第26話 霊能力者にはなれない
「かなり、苦戦してるじゃないか」
レスティガーの声。
「余裕だよ」
「アンデッド対策が手薄だな。やせ我慢はよせ」
「お経魔法より強力な魔法を俺は知ってる。だが、切り札は隠すものだ」
はったりだが、言うだけなら無料。
「どうだかな? まあ、いずれ判る」
「勝手にしろ。……」
こいつの千里眼と伝心を見抜かないとな。
「何を考えている?」
「もしかして、ここを偵察してる魔法って幽霊を使ってるのか?」
「はははっ、的外れも良い所だ」
台詞が棒読みなんだよ。
演技が丸わかりだ。
「【文字置換】」
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文字置換スキル
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│侍魔法言語パターン2 ▼│
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【chanting sutras】
[♯]
【かっ、ぬかった…… まだ再起を期すことは可能ぞ…… やるのう。ここからじゃ。そりゃ!! よし、戦で解決じゃ!! 茶器!(驚) 茶器を贈り、戦を収めるのだ!(驚) むっ…… 嫌なら返上してもよい…… 酒。(笑) 慰みぞ(笑) 茶器!(驚) 恩賞じゃ、与える(驚) 合戦だ!! うぬら、気が早いぞ!! [幕]お主? 何奴? 馬じゃ!(驚) 早馬じゃ、急げ!(驚) むっ…… 嫌なら返上してもよい…… もらった!! 暗殺などにやられるわしではないわ!! そりゃ!! 掛かれ、勝利目前ぞ!! お主? 裏切ったのか? 】
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無詠唱で魔法を行使。
観自在菩薩、行深般若波羅蜜多時、照見五蘊皆空、度一切苦厄、舎利子、色不異空、空不異色、色即是空、空即是色、受想行識亦復如是、舎利子、是諸法空相、不生不滅、不垢不浄、不増不減、是故空中、無色、無受想行識、無眼耳鼻舌身意、無色声香味触法、無眼界、乃至無意識界、無無明、亦無無明尽、乃至無老死、亦無老死尽、無苦集滅道、無智亦無得、以無所得故、菩提薩埵、依般若波羅蜜多故、心無罣礙、無罣礙故、無有恐怖、遠離一切顛到夢想、究境涅槃、三世諸仏、依般若波羅蜜多故、得阿耨多羅三藐三菩提、故知般若波羅蜜多、是大神呪、是大明呪、是無上呪、是無等等呪、能除一切苦、真実不虚、故説般若波羅蜜多呪、即説呪曰、羯 諦、羯諦、波羅羯諦、波羅僧羯諦、菩提薩婆訶、般若心経のお経が聞こえた。
「何かしたか? 何も起きないが。はははっ、お前の弱点がひとつ明るみになった」
くそっ、今度は演技してない。
たしかに、幽霊なら、ちょっと前にお経を唱えた時点で、千里眼の魔法は解けているはず。
そんな雰囲気はなかった。
このまま、弱点を与えたら不味い。
「もしかして、生霊の類か?」
「外れだ! 馬鹿だなお前! はははっ!」
今度は棒読みだ。
しかも焦っているのか興奮してる。
分かり易い奴だ。
そうか、生霊か。
そりゃ、成仏しないよな。
対策を考えないと。
レスティガーの声は去ったようだ。
監視は継続してると思うが。
もしかして、ゴレームの制御も生霊か。
それなら、なんとなく納得。
ただ、魂って何?
この疑問が出てくる。
「【翻訳】」
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翻訳スキル
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│日本語 ▼│→│英語 ▼│
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魂を視認。
[↓]
See the soul
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「【文字置換】」
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文字置換スキル
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│侍魔法言語パターン1 ▼│
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【See the soul】
[♯]
【掛かれ!! 一番槍は誰ぞ!! む…… 戦じゃ、兵が足りん…… む…… わしもここまでか…… [幕]おー!! 出陣じゃ!! 討ち死に! 弔い合戦ぞ! む…… なんじゃ、お主か…… [幕]掛かれ!! 一番槍は誰ぞ!! さっ、一献。(笑) 水杯じゃ、勝って祝杯ぞ、はははっ。(笑) 槍じゃ!(驚) 芸をひとつ。(驚) いかん退け…… 恩賞分の働きを期待しているぞ…… 】
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無詠唱で魔法を発動。
やはり、失敗。
原理が解らないから、無理はない。
あるなら、俺も持っているはず。
体の中を隅々まで意識するが無理。
だよな、地球でやっても一般人には無理。
魂を自覚するなんてできない。
「【翻訳】」
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翻訳スキル
┌──────────┐ ┌──────────┐
│日本語 ▼│→│英語 ▼│
└──────────┘ └──────────┘
第六感を会得。
[↓]
Gain a sixth sense
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「【文字置換】」
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文字置換スキル
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│侍魔法言語パターン3 ▼│
└────────────────────┘
【Gain a sixth sense】
[♯]
【甲冑!(驚) どうじゃ、見事であろう、そちにやる!(驚) ザシュ(斬撃)…… その方が謀反を企んでいることは知っておる…… 城!(驚) 抜け穴から攻めて来たのじゃな!(驚) 年貢。そちの好きにせい、任す、上手く差配せよ。[幕]ザシュ(斬撃)…… みなの者、根切りじゃ…… [幕]おのれ…… 謀ったな、だが毒が少ないぞ…… 城!(驚) 抜け穴から攻めて来たのじゃな!(驚) 乾杯じゃ!(笑) 南蛮の酒ぞ、味わえ!(笑) くっ…… くくくっ…… ういやつ。(笑) その方に任せた……(笑) [幕]おのれ…… 謀ったな、だが毒が少ないぞ…… く…… なんのこれしき…… 年貢。それが理由の恨みか。おのれ…… 八方ふさがりの四面楚歌じゃ…… く…… なんのこれしき…… 】
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無詠唱で魔法を発動。
また、失敗。
第六感を簡単に会得は無理。
原理を知らないからな。
気とかそういうのを感じたことなどない。
解るかよ!
解ったら、霊能力者になって、日本で荒稼ぎしてるよ!




