表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
生きるために強くなる ~だってゴブリンに転生しちゃったし~  作者: ミジンコ
第1章 ゴブリンと異世界と火竜退治
20/137

19話 村を助けるようです

ブックマークや評価ありがとうございます。とても励みになります。

今回は少し短いかもです。

 日が暮れて村に到着した俺達が見たのは少なくない盗賊達による被害だった。怪我人が村の中央に集められ、比較的怪我の軽い者が重傷者の手当てをするといった具合だった。

 他にも家はかなりの数が焼け、家の形を保っているのは数が少なく、いかに小さい村とはいえ全員が家の中で眠ることができる状態ではなかった。


「おおっ、リジー! ミルカ! アルテラ! 無事だったのか!」


「「「村長!」」」


 こちらに気が付いた村長が一瞬訝しげな眼を向けていたが、3人の女性が浚われていた村の人間だと判ると途端に喜びと驚きの混じった顔をしながら駆け寄ってきた。

 互いに手を取り合い喜びを分かち合う4人を眺めていると、村長が3人を伴ってこちらに歩いてきた。


「あなた方が3人を助けてくれたのですね? ありがとうございます。本当になんとお礼を言ってよいのやら。本当でしたら村を上げて宴でも開きたいところなのですが、盗賊どもに村を焼かれて家も食料も碌に無いのです。本当に申し訳ない」


「いや、顔を上げてくれ村長、お礼が目当てで助けた訳ではないからな。しばらく滞在させてもらいたいから、村の隅のあたりでも貸して貰えればそれで充分だよ」


 頭を下げて感謝と謝罪をしてくる村長に頭を上げてもらい村の隅を貸してもらえるように頼んだ。

 村長の許可を得た俺達は村の入口近くの柵付近に陣取ることを決め、地面に森林狼(フォレストウルフ)の皮を敷くと座り込み、今後の方針を話し合った。

 その結果、村人たちの支援をすることで決まり、俺達は早速村の中央に足を運んだ。


「なんだあんたら、何か用か?」


「ああ、しばらくこの村に滞在することになったから何か手伝えることを探していたとこだ。よければ治療するが?」


「本当か!? 是非頼む! 結構危ない奴もいるんだ!」


 訝しげな顔を一転させて俺の提案に飛びついてくる男に若干引きながら怪我人達の様子を見る。既に血を流し過ぎて危険な状態になっているのが1人に重症者が12人、軽症者にいたってはほぼ全員だった。


 【回復魔法】で怪我を直していくが一向に顔色が良くならない事に疑問を覚えた。


 顔色が戻らないのはなんでだ? もしかして【回復魔法】じゃ失った血液までは回復出来ないのか? それとも俺のイメージが足りないんだろうか……。


 失った血液を補充することを意識しながら魔法を使い続けていると徐々にだが顔色が良くなってきていることに気がついた。


スキル【再生魔法Lv.1】を習得しました。【再生魔法Lv.1】は【回復魔法Lv.5】に統合され、【回帰魔法Lv.1】に進化しました。


 【回帰魔法】? 回復魔法とは違うのか?


【回帰魔法】 HPを回復させ失った血液や部位を回復させる。レベル毎に回復量が上がる。


 ほうほう、つまり【回復魔法】はHPを回復させてある程度は怪我も治るけど、血液とか欠損は直せなかったと。で【回帰魔法】はそれも出来るようになったってことか。これならここにいる人たち全員死んでさえいなければ綺麗に治せるな。


「【範囲回帰(エリアリグレッション)】」


 両手を広げてイメージを強化するための言葉を口にする。

 周囲が淡い緑色の光に包まれ、その中にいる人間達を徐々に回復させていく。

 あるものは喜びに、あるものは驚愕の、あるものはただ茫然としながら自分や周りの人間たちの怪我が治っていく様を見続けた。


 暫くすると光が消え、周囲には怪我が治ったことに歓喜する村人で溢れていた。


【回帰魔法Lv.1】がレベルアップしました。


 その耳慣れたアナウンスに意識を向けていると、先ほど俺を引かせるほどに提案に縋り付いてきた男がさらにヒートアップした勢いで俺の両手を掴み、上下に勢いよく振り回して感謝と感動を隠すことなく表していた。


