Rain
夢と現実の狭間…
人は夢と現実の狭間で何を失い何を得るのだろう
夢が覚めそうで覚めないのが良いのかもしれない
これは孤独な少女の物語
少女は次に何を失うのだろう…
西暦2008年12月22日
NewYork
459 West Broadway 6s
窓がある
外はこの地域では珍しくもない雨だ
冷たい雨だ…
少女は窓際のデスクで小説を読んでいる
小説の題名は…
いや、良いだろう…
まだ題名は必要じゃないからね
少女なのだろうか…?
髪の毛は短めに整えたショートヘアで薄い灰色だ
揉み上げは頬に触れるくらいに
耳には髪の毛が掛からないように
耳の後ろに掛けている
まつ毛は長く眉は長く細い
そして凛々しくも幼さの残る大きな瞳
唇は潤い薄いピンク色に染まっている
普通に見ると可愛い少年のようだが
身体は隠しても確かに少女だ…
少女は立ち上がり窓際に向かう
窓の外を見てガラスに片手をつけて
黙り込んだまま外を見ている
外はペントハウスになっていてプールがあり
雨はプールの水に衝突して小さな波を作る
気付くと少女は外にいるではないか
大胆にもシャツと下着だけで…
無慈悲に大粒の雨が少女に降り注ぐ
雨は額と頬を伝い流れていき
首筋に沿って雨がシャツの中へと流れていく
ピクリと少女が震える
そんなことも気にも止めず少女は空を見上げて目を閉じた
美しくも切ない表情が雨の夜を彩っていく
少女はただ雨を全身で感じたかったのだろう
そして少女は満足したのか部屋の中に戻る
少女は寒いのか息が白く凍って小さく震えていた
濡れた身体にも悪いと感じたのかバスルームへと向かった
全身が雨で濡れているのでフローリング全体が浸水しているが
少女はお構い無しに雨で張り付いたシャツを脱ぎ捨てている
誰も居ないからと言って少し大胆過ぎる少女だ…
脱ぎ捨てた少女からは綺麗で色白の肌が露出した
成長期なのか成長期前なのかしらないが
裸の少女からは小さく膨らんた胸が伺える
そして同じように張り付いた下着を脱ごうとした瞬間
足に下着が絡まり少女は前に転けてしまう
少女はフローリングに顔を打ち付けた
おでこは赤く腫れて少女は少し涙目のようだ
可哀想に…
シャワーを浴びたまま少女は両手を壁につけている
壁に両手をつけて俯いたまま動かない
なんとも官能的な立ち振舞いだが
ただ考え事をしているだけであろう
少女は入浴を終えるとバスタオル一枚だけを身体に巻いて
リビングにやってきた…
この場所に男性が居たら大変な事になっていたであろう
一通りフローリングを掃除したら
冷えきった部屋を暖める為に暖房器具の電源を点け
着替えにはお気に入りのショートパンツを穿きこなし
上にはすこし大きめのスポーツブラを着けている
すこし部屋が暖まると少女はまたデスクへと向かった
少女は特別読書が好きなようだ
小説を読み終えると少女は小さく欠伸をし伸びをした
どうやら眠たいみたいだ
少女はベッドに潜り枕を抱き締める
孤独に生きる少女も人肌が恋しいのかな?
寝ている少女は何とも言えないほど美しい
小さく息をしている口からは、
今日一度も声を聞けなかったのは残念だ。
寝ていても絵になるほど美しい少女に
惚れそうになったのは秘密だ。
それではおやすみなさい