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生きるために強くなる ~だってゴブリンに転生しちゃったし~  作者: ミジンコ
第1章 ゴブリンと異世界と火竜退治
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16話 盗賊のアジトを襲うようです

 いつも拙作をお読みいただきありがとうございます。ブックマークや評価とても励みになります。

 相変わらずの文章力の無さに自分でも辟易している毎日です。もっと上手く表現できるんじゃないかと思っているんですが、どうにもうまくいかないですね。

「寝てるのかよ!」


「ふえっ」


 連れ去られている最中だというのに呑気に眠っていると分かった途端、ついツッコミをいれてしまった俺の声に驚いたのか、ビクッと顔を上げてあたりを見回している女の子。その大きな瞳は眠そうに半分閉じており、口元にはテンプレのごとく涎の跡が残っていた。


「おはようさん、大丈夫か?」


「あ、はい。おはようございます~。大丈夫かと言われましても~、いたって健康体ですよ~?」


 にっこりと笑いながらのんびりとした喋り方で少しズレた返事をしてくる女の子に若干の戸惑いを覚えていると、後ろからソーラが話しかけてきた。


「あなたさっきの男達に捕まってたみたいだけど大丈夫なの? 服とか破けてるけど」


「ええ~、捕まった時に少し抵抗したんですが~、その時でしょうねぇ~」


 自分の事なのにどこか他人事のように話す女の子にソーラも戸惑いの表情を浮かべる。


「とりあえず、君の名前は? 俺はシーツァ、見ての通りゴブリンだ。こっちはソーラ、俺と同じゴブリンだな」


「よろしくね」


 名前を聞くついでに自分たちの自己紹介も済ませておく。


「わたしは~、アイナって言います~。はぁ~ゴブリンさんですか~。てことは~、私はこの後集落に連れて行かれて~、たくさんのゴブリンに犯されぬいたあげく~、死ぬまでゴブリンを生み続けることになるんでしょうか~?」


 自分のゴブリンに捕まった後の状況を想像して聞いてくるアイナに俺とソーラは慌てて否定する。


「違う違う! 俺達は2人で旅をしているんだ。この道を歩いていると反対側から人間が来たのが分かったから隠れて見ていたんだ。そうしたら、君が捕まってるのが見えたから、助けに出てきたんだ」


「あら~、そうだったのですか~。すいません~、勘違いしちゃって~。てっきり捕まる相手が人間から~、ゴブリンに変わっただけかと思いました~」


 のんびりと頭をさげながら謝罪してくるアイナに俺はさらに質問を続けた。


「それで、アイナは何で捕まっていたんだ? しかも檻の中で寝てるみたいだったし」


「ええとですね~、野原でお昼寝をしていたら~、いきなり襲いかかってきたんですよ~。抵抗はしたんですが~、わたし戦うのは苦手なんですよね~。それで~、そのまま捕まっちゃったんですが~、なんかもういいや~、って感じになってお昼寝を再開したんですよ~」


 少し照れくさそうに頭の後ろをかきながら、やっぱりのんびりとした口調で捕まった経緯を話した。


「そ……そうか。俺達はこれからこいつらのアジトを襲おうと思ってるんだが、アイナはこれからどうするんだ?」


「そうですねぇ~、ここがどこかもわかりませんし~、1人にされたら~、たぶん狼あたりに殺されると思いますので~、ついて行っていいですか~?」


「いいけど、大丈夫なのか? 戦うのは苦手なんだろ?」


「苦手なのは接近戦です~。弓を使った支援ぐらいなら出来るかと~」


「わかった。それなら一緒に行こうか。武器は……、持ってないな。それならこいつを使ってくれ。」


 アイナが武器を持ってないのを確認すると、すぐに【武具作成】を使い、骨の長弓+50と矢筒、それと骨の矢を30本程作成し、手渡した。

 アイナは驚きながらも右肩から矢筒をかけ、左手に長弓を装備した。


 今まで気にしていなかったが……、アイナの胸大きいな。しかも矢筒のベルトでパイスラッシュが成立しているからさらに強調されて見える……! 左右の胸の先端には自分の存在を主張するぽっちが……! まさか……着けていないのか!?


