23話 アジトを潰しに向かうようです
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4/17 追加し忘れていたスキルを追加
「とりあえず、新しく仲間になったシリルだ。2人ともよろしくな」
「よろしくな! クンクン。お前らも人間じゃないな。そっちの黒髪はシーツァと同じゴブリンだけど、お前はなんだ? 嗅いだことがない臭いだ」
シリルを2人に紹介するとシリルは元気に挨拶をし、2人の臭いを嗅ぎ始めた。臭い嗅ぐとソーラは俺と同じゴブリンだということがわかったみたいだが、アイナの種族は分からなかったみたいだ。
「私の名前はソーナ。あなたの言うとおり姿は違うけどゴブリンなの。正確にはゴブリンセージだけどね」
「私は~、アイナっていうんだよ~。モノアイだよ~。確かにこの辺りにはモノアイがいないから~、におい嗅いだことないのも仕方ないかもねぇ~」
2人も自己紹介をしながら指輪を一旦外し、元の姿を見せる。村人は近くにいないし2人とも外見はたいして変わらないから近づいて確認しない限り正体が魔物ということには気がつかないだろう。
俺は2人の自己紹介が終わるのを見届けると、シリルに頼んで『テイマーズ』のアジトに案内してもらうことにした。
出発前に村長にアジトを潰しに行ってくる旨を伝えると、3人と共に歩き出した。
「アジトまではどれぐらいあるんだ?」
「あの人間共のねぐらだったら私の足で大体半日ってとこか」
「それって人間形態の場合か? それとも元の姿の時か?」
「元の姿だ。あいつ等の前でこの姿になったことはないからな」
てことは1日以上かかることも考えないといけないなー。食料は適当に狩ればいいし、水も【水魔法】で出せるから後は寝るときにどうするか考えないといけないか。
あ、そういえば進化できること忘れてたな。次はいったい何に進化できるんだろ。
えーと、ゴブリンジェネラル1択か、そろそろ選択肢がほしい気がするが、まあいいか。
「あ、みんな、俺ちょっと進化するから。」
「わかりました」
「「え(~)?」」
俺の突然の宣言に、生まれた時から一緒にいたソーラは共に進化した経験があるからすぐに理解できたが、他の2人はよく理解できずに変な声をあげてこちらを見てきた。
「シーツァ行きまーす! ゴブリンナイト進化ぁーーー!」
「「まぶしぃ~(っ!)」」
指輪を外してから昔見ていたデジタルなモンスターが進化するときに使うセリフを真似て叫ぶと突然強い光を発し始めた。そんな俺を見てしまい、アイナとシリルは眩しさに目を細めながら手を前に翳して影を作る。
「ゴブリンジェネラル!」
発光現象が終わるとそこには身長が160cmほどまで伸び、体つきもしっかりした1体のゴブリンが立っていた。
スキル【統率者】を習得しました。
スキル【塁壁Lv.1】を習得しました。【防壁Lv.8】は【塁壁Lv.1】に統合されました。レベルアップしました。
スキル【盾鬼Lv.1】を習得しました。【盾術Lv.4】は【盾鬼Lv.1】に統合されました。レベルアップしました。
お!? スキルも新しく覚えたな。新規が1つに上位スキルが2つか。防御力が結構上がったな。
「シーツァ今度はゴブリンジェネラルに進化したんだね。身長も高くなって体つきもがっしりして、前よりもずっと強そうに見えるよ」
「そうねぇ~。さっきよりもずっとかっこよくなってるよ~」
「ガゥ。オスの魅力がかなりあがったぞ」
3人の褒め言葉に照れながら「ありがとう」と言い、ひとしきり照れた後再び歩き出した。
しばらく歩くと俺とシリルの【気配察知】に魔物の反応があった。
俺とシリルがそちらに目を向けると薄い緑色をした1匹の蝶がひらひらと飛んでいるのが見える。
「でかっ! なにこれ、めっちゃでかいんですけど!」
前世の蝶の固定観念を持っていた俺にとってはあまりにも衝撃的な光景だった。
そう、でかいのだ。近づいていくとどんどん大きくなっていく蝶に驚きつつ、目の前に辿り着く頃には大きさがゆうに2mを超えていた。
「風蝶にしては大きいねェ~。 楽に10倍は~、ありそうねぇ~」
「そんなに違うの!?」
アイナの説明にも驚きながらいつものごとく目の前の蝶に【看破】を使用した。
名前 無し ♀
種族 魔蝶族:竜巻蝶 希少種
状態 健康
Lv 23
HP 50/ 50
MP 208/208 (+50)
攻撃力 10
防御力 8
魔力 189 (+50)
魔抵抗 158 (+50)
速度 172 (+50)
運 28
スキル
【旋風魔法Lv.1】【最大MP大上昇Lv.1】【魔哭Lv.1】【迅速Lv.1】【状態異常無効】
魔法特化型かー。持ってるスキルが全部上位スキルだし、これはおいしくいただくほかないよね。
「みんな、あいつ倒すからちょっと待ってて」
そう言うなり剣を構えて一気に斬りかかる。
ヒラッと舞うように俺の剣を避け、少し距離をとる竜巻蝶。
そしてこちら向いて羽ばたきながらその場に留まっていると、次第に羽が淡い緑の光を発し始め、段々と光が強くなっていく。すると蝶の前に幅3mはあろう竜巻が発生しこちらに襲い掛かってきた。
竜巻蝶の名前の通り使ってくる魔法が思いっきり竜巻か! とりあえず――
「【石の壁】!!」
目の前に竜巻よりも幅の広い肉厚な石壁を作り出す。すぐに竜巻と激突し、一瞬竜巻が止まったかと思われたが、じわじわと壁を削り始め再び進行を開始した。
「げ!? マジか!?」
竜巻により石壁が破壊され、直後シーツァを飲み込んだ。
やばっ! 巻き上げられる!
