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明宵  作者: 水嶋
残照

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74/90

輝く希望の未来

ちょっと長くなって来たので2話に分けます

「この度は無理を言って申し訳有りません…」


私はメイク室でニリに深々とお辞儀をした


「あはは、大丈夫よ〜!なんせユヅキくんの可愛いいとこのはとこのお願いだもの〜!」


何か星夜とは更に遠のいた関係性になった様だ


「いとこのいとこです…」


星夜がボソッと呟いていた

単にニリが間違えていた様だ


今日は星夜の撮影の仕事に椎那を引き連れて見学させて貰いに来ていた


まだ発表されてない来春新作の内容や今回目玉企画の結月の事などの情報流出の懸念の観点から撮影現場の部外者の立ち入りはNGだったけど、メイクする所の見学はOKを貰えた


「ホントだったんだっ!凄い!」


椎名は私の耳元で小声でそう言って興奮している様だった

どうやら私がユヅキと知り合いと言う事は半信半疑だったらしい


「私達はお邪魔にならない様に隅で見学させて貰います」


そう言ってメイク室の後ろの方に下がって邪魔にならない様に静かにしていた


「あはは、そんな気を使わなくて良いのに〜僕専門学校やアクタースクールなんかでよく講師で呼ばれるから生徒の前でメイクするの慣れてるよ?もっと近くに来なよ」


「いえいえ、此方こそお気遣い有難うございます」


私は丁重にお断りした

と言うのも星夜が鏡越しに俺に近づくな、見せ物じゃねえ!と言う目で私を睨みつけていたからだった


星夜の仕事現場を見るのは初めてだったので近くで色々見たかったが、今回の意図からは外れる


今回は椎那とニリを引き合わせてあげるのが目的だった


「じゃあそろそろ始めましょうか!」


そしてニリのメイクが始まった



「何か〜?大変だったみたいね〜ユヅキくん」


「はあ…まあ…やっぱり耳に入ってます?」


「まあねえ…この業界そう言う噂すぐ聞こえて来ちゃうからねえ…」


「まあ…今はこうしてここに居るんで…解決はしましたよ」


「まあ…ねえ…でもあの子だもんねえ…まあその件については…何か緘口令が出てるみたいよ?」


「へえ…」


「まあ…サニーって力あるからねえ」


「そうですか」


恐らく私や椎那が居るので名前を出していないのだろう


あの事件については公に公表もしなかったのでそんな事があった事も関係者以外は詳細は知らないだろう

麻由が言うには結月の活動自粛も色々探られない様に公表していなかったので仕事を休んでいたとは皆知らないらしい


まあ仕事をしていなかったのは3ヶ月程度だったので星夜だけは短すぎると不満を言っていたが


ニリはサラをよく知ってる筈なので何かしら察してるか聞いているのかも知れない

椎那もサラの事を知る人物なのでここで名前が出なくて良かったかも知れない


椎那はサラがモデルをしていた事を知っていたのかは不明だが…


多分第三者が聞いてもよく分からない会話の内容だろうから椎那も業界の話をしてると思ってか気にして無さそうだった


やはりメイクしてる所が気になる様でたまに「凄い…」だの「アレ何のメーカー使ってるんだろう」とかをヒソヒソ話しかけられていた



「ハイ完成〜!」


「今回は…何スか…」


「病みメイク〜!」


「何か…すげぇ血色悪いんですが…」


「病み上がりのユヅキくんにピッタリ〜!可愛い〜!食べちゃいたい!」


「何か回を重ねるごとに段々心の声が漏れて来だしてますよ…」


「だってもう逢瀬は3回目だもんね〜?」


メイク(・・・)はですね。変な言い回しやめて下さい…」


「スッピンを見せる間柄なんだから〜!もう付き合ってるようなものじゃない?」


「それを言ったら学生なんかはクラスの男子全員と付き合ってる事になりますよ?」


「今は男の子だってメイクするんだよ?」


「左様ですか…ならそいつらは除外で…」


そんな仲良さそうなやり取りをしていた



「ユヅキさん、そろそろお願いします」


そうスタッフに呼ばれて星夜はメイク室を出た


「ユヅキが喋ってる所初めて見た〜!超レア!」


星夜が居なくなって気が緩んだのか椎那が興奮してそう言っていた


「シイナさん…でしたっけ?」


「ハイ!」


そう麻由が椎那に話しかけていた


今回は麻由があの星夜のメガネを掛けて変装していた


髪型もいつもより地味にして顔を隠す様なヘアスタイルは普段の学校での星夜みたいだった

やっぱり星夜は麻由に顔が似てるのでその感じもそっくりだった


一応椎那とは被って無いが入学式で麻由もそこそこ目立っていたのと、妹の摩那が同学年なので、何かの拍子に麻由から身バレするのを懸念して今回変装していた


