【03】ハッキング
ゲートをくぐると、ゲートを覗いた時とは違う場所に来ていた。
地面は黄色で様々な大きさの黒い水玉模様のブロックで出来る。
真ん中には祭壇のようにブロックが積み上げられている。
色は黒と白の斑点模様、例えるならごま塩のような感じだ。
壁は無く、真っ黒い世界が続いている。
周りを見渡すと真ん中を囲むように、俺を含めた10人が立っていた。
俺は状況が掴めず、混乱していたら右隣の男が恐る恐る話しかけてきた。
「もしかして、Sliceさんですか?」
「そうだが…」
「本当にあのWWO 02でナイフで殺した奴のアイテムや武器を根こそぎ奪い、無課金で上位に登りつめようとしたスライスさん?」
「だから、そうだって…ってお前もWWO 02をやってたのか?」
「そうですよ。初心者ですよって、それよりも殺したってアイテムを盗めないのにどうやって盗んだんですか?」
「はあ…知らんのか?これだから初心者はナイフで殺した後、心臓をえぐり出し、えぐり出した心臓を何度も刺し続ければバグってアイテムが出てくるんだよ。お前も殺ってやろうか?」
「へぇ、ナイフも無いくせにどうやって殺るんですか?」
「お前、驚きもしないんだな。大抵の奴は逃げて行くのに。名前は?」
「鬼塚…」
「おいおい、ちょっと待て、本名じゃなくてIDネームだよ。」
「ああ、すいません。Gulfと言います。」
「本当に初心者だな。WWO 02はどうやって手に入れた?」
「貰い物です。僕、現実で殺しやってたのでこういうゲーム好きなんですよ。」
「ああ、そうか…」(やべー奴に絡まれたな…)
「それで、ここは何処なんですかねぇ。」
「俺も分からねぇ。なんせ始めて来たからな。」
「バグですかね。」
「いや、バグでは無い可能性が高いな…」
そんな感じでこの世界の事を話していた。