【19】お互いの容姿
「でさ、スライスは髪の色とか服の色とか見ると黒で統一したんだね。」
とリナは俺に言う。
「ああ、BCOの前にやっていたVRゲームがWWO02って言ってな。戦争のゲームだったから、目立たない黒にしたんだ。」
と俺は答える。
まあ、こんな感じでしばらく俺とリナは交互に話した。
「あ、髪がかかっててよく見えなかったけど、右目金色なんだね。なに、もしかして、中二病ww」
「違ぇよ。これは片目を金色にすると暗闇でも昼と変わらないように見えるっていうバグがWWO02が始まった頃にあってな。その時につけたやつ。」
「へー、そうなんだ。中二病君w」
「止めてくれ。あーもう、リナがいるとどうも調子が狂うな~w」
「リナはオンラインゲームの頃のアバターと全く違うな。金髪の刈り上げ的な感じで、男前って感じだったのによ。」
「それはそうよ。女の子なんだから、髪も茶色にして、肩まで長くして。まあ、BCOの前にやっていたVRゲームが"ファッション"っていうゲームというかアプリって言うのかな。」
「ああ、確かリアルにある著作権とか無視した全ての服とかアクセサリーをVRで無料で着られるやつだったかな。WWO02とかと同じグループ会社が出してたっけ?」
「そう。他にもVRゲームやっていたんだけど、最後にログインしたのがそれだったの。」
「って、ことは、まさか現実に近いアバターってことか!?」
「まあ、そうなるかな。」
「そうなのか。なるほどな。」
「まあでも、こっちの方が声との違和感ないでしょう。」
「まあ、そうだな。外見が男で声が女性より断然マシだな。ww」
と昔の話を混ぜながら、俺とリナは長々と話していた。
「さて、だいぶ話し込んでしまったな。そろそろ、移動しないと。」
「そうだね。」
とリナが言って、俺とリナは立ち上がって、リナと話してる時にここから100mほど先に街にある監視塔であろう建物を見つけた。俺らはその監視塔に向かって歩き始めた。




