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愛してなどおりませんが  作者: 仲村 嘉高
 

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9/31

9:自己紹介の喜劇




「アメリア、昨日の令嬢を呼べ!」

 公爵家に来たフーリーは、挨拶もそこそこにアメリアに命令した。

「ミア・アンダーソン令嬢の事でしょうか?」

「そうだ!」

「かしこまりました」


 アメリアはメイドに、ミアを呼んで来るように伝える。

 もし呼びに行ったのが侍女だったら、気を利かせて第一王子への接し方をミアに伝えていたかもしれない。

 しかし、ミアを呼びに行くのは、侍女の仕事では無い。

 子爵令嬢のミアは、正しい礼儀作法を何も知らないまま王族の前に呼ばれた。



 コンコンとノックの音がした。

 2回しか鳴らさないノックに、アメリア以外の顔が曇る。

 正式なノックは4回で、2回は配達人等がするノックだからだ。

「お手紙でも届いたのかしら?」

 あるべき現象をそのまま受け止めるアメリアが呟く。


 扉を開けようとメイドが手を伸ばすと、外側から勢いよく開かれた。

 驚いて固まっているメイドを押し退け、ミアが部屋に入って来る。

「ミア・アンダーソンです」

 アメリアもフーリーも許可していないのに、ミアは名乗ってしまった。



「アンダーソン家の令嬢か!」

 フーリーの言葉を、その場に居た全員がそれぞれ勝手に理解した。

 フーリーは「アンダーソン公爵家令嬢」と。

 アメリアと使用人達は「アンダーソン子爵家令嬢」と。

 そしてミア自身は「アンダーソン公爵家の令嬢と認められた」と勘違いしていた。


 せめてミアがアメリアに紹介されるのを待っていれば、起きない喜劇だった。




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