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生きるために強くなる ~だってゴブリンに転生しちゃったし~  作者: ミジンコ
第1章 ゴブリンと異世界と火竜退治
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3話 兄弟と会話したようです

ブックマークや評価がとてもうれしいです。このまま頑張っていきます。

 目を覚ますと小屋の入口から茜色の光が射し込んできていた。そして目の前にはやっぱり手にラービを持った大人ゴブリンが呆れたようにこちらを見ていた。


「ヤット起キタノカ。モウジキ夜ニナルッテノニ今マデズット寝テイタノカ? 本当ニ珍シイ奴ダナ。トリアエズ飯持ッテキタカラサッサト食エ――ン? マタ棍棒ガアルナ。シカモマタ作リ立テミタイダナ……。朝トイイ今トイイオカシナコトモアルモンダ」


 大人ゴブリンは首を傾げながら棍棒を拾いそのままやっぱり出て行った。

 俺はその後ろ姿を見送るとラービに噛り付きながら内心冷汗をかいていたいた。


 あぶねー、あのゴブリンタイミングがいいのかそれとも面倒見が良くて俺が目を覚ますまで待っていたのか、どっちかはわからんがあんまり回数が続くとゴブリンとはいえ流石に怪しまれるか。


 ラービを食べ終わってしばらくすると他の兄弟たちが帰ってきた。


「起キテタノカ、マダ寝テルノカト思ッタゾ」


 他の兄弟の中で一番身体の大きい奴が声を掛けてきた。若干見下されてるような気がするのは俺の気のせいだろうか……。


「ナンデオ前ミタイナ寝テバカリノ奴ガ俺ノ兄弟ナンダロウナ? 食ッテ寝ルコトシカ出来ナイナンテタダノ役立タズダゾ」


 気のせいじゃなかった、完全に俺を見下しているみたいだ。てか昨日生まれたばかりなのにもう喋れるのか。生まれた直後から喋ってた俺が言うのもなんだが……。ゴブリンって成長速いな。

 まあ、基本あいつの言ってる事に間違いはないんだよなー。スキルのことは言えるわけないし、今回も棍棒作ったら気絶してるから、あいつらから見たら自分たちより遅くに起きてなおかつ飯食ってまた寝てるだけのただの役立たずに見えるんだろうな。

 それにしてもほんの少しあいつらから血の臭いがするな、看破で確認してみるか。


名前 無し ♂

種族 小鬼族:ゴブリン

状態 健康

Lv  2

HP 13/13

MP  6/ 6


攻撃力 10

防御力  6

魔力   4

魔抵抗  2

速度   7

運    2


 なんかレベルが上がってるな。狩りにでも行って来たのか?


「血ノ臭イガスルミタイダガ、狩りニデモ行ッテキタノカ?」


「アア、俺達ハ4人デ今日ラービヲ2匹ホド狩ッテキタ。オ前ガグータラ寝テル間ニナ」


 やっぱり狩りに行ってたみたいだ。そりゃ初めて獲物を狩った自分とはたから見たら寝てるだけの俺を比べたらそりゃ見下したくもなるものか。


「ソウカ、ソレナラ俺モ明日ハ狩リニ行ッテミヨウカナ」


「ハハッ、寝テバッカリノオ前ニ狩リガデキルナラ行ッテミルガイイサ。マア、俺ハ手伝ウ気ハ無イガナ」


 ガタイの大きい奴と他の2人は笑いながら自分たちの寝床に行くとそのまま寝始めた。


「アノ……、ヨカッタラ私モ一緒ニ狩りニ行コウカ? ヤッパリ1人ダト大変デショ?」


 声のする方を見てみると兄弟の中で一番小柄なゴブリンが話しかけてきた。

 てか雌だったのか。話しかけられるまでまったく分からなかった。見た目で区別できないんだよなー【看破】使えばすぐに分かるんだが、他のゴブリンはどうやって区別してるんだろうか。


「イヤ、俺1人デ行クヨ。俺ダケ狩リニ行ッテナイカラナ、君達ハ4人デ他ノ大人達ノ手伝イ無シデラービヲ狩ッテキタンダロ? ダッタラ俺モ手伝イ無シデヤッテミルヨ」


「ソウナノ……? ワカッタ、気ヲツケテネ」


 そう言って小柄なゴブリンも寝床に行って寝始めた。

 あの子は良いゴブリンなんだろう。ゴブリンに良いも悪いもあるのかは分からんが多分良いゴブリンなんだろう。お互いがゴブリンってのもあるのかもしれないが。


 さてと、それじゃ俺もそろそろ寝るか。はっきり言えば全然眠くないのだが、俺にはぐっすり眠る方法がある。【武具作成】という名の睡眠導入スキルがな!

 まずはいつものステータス確認からしてみるか。


名前 無し ♂

種族 小鬼族:ゴブリン

状態 健康

Lv  1

HP 10/10

MP 12/12 (+5)


攻撃力 8

防御力 5

魔力  3

魔抵抗 1

速度  6

運   2 (+20)


スキル

【異世界言語】【看破】【スキル習熟速度倍加】【異次元収納】【蒐集Lv.1】【武具作成Lv.1】【幸運Lv.1】【防音Lv.1】【消費MP軽減Lv.1】【最大MP上昇Lv.1】


 なんかまたスキルが増えてるな、今度は【消費MP軽減Lv.1】と【最大MP上昇Lv.1】か。また確認してみるか。


【消費MP軽減Lv.1】 基本消費MPを1%減らす。追加消費MPには効果なし。

【最大MP上昇Lv.1】 最大MPが1レベル毎に5増える。


 なるほど名前通りのスキルだな、てか最大MPが初期値の2倍以上になってるし。初期値5+気絶2回でさらに2追加、そんでもって【最大MP上昇Lv.1】の5追加で一気に上がった感半端ないな。これならもっとMP追加で消費して強い武器が作れそうだな。

 【武具作成】のメニューを開いて確認する。


武具作成Lv.1


作成可能武具


木製武具 基本消費MP4


 あれ?基本消費MPが4になってる……。減らすのは1%って書いてあったんだけど、減らす数値が1未満でも最低1は減らしてくれるみたいだな。これなら今のMPから考えてMPを追加で8も使えるぞ。これなら木製武器でもそれなりに強くなるだろ。


 俺は【武具作成】のメニューを閉じて右手に意識を集中させる。今回はメニュー操作ではなく頭で念じてスキルを使う実験を試してみるつもりだった。


 今回は、木の小剣で行くか。この身体は小さいから普通のロングソードみたいな剣ができたら使えないしな。基本消費MPが4になってるから、追加消費MPは8だな。


“木の小剣作成! 追加MP+8!”


 頭の中で念じるといつものように手に仄かな光が集まって形を作っていく。

 なんだか前より光が微妙に強い気がしなくもないな。やっぱり追加MPが増えたからかな?


 そんな事を考えてる間に手の中に木でできた剣が現れた。その感触を覚えた直後、やっぱり俺は意識を失った。


現在のステータス


名前 無し ♂

種族 小鬼族:ゴブリン

状態 健康

Lv  1

HP 10/10

MP 13/13 (+5)


攻撃力 8

防御力 5

魔力  3

魔抵抗 1

速度  6

運   2 (+20)


スキル

【異世界言語】【看破】【スキル習熟速度倍加】【異次元収納】【蒐集Lv.1】【武具作成Lv.1】【幸運Lv.1】【防音Lv.1】【消費MP軽減Lv.1】【最大MP上昇Lv.1】

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