【17】modシステムと空から降ってきた女の子
「そうですね。結論から言うとアイテムを持ち込む方法はあります。これは言っていなかった事なのですが、BCOには"modシステム"というのがあります。これは最近のアップデートで追加されたもので、前にやっていたゲームによってmodと呼ばれるものが使えるようになります。」
「ほう。そのmodとやらはどういうものなのだ?」
「BCOでいうmodとは追加パックやチートの様なもので、WWOをやっているアナタは銃関連の武器がクラフト出来ます。」
「また、WWOで"盗人first"の称号を得ているので所持アイテムをロストする事がありません。まあ、詳しくは実際に新たなサーバーでメニューを開いてみたり等やってみることですね。」
「なるほどな。他に変わった事はあるか?」
「そうですねー...。大きな変更と言えば、TNTが禁止となりました。クラフトからアイテムの存在まで、TNTに関するデータは無くなりましたね。それぐらいでしょうか。」
「ふむ。なるほど。では、サーバー選択と行こうか。」
と俺は言って、②を押した。
「では、また。サーバー2でお会いしましょう!」
とリアが言うと、俺の足元が光りだして転移した。
これは後で知った話なのだが、サーバー1のトラブルと言うのは俺が巻き添いになった大量TNTの雨により大地が荒地になり、岩盤が剥き出しの状態になり、更にはサーバー1がダウンしてしまったらしい。
その為、サーバー1にいた人はサーバー2、3に移動という事になった。
元々、サーバーは死んだ際に1、2、3と選べたらしい。
転移先はサーバー2の広大な大地が広がった場所だ。
まるで最初に来たサーバー1の世界に似ていた。
「そうだ。来た当初はこんな感じだったな。それが、1日で雨の代わりにTNTが落ちてくる大地が滅亡した世界に変わるとは思っても無かったけな。」
と俺が独り言を呟いていると、
「どいて、どいて~」
と上から女の子の声が聞こえた。
俺はとっさに上を見上げると、女の子が落ちてくるではないですか!
俺は地面に転移したが、転移位置が同じだったためか、あの女の子は空中に転移したのであろう。
俺がアニメや漫画でよくある空から降ってきた女の子をお姫様抱っこするという時の、あのキャッチの格好真似するが、見事に失敗。
両腕の間を通り抜け、地面に頭から落ち、顔をぶつけてしまっていた。
「へぶしっ」
と女の子はぶつかったタイミングで声を出す。
その後、すぐに起き上がり、
「あいたたたた...」
と顔を抑えて言う。
「ちょっと、しっかりしなさいよ!顔をぶつけてしまったじゃないのよ!」
と女の子は怒り気味でいう。
「ああ、悪い...」
と俺は頭を下げて謝る。
女の子の容姿は身長が150ぐらいでショウトヘアー、メガネはかけてなくて、右側の首元に頬に少しかかる分かるか分からないかぐらいの薄い灰色の模様がある。
後は、右手と左手の中指に指輪をしている。
胸は...Aカップか?...いや、Bだな。
こう聞くと、中二病とかオタクかと思うが可愛いから特に問題ない。
...
しかし、どっかで見たことあるんだよな...
「あ、もしかしてNatuか?」
と俺はその女の子に聞く。
「え、なんで知ってんの!?」
「嘘でしょ。だってそれ昔の名前だし...」
と女の子は驚きを隠せないようだ。
「そりゃ、見れば分かるよ。両手の中指に指輪してて、首元から伸びる薄い灰色の模様。そんなのナツしかいないよ。」
と俺はいう。
「え、もしかして...リン!?」
「本当にリンなの!?」
と女の子は驚きながら言う。




