新しいスタート
「今週ね!南野さんがマナに会ってくれる事になったの!」
「ホントに!?良かったね!」
今日は椎那の家に遊びに行っていて、報告をされていた
あれから割と早く話が進んだ様だった
「シイナもついて行くの?」
「そう、私も一緒に会ってくれて…一緒に撮影してくれるの!」
「そっか!良かったね!」
「何かね、南野さんとあともう1人来るらしくて…知り合いのお偉いさんだって!」
「凄いね!」
4人一緒に撮影するのかな?一体どんな写真になるんだろう…
ちょっとワクワクしていた
「ニリさんが言うにはね、その人はTGSの関係者とコネが有るらしくて…上手くいけば出して貰える様に頼めるかもって!」
「そうなんだね!今年はユヅキは出ないって言ってたから…ちょっと残念だったけどシイナを見られるかもだね!」
「うん!頑張んなきゃ!」
「そうだね…今までと違う新しいステージへ向かって…スタートを始める為にもね…」
何を頑張るのか…
大体椎那は察しているだろう
「じゃあ…相手に気に入ってもらう為に…予習しなきゃね?」
「うん…」
そう言ってキスをして舌を絡めた
その後マコトからあのサプリの成分が分かったと連絡が有り、話を聞きに会いに行った
マコトにはこのサプリを調べて貰うお願いをした際にサラについて説明をしていた
「まあ…色々混ざってたね。一応美容成分とか脂肪燃焼効果が有るとされてる物とかね。でも医学の世界ではこの手の物はそれ程効果はないと言われてるね」
「そうなんだ…でもちゃんとダイエットサプリだったんだ」
「ちゃんと…と言うには少し怪しいかな。」
「と言うと?」
「まあ…麻黄って分かるかな?風邪薬なんかにも使用されてる生薬なんだけどね、それに含まれるエフェドリンと覚醒剤なんかに使用されてるメタンフェタミンって分子構造はほぼ同じなんだよ」
「へえ…」
「そのね、エフェドリンとメタンフェタミンにほぼ近い…多分意図的に網の目をくぐる様に恐らく人工的に作られた成分が入ってたよ。入ってた物は自然界には存在しないらしいから」
「意図的に…」
「まあ昔流行った脱法ドラッグに近いのかな…」
「ふむ…」
「効果は恐らく気分の高揚、自信が増し、疲労感が取れたように感じる…まあ不眠不休で飲食しなくても大丈夫な感じになる…だろうね」
「成る程…」
確かにサラは元気過ぎる感じだった
あの感じで何故イジメに遭っていたのか謎だったが…
やはりあのサプリの影響だったのだろう
「そのニリって人が言うように日本ではまず認可はされないだろうね。その内に薬機法の規制対象にされて所持してるだけで処罰の対象になるだろね」
「そっか…」
「だから…テルヒの大切な友達には…いち早く教えてあげて今所持してるものはすぐ処分して、もう二度と入手したり飲んだりしないように教えてあげるんだよ?」
「うん、分かった!有難うマコト!助かった!」
「いえいえ、テルヒはやっぱり友達思いで優しくて…暖かいおひさまみたいな子だね」
そう言って私の頭を撫でてくれた
「うん!えへへ」
マコトに褒められて小さな子供みたいに嬉しくなった
「そのサラとシイナって子がね…昔僕が受け持ってた患者によく似てるんだ」
「へえ…」
「その子もね、モデルとして頑張る為にまだ小さいのに過食嘔吐してたりね…後はストレスからクラスの女の子を虐めてたりね…だからシイナでありサラでありって感じかな」
「そうなんだ…ストレス…」
椎那や摩那もストレスが溜まってたのだろうか?
でもサラにした事と同じ事をしてあげたら喜んでたからその子とはちょっと違うのかも知れないな
椎那や摩那はストレスからじゃなくて、星夜が言うように遺伝子レベルの頭の異常で治らない病気なんだと思う
「だからね、僕が治療していっぱい可愛がって大切にしてあげた…つもりだったんだけどね、その子にとっては嫌な事だったみたい…」
「そっか…難しいね…」
「そうだね。自分にとっては良かれと思う事も必ずしも人の為になるとは限らないからね。嫌な事を嫌と言えない子も居るしね」
「確かに…サラもそう言う子だったと思う。嫌な事を嫌と言えずに我慢してたからどんどんイジメがエスカレートされて行ったんだろうなあ…」
「そうだね…まあ僕はその事を教訓にもう病院では小さな子は受け持たない様にしてるし、病院の患者の子を特別に可愛がるのはやめたんだよ。インやカイには嫌がる子とはセックスしちゃダメだって教えたんだ」
「そっか…その時の患者が…マコトさんの事件の?」
「そうだよ。田所さん…って昔の同僚がいるんだけどね、その人が言うには今も元気にしてるらしいから安心してるよ」
マコトもまだ田所と繋がっている様だ
以前田所と会った事は耳に入ってるのだろうか?