ニリに驚かれていたがコンタクトを無くして尚且つ仕事が徹夜だったので今回はこんな感じだと説明していた


あと、最初の挨拶で私達に結月のマネージャーですと言ってたので、もしかしたらニリも何か察してくれてるかも知れない


「お綺麗な方だけど…何かこの業界でやってる方なのかしら?」


麻由は椎那の事は知っていたが敢えて聞いている様だった


恐らくニリに紹介させる為に…


「ハイ!私は…一応モデルとしてたまに仕事させて貰ってはいますが…中々…」


「そうなんだあ〜!どこの事務所〜?」


ニリが椎那に聞いて来た


「いえ…まだ…契約はしてなくて…たまに呼ばれてって感じで…」


「そっかあ…大変だあ…この世界でこの先やって行きたい感じ〜?」


「ハイ!」


「まあシイナちゃんも可愛いけど…この世界可愛い子ってゴロゴロ居るからねえ…そこから頭ひとつ抜けるにはやっぱり頑張って努力して自分からチャンスを引き寄せて掴んでかなきゃよねえ…」


「そうですね…」


ニリは椎那に難色を示している様だった


「あっ!そう言えば!聞いた話だと…今回のカメラマンの…南野さんに撮影されたら一流だって認められるらしいですね?」


私はサラが言っていた事を話題に出してみた


「そうねえ…まあ…そう言う事も有るけど…でもあの人は若くて幼い子が好きだからねえ…」


そう言ってニリは椎那をじっと見ていた

椎那は南野が好きな子供…は過ぎている感じはした

胸も大きいし顔も幼くは無いし身長も平均より高いだろう


しかし…


「あっ!妹のマナって…小ちゃくて顔も可愛いよね!」


「そうだね…」


椎那は微妙な顔をしていた

摩那に自分の座を奪われると懸念しているのかも知れない


「ホラ!見て下さい!」


私は摩那とのツーショットの画像をニリに見せた


「へえ…ホントだ…」


摩那は身長も私より低くて胸も小さくまだ体型も幼くて陰毛もほぼ生えていない所謂幼児体型だった

小学生と言えば騙されて通じるかも知れない


「マナなら…南野さんは興味を持つ…ヤりたくなるんじゃないかなあ?」


私は椎那のやりたい事…夢を叶えてあげるための提案をした


「えっ?…」


椎那は驚いた顔をしていた


「そうだねえ…妹のマナちゃん?をナンノさんに引き合わせてくれたら…仕事の紹介してあげられるかもなあ?」


「そうなんだ…」


椎那はぱっと明るい笑顔になり嬉しそうな顔をしていた


「あと…シイナはダイエットに苦労してるんだよね?」


「そうなんです…色々頑張ってるんですが…思う様に体重落ちなくて…」


「まあねえ…シイナちゃん位の年頃ってどうしても難しいよねえ…」


「ハイ…」


「まあ一般人なら全然問題ない体型だとは思うけど…モデルとして見ると…ねえ…ちょっと難しいかなあ?」


「ハイ…」


やはりニリは芸能人を沢山見ているので美を見る目も厳しい人の様だ


「何か…噂で聞いたんですが…ニリさんはダイエットにも精通してるとか?」


麻由がそう言って参戦して来た


「へえ…噂…そうなんだ…」


「ユヅキが仕事仲間…からチラッと聞いたらしいですよ?」


一瞬ニリの目つきが鋭くなったがまた普段の穏やかな表情になった


麻由はサラの事を匂わせたのだろう

星夜とサラが一緒に仕事したのも事実なので辻褄は合う


「まあ…仕事の紹介の事とか色々この先…相談とか有れば聞いてあげるからここに連絡して?」


そう言ってニリは椎那に名刺を渡していた

一応私にもくれたが私から連絡する事は恐らく無いと思うが…



「それじゃあ私はこの辺で失礼しますっ!今日は凄い勉強になりましたっ!有難う御座います!」


そう言って椎那は皆に挨拶をした


恐らく一刻も早く摩那に話をつけて行動したいのだろう

チャンスを引き寄せて掴む為に

夢を叶える為に…


「私は…ちょっとユヅキにお礼の挨拶したいから…撮影が終わるの待って残るね。またね!シイナ」


「うん!本当に今日は有難う!私からのお礼も伝えてテルヒ!」


「じゃあね!」


もうすっかり結月の事など頭に無い様だった



輝く未来に向かって1分1秒をも無駄にする事を惜しんで一刻も早く夢を叶えたいと急ぐ椎那を…


星夜がサラと並んで歩いていた眩しく照らされ沢山の観客の歓声に包まれていたあのランウェイを自分も羨望の目を向けられながら歩いている姿を、恐らくその姿を想像しながら急いで帰る椎那を…


夢が叶うと希望に満ちた明るい笑顔をしている椎那を…





笑顔で手を振って見送って私はその場に残った


遂にニリと椎那は対面しますが…


照陽はもう椎那だけでなく摩那もセットで陥れようとしてる様にしか見えませんね…

しかも何だか麻由も援護射撃してる感じですね


次回は椎那抜きの話しとなります


後半へ続く

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