プロローグ
二作目です!
◆◇◆◇◆
現在朝6時
春の木漏れ日が、カーテンの隙間から流れ込む。ぬくぬくとした心地のよい朝にいつまでも浸っていたい。
結城薫15歳。中学を卒業し、無事高校入試に合格。現在は、絶賛春休みを満喫中だ。
バンッ!
部屋の扉を誰が開けた。この開け方をするやつは一人しかいない。
「お兄ちゃん〜! 朝だよ〜!」
妹の美沙だ。肩甲骨周りまで伸ばした黒髪。小顔で一つ一つのパーツも整っている。スタイルもよく、出るところはしっかり出ている。自慢の妹だ。
「お兄ちゃん〜? 起きなきゃダメだよ〜」
ゆさゆさと少し控えめに体を揺らしてくる。
「……美沙」
「あ! お兄ちゃんおはよう!」
「……あの〜まだ寝てていいかな?」
このぬくぬくをまだ味わっていたい!
「ダメだよ〜 学校に遅れちゃう」
「あのね、お兄ちゃんは学校ないんだけど……」
「私があるもん」
「なんで俺が起きないといけないの?」
「お兄ちゃんと朝ご飯食べたいんだけど……ダメ?」
妹の上目遣いは破壊力抜群だ!
「わかった。着替えてから下に行くよ」
「ありがとう! やっぱりお兄ちゃんは優しいね。大好き!」
ガバッと美沙は俺に抱きついてくる。美沙の柔らかい感触や甘い香りで目も覚めた。
「お兄ちゃんも美沙のこと大好きだよ」
ギュッと抱き締め返す。
すると美沙は「はうっっ」と言って幸せいっぱいのようだ。
その後、名残惜しそうな美沙をなんとか引き剝がし、着替えた。
リビングに行くべく、部屋の扉を開けた。
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