襲来
「うん!行く行く!有難う!」
「分かった…じゃあ8月○日に△△時に□□駅の改札で待ち合わせするか」
「そうだな」
結局キララから誘われた舞台は大地と行く事にした
他に該当者無し
照陽は芸能全般興味無いだろうし、第一2人だけで一緒に行くとなると今度こそ確実に杏に暗殺されるルートフラグだろう
静風は多分1番興味は持ちそうだが、大地との友情崩壊ルートフラグだろう
その他夏休みに遊びに行く様な間柄の人間はこの学校には、学校以外にも居ない
この件が誰かの耳に入るとまた色々面倒な事になる事を懸念して今日はお誘いも兼ねて学校や俺の家では無く大地の家へ行っていた
「所で…お前最近はどうだ?」
「まあ…大して変わり映えはして無いな。夏休みに撮影が1つ入ってて…後はまだよく分からんな」
「そうか…テルヒとは…どんな感じ?」
「まあ…それも大して変わり映えして無いな」
「そっか…」
先日照陽に一服盛られその後ご休憩からのご宿泊し、アレやコレやと…は有ったが
それでなくても勉強会の時など俺と照陽が話したり近くに居るのを直視出来ないのか目が泳いでいたピュアボーイの大地には刺激が強過ぎると思いこの事は言わないでおこうと思った
「お前はどうするんだ…静風と」
「何か…気を揉ませてる様で…すまんなぁ」
「全くだぞ。いい加減そろそろ気を使わせるのは終わりにしろよな」
「あはは、やっぱり気を使われてたか」
「まあな」
大地も毎回不自然に2人きりで帰されてる事に薄々気付いている様だった
「何かな、この間テルヒとシズカとサラとで女子会なる物を開催したらしいんだがな」
「へえ!そうなんだ!楽しそうだな!」
その内容を照陽から報告されたが大地が想像する様な…そんな女子が楽しそうにキャッキャウフフな感じでは無さそうだった
特にニリの内容などは聞かされたが最後、トラウマ確定だろう
俺の目指す誰とも無駄に関わらず平穏無事な生活を送る事がいかに素晴らしいか改めて確認出来た
「まあ…アレだな。シズカは自分に自信が無いらしい。それでお前との事に臆病になってるのではとのテルヒの見解みたいだ」
「自信が無い?」
「あー…まあ…身体的な理由?」
「身体的?シズカは美人だし…スタイルも良いと思うが…たまにシズカの事気にしてるみたいな話を男子から聞く事もあるぞ?」
「そうか」
そうなんだ…
まあ確かに照陽と比べて身長も高いし顔も照陽は幼い感じだが静風は多分大人っぽく綺麗な部類になるのだろう
「だから…余計焦るってのも有るけど…」
「ふむ…」
この件について大地に話すべきかどうか迷った
多分俺が女なら大して気にしないだろうし、照陽も同様の意見ではあったが、当の本人はかなり気にしているみたいだしな
余りそう言うデリケートな内容は他人が勝手に暴露するべきでは無いかも知れない
「まあ、人それぞれ身体の悩みはあるだろう?俺は別に他人にどう思われようが気にしないが…例えば目が一重だの背が低いだの短小包茎だの」
「お前は一重でも背が低くも無いが包茎なのか?」
「いや、バキバキに頭出してるが」
そこは誤解のない様否定しておいた
「まあ…多分だが、他人にとっては取るに足りない事でも本人には深刻な悩みとかあるんじゃねえか?多分」
「成る程…」
「だからお前はその不安を払拭させてやれ。多分お前から告白してやれば自信を取り戻すだろう。何せあれだけ女子の告白を蹴散らしてるんだからな。お前はお断りのスキルだけが無駄に上がって来てるぞ?」
「でもそれだとまたシズカが…」
「そんなウジウジウダウダ言ってたら本当にその内誰かに掻っ攫われるぞ?」
「そうだよな…」
「じゃあ目標を決めろ。そうだな…キリも良いから卒業式までに…そして童貞も中学も気持ちよく卒業もしろ」
「うっ…うんっ…そうだなっ!気持ちよく…」
何を想像したのか知らんが大地は顔が赤くなっていた
やっぱり可愛い奴だなお前は
しかしこれで何とか期限を決めて追い込ませる事に成功した…だろう、多分
来年からは無駄に気を使わせるなよ
その後この機会にサラの事を色々教えてやった
過去に酷いイジメに遭いそこから椎那達を見返す為モデルを目指したがその後も難航しニリを頼り枕営業をして仕事を手に入れていたが鳴かず飛ばずで焦って俺に仕掛けたがそれも失敗しクビになった事
照陽がキスの練習をしてやった摩那経由でサラを虐めていた椎那とたまたま知り合い、椎那もモデルとして仕事の事など悩んでいたので俺がニリと面識有ったので頼まれてニリと仕事をする時に椎那を引き合わせてやった事など
「そんな事が有ったんだな…それを知るとまたサラの印象が変わるな…」
「まあな」
「じゃああの騒動も…身から出た錆ってか自滅した感じなんだろうなあ?アレお互い晒し合ってたんだろ?」
「みたいだな。いままでサラにして来た事をお互いにしたんじゃねえか?」
