星に願いを3
タカシさんと世間話をした翌日、私はまたもや商店街の会議室に呼ばれていた。
商店街の若手達にはざざっとはアイデアが伝えられているらしい。
「しかし、ユキちゃんすごい企画だね。この前の子供商店街の企画もそうだけど」
電気屋のエイジさんが感心したように言う。
エイジさんとはこの前の居酒屋で遭遇以来よく話をするようになった。
まぁ、エイジさん、アヤが気になるのかさりげなさを装っているけど、アヤの話を聞き出そうとしているのがまるわかりだ。すごくかわいいなぁ、わかりやすくて。
タカシさんとマサキさんは今まで商店街で七夕企画をそんなに重視してなかったから、今回話に上がった企画を面白そうだから実現してみたいとの事だった。
今まではただタカシさんの知り合いの山から笹を貰ってきて短冊みたいに切った色紙をおいてご自由にどうぞみたいなどこにでもあることをやっていたそう。
今回の募集要項に商店街でかなえられる夢、というのを募集しようと決まる。
とにかく時間がないから準備は急ピッチで行われた。
応募用紙のフォームを作ったり、商店街のホームページに募集のページを作ったり。
ポスターはエイジさんが作ったデータをはんこ屋さんのケンジさんに張り出す分だけ刷ってもらう事になった。最低ロットってのがあるみたいだけど今回は見本扱いで少な目で刷ってくれるって。頼もしい。
企画はどんどん膨らんでいく。
これなら、年代問わず楽しく参加できそうだ。
時間も忘れて準備を手伝った。今年やるとは思わなかったから本当に時間がない。
商店街の面々も来てくれたお客さんに宣伝しとくね、と言ってくれる。
私は、商店街外れの井戸端会議のおばあちゃんたちにお話をする。
面白そうな企画だね、とみんな嬉しそうだった。
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「へえ。面白そうな企画だねぇ 商店街で夢をかなえてくれるの?」
エミさんは少女のように笑う。今日はリハビリの日だったから一緒に病院まで付き添っていた。
予約してあったから結構スムーズに順番が来て、戻ってきたところ。
エミさんは汗をいっぱいかいて顔も赤く染まっていた。
「エドワードが来るんだからもっと元気になっとかないとね」
エミさんは、エドワードが来るのをすごく楽しみにしている。
突然はなれなければならなかった教え子が自分を訪ねてきてくれたのはすごくうれしかったそうで
あれ以来頻繁にメールのやり取りをしているんだって。
元気になったら一度遊びに来るといい、とエドワードの祖父ウィリアム氏から招かれているそうだ。
いつか元気に遊びに行けるようにリハビリにそれまで以上に精を出しているエミさんはすごくバイタリティがある。
そんな世間話をしていると、知らない女の子から声をかけられた。
「あの!!その夢をかなえてくれる企画ってどこの商店街でやってますか?」
みると、小学校低学年だろうなぁという風貌の子が真剣な目で見ていた。
なにか特別な事情でもあるんだろうか。どの商店街でやってるか説明する。
その女の子もあ、そこならわかる。よく買い物に行ってたからと返事した。
ただ、商店街でかなえられそうなもの限定だよ、と付け加えておく。
例えば、病気を治してほしいとか、お金が欲しいとか誰かを探し出してほしいとかだと手に余るし。
「判った。応募用紙に書いて商店街の受付箱にお願いを入れたらいいんだね?」
そうだよ、と説明すると満面の笑みで女の子は駆け出した。