「さて、次は何をしようか」


「とりあえず、雨風をしのげる建物が必要じゃないかな?」


「そうねぇ~、せっかく怪我が治ったのに今度は風邪ひいてちゃ~、意味ないものねぇ~」


 意見が一致したことを確認すると村長の下へ向かう。村長に家の作成を申し出ると、是非にとばかりに両手を握り上下に勢いよく振り回してきた。


 なんかさっきも同じ光景というか事をされた気がする……。なんでこの村の男達は俺を引かせるぐらいストレートに感情表現してくるのか……。


 村長に案内され、家を建てる場所に着くとすでに家の残骸の撤去が始まっていた。3人で手分けして撤去に協力し、完全に撤去が終わると大勢の村人が見ている前で指示された場所に【土魔法】を使い、家族4人位なら平気で住める程の石でできた家を作り出していく。

 家が出来上がる度に村人達から歓声があがり、俺は気恥ずかしさを覚えながらも必死に顔に出さないようにしながら家を作り続けていった。


【土魔法Lv.7】がレベルアップしました。


 あ、レベル上がった。


 村の家族の分の家を作成し終えると俺は、村の隅に作った自分達の家に入り森林狼(フォレストウルフ)の毛皮の上に腰を下ろして休んでいると、3人娘が俺を村の中央でささやかながら行われている宴に来ないかと誘ってきた。

 ソーラとアイナはすでに宴の場におり、村の女性達と談笑しながら木の実を食べていた。


「おお、シーツァさん。村の皆がシーツァさんたちにお礼がしたいといって、ささやかながら宴を開かせていただきました。粗末な食べ物しかなくて恐縮なのですが、楽しんでいって頂ければと思いまして」


「ありがとうございます村長。そうだ、この肉でも捌いて村の皆に提供してくれ」


 【異次元収納(アイテムボックス)】から巨暴猪(ジャガーノートボア)の頭と体を取り出して地面に置くと村長は驚愕に目を丸くし、顎が外れんばかりに開くとまたしても全力で感謝しながら村で解体や料理が得意な人を呼びに行き、集まった人達は巨大な猪を見ると大喜びで解体調理し、その夜の宴はとても盛り上がった。

名前 シーツァ ♂

種族 小鬼族:ゴブリンナイト

状態 健康

Lv  29

HP 227/227 (+100)

MP 133/133 (+35)


攻撃力 355 (+250)

防御力 111 (+40)

魔力   79 (+15)

魔抵抗  77 (+15)

速度  167 (+100)(+5)

運   142 (+100)


スキル

【異世界言語】【看破】【スキル習熟速度倍加】【異次元収納(アイテムボックス)】【蒐集Lv.2】【特殊武具作成Lv.1】【幸運Lv.5】【防音Lv.1】【消費MP軽減Lv.6】【最大MP上昇Lv.7】【ジャンプLv.10】【剣鬼Lv.1】【迅速Lv.2】【剛力Lv.5】【立体起動Lv.9】【HP自動回復Lv.4】【MP自動回復Lv.8】【蜘蛛糸Lv.10】【猛毒撃Lv.1】【投擲Lv.10】【痺撃Lv.6】【土魔法Lv.8】【盾術Lv.4】【回帰魔法Lv.1】【物理魔法Lv.8】【複製転写(コピー・アンド・ペースト)Lv.1】【弓術Lv.2】【精密射撃Lv.8】【火魔法Lv.4】【魔力感知Lv.5】【防壁Lv.8】【魔仙Lv.3】【槍術Lv.5】【気配察知Lv.2】【気配遮断Lv.3】【絶対防御(フルガード)Lv.1】【水魔法Lv.1】【斧術Lv.8】【最大HP大上昇Lv.2】【調教(テイム)Lv.1】【突進(チャージ)Lv.3】


投稿が遅れて申し訳ありません。少し詰まりました。人が増えるといろいろと大変なんだと実感しました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