6
高価な調度品に囲まれた部屋。厚いカーテンは締め切られて、室内に日の光は入らない。
間接照明にほのかに照らされているだけ。
「残酷な選択をさせてしまった。すまない。」
彼は低く頭を下げた。
私はただ黙って俯いてガラステーブルに置かれた1冊の本を見つめる。『はじめての吸血鬼』と書かれた1冊の本。新興宗教の配布冊子並に怪しいけど、私には1番必要な本だった。
「何が起きたか分かるな?」
沈黙を切り裂いて、彼は真実を告げようとする。
異常な傷の回復速度、血が飲みたくなる衝動、黒く変色する血。私はあの化け物に近づいてしまった。わかってる。
「お前は吸血鬼だ。俺たちと同じ。」
私は吸血鬼だって。傑作じゃない。
そうね、家族を殺した化け物は、正に吸血鬼って感じね。
私はその化け物になったのね。
彼は表情を変えようとしない。 私の人生を変えたくせに。
あまりにも残酷な話ね。だけど、彼は嘘を着くことができない人だから、仕方がなかったんだ。
まだ、そんなこと知らなかった私は罵詈雑言を彼に浴びせかけ、泣き叫んで、崩れて、眠っていた。
いつもご愛読ありがとうございます!
1部内容を変更しましたので、ご注意ください!!!17/07/17現在
あと、よかったら感想を!感想を!ください!!!