「ぐ、【グラビトン】!! ぐぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁ!!」
飲み込まれた直後、竜巻に巻き上げられるのを防ぐため自分に強い重力をかけてその場に踏みとどまる。
しかし、踏みとどまったものの竜巻の中では不可視の刃が荒れ狂っており、シーツァの体にはいたるところに切り傷を作り出した。
「シーツァ!!」
や……やばい、このままじゃ死ぬ。なんとかしないと。【土魔法】も【火魔法】も【水魔法】も【旋風魔法】に比べたら下位の魔法スキルだからたぶんかき消されるだろ。かといって【物理魔法】であいつに超重力かけても体重自体は軽そうだからそこまで被害が出ないだろうし……、それに早く倒さないと俺が竜巻に殺される。ん? 待てよ? 【物理魔法】を直接敵にかけなくても俺は今まで別の方法を使ってきたじゃんか。よし! 一か八かだ!
【異次元収納】から出した鉄の槍を竜巻の外に【物理魔法】で撃ち出し、竜巻を突破したとこで今度は進路を竜巻蝶に変え、勢いよく撃ち出した。
すると、竜巻蝶は槍に気づけなかったのか避けるそぶりもなく胴体を槍に刺し抜かれまるで昆虫標本のように地面に縫い付けられた。
そして少しだけ痙攣するように震えるとそのまま動かなくなった。
経験値を460手に入れた。
スキル【旋風魔法Lv.1】を習得しました。
スキル【最大MP大上昇Lv.1】を習得しました。【最大MP上昇Lv.7】は【最大MP大上昇Lv.1】に統合されました。レベルアップしました。
スキル【魔哭Lv.1】を習得しました。【魔仙Lv.3】は【魔哭Lv.1】に統合されました。レベルアップしました。
スキル【迅速Lv.1】を習得しました。【迅速Lv.1】は【迅速Lv.2】に統合されました。レベルアップしました。
スキル【状態異常無効】を習得しました。
スキル【幸運Lv.5】はレベルアップしました。
スキル【HP自動回復Lv.4】はレベルアップしました。
スキル【MP自動回復Lv.8】はレベルアップしました。
スキル【物理魔法Lv.8】はレベルアップしました。
スキル【複製転写Lv.1】がレベルアップしました。
……なんか盛大にスキルがレベルアップしたな。あれか? 希少種はスキルのレベルでもあげてくれる特典でもあるのか? まあ、あんだけ怪我してようやく倒した甲斐はあったってもんかな。てか新しいスキルを習得できただけでも十分なのに、ここまでくるとおつりがでるな。
「大丈夫? シーツァ」
竜巻蝶の翅と魔石を回収しているとと3人が俺に駆け寄ってきて傷だらけの俺を見たソーラが心配そうに声をかけてくる。
【回帰魔法】を使い全身の傷を綺麗に治し、笑いながら「大丈夫だよ」と言うとソーラとアイナは安堵の息を吐き、シリルは目をキラキラさせながら背中に抱きついてきた。
現在のステータス
名前 シーツァ ♂
種族 小鬼族:ゴブリンジェネラル
状態 健康
Lv 30
HP 242/242 (+100)
MP 201/201 (+100)
攻撃力 369 (+250)
防御力 184 (+100)
魔力 177 (+100)
魔抵抗 185 (+100)
速度 230 (+150)(+5)
運 175 (+120)
スキル
【異世界言語】【看破】【スキル習熟速度倍加】【異次元収納】【蒐集Lv.2】【特殊武具作成Lv.1】【幸運Lv.6】【防音Lv.1】【消費MP軽減Lv.6】【最大MP大上昇Lv.2】【ジャンプLv.10】【剣鬼Lv.1】【迅速Lv.3】【剛力Lv.5】【立体起動Lv.9】【HP自動回復Lv.5】【MP自動回復Lv.9】【蜘蛛糸Lv.10】【猛毒撃Lv.1】【投擲Lv.10】【痺撃Lv.6】【土魔法Lv.8】【盾鬼Lv.2】【回帰魔法Lv.1】【物理魔法Lv.9】【複製転写Lv.2】【弓術Lv.2】【精密射撃Lv.8】【火魔法Lv.4】【魔力感知Lv.5】【塁壁Lv.2】【魔哭Lv.2】【槍術Lv.5】【気配察知Lv.2】【気配遮断Lv.3】【絶対防御Lv.1】【水魔法Lv.1】【斧術Lv.8】【最大HP大上昇Lv.2】【調教Lv.9】【突進Lv.8】【眠撃Lv.3】【騎乗Lv.8】【人獣一体Lv.3】【仲間の絆】【統率者】【状態異常無効】【旋風魔法Lv.1】
ついに進化しました。ちょっと強引だった感が否めませんが進化しました。
自分で書いていてなんですが、いまだに描写が下手だと思います。もっとうまく書けたら読んでくださっている方々ももっと楽しめると思うと悔しいです。
早くうまくなりたいですね。