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プロローグ
彼は元気かな。
ちゃんとした仕事には着けたかな。
まぁ私が心配しなくとも彼はきっといい会社に着き
いい人と出会い結婚するんだろうな。
そう思うとちょっと寂しいかな、なんて。
きっと彼は私のことを忘れてる。
それは私が望んだことだから。
それでも会いたいと思うのはきっと彼を好きになってしまったからなのか。
人の優しさを知ってしまった私は弱くなった。
それでも私はもういい大人。泣くのはちょっと恥ずかしいかな。
さてと、少しだけティータイムといこうか。
楓の葉を口に含み紅茶を飲む。
それはとても懐かしい味がした。