その事はまたいずれマコトから聞いてみよう
「そっか。やっぱりマコトさんは優しいね。酷い目に遭わされてもちゃんと心配してて」
「まあその辺りは…テルヒと同じで僕にも怒りの感情って言う物がほぼ無いからね」
やはりマコトは血を分けた父親なのでその辺りも私と似ている様だった
その後サラを家に呼んでサプリの説明していた
サラには先日ニリに椎那を引き合わせてあげた事も、その為に椎那や摩那に近づき仲良くなった事も教えていた
「そうなんだ…」
サラはショックを受けている様だった
「でも…海外のモデルなんかは使ってるらしいけど…私はサラにはもう飲んで欲しく無いかな」
「うん…分かった。もう私ダイエットの必要無いし…絶賛失業中だしね。これ以上痩せても意味無いもんね…」
「良かった!じゃあさ、持ってるサプリ全部私に頂戴?」
「えっ!?まさか…テルヒが使ったりしないよね!?」
「ううん。シイナはまだダイエットが必要だから…手元に届くまで海外からだと注文しても時間も掛かるだろうし、もしかしたら手に入らなくなるかもだし…少しでも早くダイエットしたいだろうからさ、シイナにあげるよ!」
「えっ…そう…そうだね!…シイナには必要だよね!あはは!」
「今週ね、シイナとマナはね、南野さんに会うんだよ!」
「へえ!そうなんだ!」
「多分、仕事用の宣材撮影して貰えるんだろうなあ!今回はね、もう1人偉い人も一緒なんだって!」
「あはは!4Pとか!最高過ぎだろ!」
「そうだね!多分最高の写真になるだろうね!なんせあのセイヤをあれだけ綺麗に撮影するんだもんなあ」
「まあそうだね。綺麗に撮影して貰わないとお相手に沢山指名されないからそこは頑張って貰わないとね!あはは」
どうやらサラも椎那の事を応援している様だ
あれだけ酷い目に遭ったのに、やっぱりサラは優しい子だ
「サラは…この先どうするの?」
「まだ何も考えてない…今更学校も…やりたい事も…分かんない」
「そっか…でもさ、やっぱり心機一転新しい人生を始めなきゃね。まだこの先長いしね」
「まあ…そうだよね」
「その為にもさ!色々過去を精算して新しくスタートさせなきゃね!」
「まあ…でも精算って?」
「サラはやっぱり悪い事しちゃったじゃ無い?セイヤに」
「まあ…そうだね」
「ちゃんと謝ってさ!そこから新しく始めようよ!」
「えー…なんかアイツに頭下げるとか…死んでも嫌なんですけど…」
「コラ!さっき悪い事したって認めたでしょ!」
「まあ…」
「駄々捏ねてないで!ちゃんと謝ろう?」
「仕方ないなあ…テルヒがそう言うなら…」
「だからちゃんと仲直りして綺麗さっぱり終わらせてから新しくスタートさせようね!」
「元々仲良くもないし多分この先も嫌いだから直るも直りも無いけどね!」
「はいはい、じゃあ段取りは私がつけるから、また詳しく決まったら連絡するね!」
「はーい」
「よしよし!良い子!
そう言ってサラの頭を撫でてあげると小さな子供みたいにぷぅっと頬を膨らませて口を尖らせていた
注意:現在では風邪薬等のエフェドリンなどの濫用の恐れのある成分が含まれる物は購入の際に個数制限も有ります
マコトの患者との件については詳しくは「深海」「純水」を参照下さい
照陽は色々首を突っ込んでますが、まあお節介な性格なんでしょう
果たして素直にサラは謝罪できるでしょうかね?
しかし4Pを想像してワクワクしてる照陽はやはり韻に似てますね
そしてそのサプリを悪びれもせずいち早く椎那にと言ってる辺りが…