まあその後照陽が椎那達にした鬼の所業については言及は避けたが、椎那達が学校で…裏掲示板を賑わせた事は知っていたので因果応報位に思ってるようだ
そこから今は静風の叔父に世話になってやり直している最中で、やり直すキッカケになった八性との出会いなど…
八性は大地の父親の相方なので大地もよく知る人物だろう
八性も大地の事をよく知ってるようだったしお互い面識はあるだろう
「相変わらず八性さんは何だかんだと面倒見は良いんだなあ」
「お前も良く知ってるんだろ?」
「まあな、あの人昔は高校教師だったから。小さい頃は勉強見てくれたりしたなあ」
「成る程、何か先生っぽいとは思ってたがリアル教師だったか」
「まあ昔からあの感じだから可愛がるってのはなくて…本当に家庭教師か先生かって感じだったなあ…」
「何か想像つくな…」
「なんか彼氏には甘いらしいって父さんは言ってたなあ。勉強してる時にもよくその人からライン来てたから束縛激しい人なのかも。俺その人からかかって来てた電話出さされて話した事も有るし」
「成る程…」
やはり麻由の予想通りその手の人だったみたいだが、エルとは違う人とお付き合いしてる様だ
まあ麻由には今では生きる糧にもなってる腐った夢でも見させておいてやるべく敢えてその事は教えてやる必要も無いかな
まあ今回は近況報告やら俺のミッションやらが色々片付いた中々充実した内容となった
○○○○○○○○○○
無事に夏休みを迎える前に…
もう一つ懸念される事案があった
と言うのも…
「わあ!シンヤ!久しぶりー!可愛いのは変わらないね!」
「うわっ!イン!やめろ!ここ学校だからっ!」
今日は授業参観日が有り、韻が我が家の親代表として襲来していた
そして…
今俺の担任は…
榎本眞也だった
何とか騒ぎも起こさず授業参観が終わったのだが、廊下を歩いていた眞也が韻に見つかってしまった
そして韻に抱きつかれていて眞也が引き剥がしていた
俺は他人を装い遠くから見つからない様に様子を眺めていた
眞也は体育教師なので授業参観で鉢合わせる事は無いだろうと淡く期待していたが無駄に鼻の効くあの韻は目ざとく見つけた様だった
照陽の家に泊まって帰って来た時にも…
「くんくん…何かセイヤ…エロい匂いがする!」
と、まるで麻薬捜査犬並みの嗅覚で指摘して来やがった
一応帰る前にシャワーを浴びて入念に洗った筈なんだが…
「なんか…凄いね」
「見るな、悪い影響を受けるぞ」
静風が驚いて話しかけて来ていた
静風はアレが俺の一応の親だと言う事は知っていた
この眞也は韻が中3の時にも韻の担任でそして韻の毒牙にかかった一人で韻が初めて男とヤった相手でも有った
そこから眞也は男に目覚めさせられてしまった
その後も韻が眞也を散々振り回して漸く眞也に恋人が出来て手を切れたのだが…
まあその辺りの詳しい経緯は麻由原作の漫画でも参照してくれ
「へえ…そうなんだ…」
そう静風にザックリと説明をしておいた
静風も同じクラスで眞也が担任なのも有るが今正に渦中の眞司の姪でも有るので今後の対策の為にも知っておいた方が良いだろう
「でも…榎本先生って確か結婚してるよね?奥さんは他校の高校の国語の先生じゃ無かった?」
「まあ、そうなんだが…なんでも偽装結婚らしいぞ?」
「そうなの?」
「その奥さんも同性の恋人がいて…まあお互いの利害が一致した婚姻らしいな。教師とかだといつまでも独身だと周りに色々言われたりお節介に結婚相手にと紹介されたり面倒みたいだから?」
「成る程…」
「だから今はお互いそれぞれ別の相手と同棲してるらしいな。形式上の奥さんとも友人関係で仲も良好らしい」
「へえ…」
「まあ…この事は他言は…」
「勿論言わないよ!幸せを壊す様な事したく無いし!」
「それで宜しく…」
まあ静風は面白半分に言いふらしたりしない奴だろう
この事が露呈したら俺が暗殺される対象が増えかねん
中でも眞也の元カレが色々ヤバい
田所とも仕事仲間で繋がってるしな
何とか逃げ切った眞也を確認して、この後韻に見つかって話しかけられたりしない様にその場を離れた
「何か…凄い人が居たね…」
「あの人って…確か入学式で見たような…」
クラスに戻り席に着くとヒソヒソザワザワと言葉が飛び交っていた
漸く入学式の悪夢を周りも忘れかけて来てたのにここに来て記憶を呼び戻しやがって…
俺は赤の他人だ
そのスタンスでざわめきを耳に入れない様にイヤホンを耳に入れて電子書籍をスマホで読んでいた
もう2度と…
せめて眞也が担任の今年度は韻には学校に来させない様に強く麻由に抗議せねばと決意していた
やはりと言うかこの人以外は無いでしょうのお相手は大地でしたね
星夜は半強制的に期限を決めて大地に発破をかけました
頑張れ大地
そしてどうやら今年の担任は眞也だった様ですね
眞也久々登場ですが相変わらず韻に振り回されてるのかな?
眞也と韻の経緯については「晏陰」を参照下さい




