第2話
気がついたら、もう夕方の6時だった。
どおやらそのまま眠っていたらしい。
タケルはまだ眠っている。
私はそっとベットから抜けだし、服を着た。
タケルは熟睡していて起きる気配もないしお腹も空いたので、近くのコンビニに行こうと静かに部屋を出た。
外は夕方にもかかわらず暑苦しい。
まだ蝉も荒々しく鳴いている。
一刻も早く涼しいとこに入りたくて、小走りでコンビニに向かった。
「いらっしゃいませ〜。」
いかにもだるそうな声。
レジの奥で煙草の箱をメーカー順に並べている若くて背の高い男。
少し汗ばんだ額を拭いながら店内を見回す。
この時間にしては不思議なくらい空っぽだ。
こんな店じゃさぞあの店員も暇だろうと勝手な心配をしながらタケルと自分の弁当や菓子や飲み物や雑誌をカゴに入れていった。
買う物を確認しながらレジにカゴを差し出した。
店員の男は何も言わずにレジを打っている。
この店員の男は近くで見ると意外に美形で、なにより物凄く綺麗な目をしていた。
こんな外見なら他にも仕事あるだろうと私は思った。
そんな事を考えながらぼぉっとしていると、店員が大きな声で、 「あの〜2651円なんです けど!」
と怒鳴った。しまった!と私は思った。彼はむすっとしている。そりゃぁ怒るだろう。あれだけジロジロ見れば。
「すみません…。」
軽く頭を下げ3000円渡した。
すると彼は、お釣りを私に手渡しながらこう言った。
「初めてムカついた客だ よあんた。
俺おとつい からここでバイトして んだよね。」
そう言って少し笑い、ありがとうございましたと一言言ってまたレジの奥に入って行った。
…帰り道、私はその店員の彼の笑顔ばかり思い出していた…。
第2話です!沢山の人に読んでもらえたら嬉しいなぁ☆感想や評価、意見待ってます!