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えぴろーぐ

エピローグはちょっと駆け足です。

いろいろとスッ飛ばしてます(笑)



アッファービレ:音楽用語。快適に、心地よくといったような意味がある


 私、今さっき、死にました。

 死因は事故死。いや、ガチもんで。・・・物理的にも神様的にも。


 悪いのは全部向こう。私は完全なる被害者だ





 思いだすのも腹立たしい。それはつい、さっきのことだ。

 私は、青信号の交差点を渡ろうとしていた。

 勿論、信号が青なのは私が渡ろうとしている横断歩道に設置されている歩行者用の信号。

 天気は晴れ。雨とか霧とかそんなものはない。


 で、見通しの良い視界を遮るものが無いような交差点をいつものように渡ろうとしていた私は、横断歩道のど真ん中辺りに来た所で勢いよく跳ね飛ばされた。

 ・・・・大型トラックに。


 や、普通に死ぬよね?


 猛スピードの大型トラックと相撲をしたら負けるのは勿論人間だ。つまり、私は大敗を喫した。いや、ここで勝ってもどうかとは思うけどね?


 即死。綺麗なくらいに即死だった。

 ・・・・・・で。

 真っ白な世界で目が覚めたら私の目の前に土下座する男が一人。

 そんな相手に驚く暇もなく彼は開口するなり


「間違いました、ごめんなさい!」


 と一言。


 遠慮なく踏みつけてやりました。高いヒールの靴で。

 OL舐めんな!


 彼曰く、私は死ぬ予定じゃなかったんだそう。死ぬはずだったのはトラックの運転手。

 飲酒+居眠り運転という最強タッグで、暴走したトラックが交差点先にある崖から落ちて運転手が死ぬ・・・・はずだったのに、何の手違いか死んだのは運悪く交差点を通りかかってしまったわ た し。


 死ねボケェぇぇ!!と怒鳴りながら張っ倒しやった。神様?そんなもん知らんっ!


「『間違えましたごめんなさい』で済めば警察はいらんのよ!死ね!土下座して謝れ!!」


 …あ、もう土下座してるか。なんてボケはこの際いらない。宇宙の彼方に投げておく。


「死んで謝れぇぇぇぇええ!!!!こんの、すっとこどっこい!!!」


「すっ・・・すみませんっ!!ごめ・・ごめんなさグエッ!」


 涙ながらに謝罪する彼に猛然とたたみ掛ける。

 相手は、見た目ショタ系ロリボーイ。傍から見れば完全に悪役は私。負けてなるものか。

 

「返せ!私の人生を返せ!!」


「ゲホッ・・・わ・・分かりました!分かりましたから離して!」


 胸倉掴んでガンガン揺らしてやった。手加減??そんな言葉、今の私の辞書にはない!

 見た目ショタ系ロリボーイは、私から素早く離れるとポソッと「乱暴な人だ」と呟く。


 OH??彼はどうやら死にたいラシイデスヨ??

 お望み、叶えてアゲマショウカ~??


「・・・ごめんなさいっ!」


 即座に頭を下げたから良しということにしてあげた。なんて寛大なワタシ

 どっかりと胡坐をかいて座り、私は少年を睨むようにして見つめる。


「で。人生返してくれるの?」


「貴女の魂を戻すことは可能です。ですが生き返らせることはちょっと無理です。戻そうにも貴女の身体が木端微塵ですから。」


「それも全部アンタのせいだけどね?」


「はい、すみません。で、貴女を戻すには貴女と同じ時間に死んだ人が必要なんです。しかも綺麗な状態で死んだ人が」


「つまり?」


「その人の身体で生き返る事なら可能・・・ということです。」


 なんだか面白そうではある。ふむ、よかろう。その話乗った!!


「ちょうど、貴女と全く同じ時間に自殺した身体が綺麗なまま残っている方がいらっしゃいます。その方はどうでしょう?」


「ふーん。ま、いいわ。あ、お詫びくらいに、生き返った私になんかチート性能寄こしなさいよ!!」


「はい。そのくらいはします。幸せな一生もお約束いたします」


 なんか、後半は怪しい訪問販売みたいだ。

 なら良し。と頷いた私に、彼は「本当にすみませんでした」と深々と頭を下げた後に、


「次の生では長生きしてくださいねー!!」


 と言った。


 短命になったのは誰のせいだと思っている!!





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