう。耳も狐耳の大きさや、位置に合わせてるし、尻尾のギリギリ下までの長い服が落ち着く。やった、出来た。
「まじでできた…」
「…」
すこし考えて、黒さんを呼ぶ。実は、1時間はね…
「ほっ!」
ばさっ、と紫色の猫耳のパーカーみたいなのを被せる。
「うわ!?」
驚いたらしい!やった!大成功!
「ほぇー、おそろ?」
「アトラさん、黒兄、可愛いです!」
実はね、布余ってるよ!
「布まだあるから、もっと作る!」
わあっと歓声が。
それから3時間後、3着できた。
白っぽいクリーム色、水色から青へのグラデーション、そして、真っ青な、猫耳パーカーみたいなの。それを、ティアス、翠さんへ!
「わぁ、着やすいです!」
「気持ちいい!」
風通しもいいんじゃないかな!色違いおそろだよ!
「この1着は?」
真っ青なのを指差して、ボクに質問してくるティアス。
「翠さん、お姉さんいるんでしょ?だから、作ったの。」
布、まだあるんだけどね?
「っ!ありがとうございます!」
作りたかったからね、と言ってわらう。
PPP…
電話?
「あ、私です!」
翠さんか!
「も、もしもし!あ、お姉ちゃん!?な、なに?…え?…ええ?来るの!?ちょ、え?」
?どゆこと、ここに来るの?
「…うん、うん…わかった。聞いてみるね!」
ティアスに事情説明。
「あ、全然平気!イラスト頼もうとしてたとこだし。」
「よ、よか」
ピンポーン
あ、行ってきます
「こ、こんにちは…?」
「こんばんは!夜だよ!」
う
「…パーカー可愛い」
「あ、ありがとうございます…?」
挙動不審。
「翠呼んでもらっていい?」
「あ、はい!」
翠さんー!と呼んでみる。
「はー…お姉ちゃん!?まさか…」
「うん!化けてから来た!」
「馬鹿っ!」
?化ける?…狐?
そう思ったら、耳と尻尾が出てきた。
「可愛いが増したね!」