「シーツァ?」


「! そ…そうだ! 裸足のままじゃ痛いだろ? これを履きなよ!」


 アイナの強調された胸を思わず凝視していると、背後のソーラから殺意の籠ったような声で名前を呼ばれ、誤魔化すようにアイナに俺達と同じサンダルを作り手渡した。渡す際若干声がうわずっていたのはご愛嬌であると思いたい。


「それにしても~、これだけの装備どこから出したの~? 2人とも鞄とか持ってるようには見えないんだけど~」


「ん? ああ、俺達は【異次元収納(アイテムボックス)】があるからな。そこに入れてたのを出したんだよ」


 俺の回答に「そうなんだ~」と返してきたアイナ、あまり深く突っ込まれても説明が面倒なので捲し立てるように先に進むことを促した。


 しばらく森の中の道を歩いていると、道は右に曲がっているのにもかかわらず、左の方に何かが通った跡のような物があることに気が付いた。

 その跡の方に進み、森の中の道なき道を歩くこと約1時間、前方に森の出口が見えてきた。


「なんか~、森を出てすぐの所に洞窟があるね~」


「そうなのか? 俺にはまだ見えないんだが」


 まだ、森の出口が見えてきた程度の位置なのにアイナには既に洞窟が見えているらしかった。


「私達単眼族(モノアイ)は目がいいからね~。あと~、洞窟の入口の所に2人見張りがいるね~」


 俺達は見張りに気づかれないようにゆっくりと森の中を進み、出口付近の木の陰に隠れた。そっと覗きこんで様子を窺ってみると高さ2m程の洞窟の入り口に眠そうにしながら立っている2人の男達がいた。

 俺とソーナは互いに頷き合うと同時に【土魔法】で作り出した石の弾丸を2人の男達に撃ちだした。


経験値を20手に入れました。


 声を出す暇もなく眉間を撃ち貫かれた(うちぬかれた)男達は一瞬の痛みに目を見開いたまま仰向けに倒れ、物言わぬ(むくろ)を晒した。

 ソーラと2人で死体を森に投げ込んで始末すると、木の陰に隠れているアイナを呼んで3人で洞窟の入り口に張り付き中を覗き込んだ。


「暗くて奥まで見えないな。奥から笑い声みたいなのは聞こえるが、それだけだな。人数までは流石にわからないか」


「そうねぇ~、私にも見えないわ~。たぶん真っ直ぐじゃないのねぇ~」


「仕方ない、固まって慎重に進むか」


 【火魔法】で作った灯火(ともしび)を頭上に出す。火が暗闇を照らし、その明かりを頼りにゆっくりと進んでいく。少し右なりに曲がっている通路を進んで行くと、洞窟の入口から聞こえていた笑い声が次第に大きくなっていくのが分かった。

 少し先に左に曲がる角があり、その角からぼんやりと明かりが洩れていることに気が付いた。


「敵が近い。火を消すから気を付けてくれ」


 2人が頷くのを確認すると頭上に灯していた火を消し、忍び足で角まで歩いていく。

 そこからそっと中を覗き込むと中はかなり広いらしく、20人ほどの男たちが飲んだり食ったりの大騒ぎだった。よく見ると部屋の隅に服を着ていない女の人が3人程、寒いのかそれとも恐怖からか震えながら固まっているのが見えた。


「どうしよう、女が3人ほど捕まってるな。下手に魔法撃って巻き込むわけにもいかないし……」


「かといって、流石にこの人数一度に相手にしたくはないよね。魔法撃ち放題ならどうにでもなるけど、捕まってる人達まで殺しちゃいそうだし」


「あの位置じゃ解放もできないしねぇ~。魔法撃っても大丈夫な盾があればいいんだけど~」


「「それだ!」」


 アイナの言葉につい2人揃って声を上げる。慌てて互いの手で口を塞ぎ、そっと中を覗いてみるが相変わらずの騒がしさでこちらに気づいた者はいないみたいだった。


「あぶねぇー、つい大声出しちまった。とりあえず、俺が飛び込んで女の人達の前に壁を出すから、その後にソーラは【土魔法】、アイナは弓で攻撃を始めてくれ」


 ソーラとアイナが頷くのを確認すると、俺たちは作戦を開始した。

 新しいヒロインは金髪巨乳ののんびりおっとりとしたお姉さんです。どっかの第一特務の忍者が好きそうなタイプですね。

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