プロローグ
大夢の心の声。
俺ってさ、本当にてっぺんを目指したいと思っていたのか?
いやいや、そうじゃない。
俺は、ただ単に、無邪気に、気の赴くままに、体を動かすのが好きなだけなんだ。
俺は気分屋だ。
今持っている意思が今後も同じように続くかはわからない。
結果として俺はプロに注目されるまでになってしまった。
もう、後には引けない。
しかし、プロを諦める口実も同時に作ってきた。
簿記や販売士などの資格もとった。
経済学者も驚く仕組みも思いついた頭だ。
きっと俺にはそういう可能性も見出しているかもしれない。
いや、待てよ。
もしそういう道に進んだら、
野球が出来なくなる。
嫌な仕事で偉くなるのと、好きな仕事で雇われるの、どっちがいい?
なんだろうな、プロに入れる可能性って限られてるっていうしな。
こりゃプロ目指すに他ならないか。
プロか・・・。
周りは皆高校生の今までとはがらっと違う。
でも俺の実力はプロをも唸らせるらしい。
俺が自覚できてないってことはそれ以上に俺は野球をしているってことになるのか?
本能の暴走って怖いよな・・・。
まぁ、いいや。
進路の方は焦らずにいこう。
それよりも俺は今できること、やれることを一生懸命やるぞ!