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愛してなどおりませんが  作者: 仲村 嘉高
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22/31

22a:アンダーソン子爵とアメリア

 



 ミアは、ステージ上の王族と、必死にアメリアに復縁を迫るフーリーを呆然と見ていた。


 公爵家令嬢になったと思っていた。

 王太子の婚約者になったと思っていた。


 しかし自分は子爵令嬢のままで、しかも今日からは何の仕事も領地も無い子爵だと、やっとミアは自分の立場を理解した。

 朝、公爵に「子爵家の邸を覚えているか」と言われたのは、これからはそこに住めって意味なのだと。



「うそ。嘘でしょ。私、これからどうなるの?」

 ブツブツと呟くミアをロバーツは冷たく見下ろす。

「何度も、忠告したはずだ。将来の事を考え、しっかりと学ぶようにと。優秀な成績を取れば、侍女として働けるだろうと」

 ミアの視線がユルユルとロバーツへと向く。


「金も無限にあるわけではないから、本当に必要な物だけを買うように言ったのにな」

 どこか馬鹿にしたように鼻で笑われても、ミアは意味が解らなかった。

「え?だってあれは、お義母様が買ってくれたのよ」

 確かに、一緒に買い物に行く(たび)に、公爵夫人に「欲しい物を選び買いなさい」と言われていた。


「だから、自分のお金で欲しい物を買えと言われただけだろう?何を勝手に自分に都合良く解釈してる」

「え?」

「公爵家に来る前に、財産管理人とうちの両親と話し合ったはずだろう?」

「は?え?」


「ミア・アンダーソン子爵は、公爵家の養子にはなっていない。だから、必要最低限の物以外は、自分の財産を使って買うのだと説明されたはずだ」

「でもでも!ドレスも宝石も、公爵令嬢には必要でしょう!?」

「君は公爵令嬢じゃないのに?」



「あ、あぁ、ああぁぁぁ~~~!」

 ミアは頭を抱えて叫んだ。

「私は、私は公爵令嬢で、王太子の婚約者で、将来の王妃なのよ!」

 今度は、舞台の上のアメリアを睨みつける。

「いくら私の方が皆に愛されているからって、こんな意地悪するなんて酷すぎるわ!おねえ様!!」


 睨みつけられてるアメリアは、優しい微笑みを返す。

「アンダーソン子爵。貴女を愛しているのはそこにいらっしゃるフーリー様。そしてお二人は婚約者でしょう?」


 どこまでも慈愛に満ちたアメリアの表情。

「王太子の座より、貴女を選んだ方ですよ。それ以上の何かを望むのは、分不相応です」

 優しい笑顔で、しかしキッパリと言い切るその姿は、ミアには、いや会場に居る全員に、間違い無く王妃に見えた。




誤字報告ありがとうございます!

スマホ執筆なもので、濁点漏れが多いです。すみません

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― 新着の感想 ―
貴族として最低限の躾もされてないの虐待なレベルだろ どう考えても子爵としてやっていくのすら無理だろこれ・・・
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