仲良し勉強会
「うーん」
「むう…」
「だからそれやめてくれ…それでなくてもインにも顔似てるんだから…」
「何かもう無意識に口から出るんだよ」
星夜が私の家に来て2人で悩んでいた
何故か星夜は私の母を恐れていて一応来てる事は内緒だった
お母さんはあんなに優しいのに、やっぱり星夜は変な子だ
私は静風に頼まれて大地と星夜と4人で遊べる様に星夜に打診した
丁度星夜も私と静風と4人で遊べないかと大地から頼まれていたらしい
まあこの案件はお互いの利害が一致してすんなり通った事には安堵したが…
新たな問題が発生した
私と星夜は特に何をしたい等の希望は無く、一応静風に聞いてみたら
「じゃあショッピングモールとかでぶらぶらとかは?」
「うーん、まあ良いけど…多分セイヤも私と似てるからなあ…物欲皆無…多分時間の無駄とか言いそう…大地はよく分からないけど」
「そっか、じゃあ遊園地とか水族館とかかなあ?」
「お母さんがそう言う場所は子供だけで行くのは許してくれないかも知れない」
「まあそうだよねー。先生だしねえ」
「病院の先生だけどね」
と、こんな感じで何処で何をするかは保留になっていた
「俺もな、ダイチに聞いてみたらな…」
「そうだなあ…父さんは子供の頃は友達の家で皆で集まってゲーム大会とかしてたって。女の子と中学生になるまで付き合った事無いからその年頃の子が何が好きか分からないってさ」
「ふむ」
「でな、母さんに聞いたらそりゃゲーセン、カラオケっしょ!って…母さんゴリゴリのギャルだったらしいからなあ」
「そうなんだ…」
また山崎家の秘密を知ってしまった様だ
「流石にそれはなあって…俺ら一応進学校だし万が一に補導とかまずいかもな」
「だなあ」
そこで一応藁をも掴む気持ちで麻由に聞いてみた
「私はその年頃にはピアノのレッスンと勉強に明け暮れてたからそんなピンクのモーツァルトエピソードは無いわ」
「あっそ、まあ予想はしてたけどね。友達居ないだろうって」
藁は掴む前にへし折れていた
「なになに!どっか皆で遊びに行くの!?」
1番掴めないだろう藁の韻が呼んでも無いのにノコノコやって来て話に入って来た
「うん、まあ、成り行きで俺とダイチ、あとテルヒとシズカで…どこ行くか悩んでる」
「わあ!いいなあ!男女4人初夏物語!」
「何その安っぽいAVみたいな変なタイトル…」
「やっぱり男女4人なら…ラブホテルだよね!」
「何故そうなる…」
「だってお互い気兼ねなくセックス出来るし見せ合いっこやどっちが先にイかせられるか競争したり相手を入れ替えてセックスしたり!絶対楽しい!」
「色々言いたい事は有るが、まず小学生は入れないだろう」
「でも受付に人居ないし分からないんじゃない?なんなら僕が引率する!」
「そう言う問題じゃないし、あわよくば加わろうとするな」
「でも最近はラブホで女子会したりするらしいし…カラオケもあったり案外面白いかも」
「そうだよ!部屋も教室や病室とか有って面白いんだから」
「へえ!そうなんだ!」
「マユも乗っかってくるな。何故小学生で4Pしなきゃならないんだ…」
韻の藁はもはや中身まで腐って隣の藁をも腐らせていた
「まあこんな感じで周りの人間はまるで参考にならなかった」
「あはは、やっぱりインくんは面白いね!」
「面白いじゃなくておかしいだろ。なんならお前の父さんと入れ替えてやるぞ」
「それはダメ!お父さんはお母さんが大好きなんだから」
「はいはい」
「でもなあ…どうしよっか。三連休だけど宿題も沢山出てるしね」
「まあ一応進学校だしな。お前ら浮かれて遊ばせないぞって学校側の意思はひしひしと感じるな」
「だよね。まあ皆この先高校までこの学校で進学するつもりだろうし…じゃあいっそ勉強会にする?」
「まあ、妥当だな。宿題も片付くし無駄に気を遣ったり喋らなくて良いからその方が助かる」
「相変わらずだねセイヤは…」
「俺は無駄な事に労力は使いたく無いんだよ」
「はいはい」
○○○○○○○○○○
「おじゃましまーす」
「どうぞー、上がって!何も無いけど…」
何とか勉強会で話が纏まり、どこで集まるかとなって結局うちに来る事になった
星夜の家は麻由さんがいて、休日で韻くんも居るから絶対嫌だと星夜に断られた
静風の家は部屋を男の子に見られたく無いらしく断られた
大地の家は狭いからと言われて断られた
従って私の家となった
休日だがお父さんもお母さんも今日は仕事で家に居なかった
お父さんもお母さんも4人で勉強会ならと快く承諾してくれていた
普段は静かだがこんなに人が集まる事も無かったので賑やかな休日になってちょっと楽しかった
「何か…テルヒの部屋ってセイヤに似てるな…」
「そうなんだ…セイヤの部屋もこんな感じなんだ…」
大地と静風が私の部屋について話していた
『多分だけど静風は大地が好きなんだよ』
『大地は…多分だけどお前の事好きなんじゃ無いか?』
前に遊ぶ相談を星夜としていた時に打ち明けた
『私は…シズカの応援をしてあげたいし、別にダイチの事好きとか無いしそれに…』
『まああれだよな、八神家の使命?って奴な。お前はカイって決められた人間がいるからな』
『まあね…』
『じゃあ俺もダイチの為にも何とかお前から目を逸らせさせないとな』
『そうなの?』
『このままお前とくっついたらダイチがアンさんに命狙われかねないからな。友達を見殺しに出来ない』
『あのねえ…お母さんを何だと思ってんのよ…』
『暗殺者?』
『お医者さんだから!命を助ける方ね!』
『しかしあの、たまに見せる目付き…堅気に思えない…』
『それどこ情報よ』
『俺の野生の勘?』
『セイヤに野生味は全く感じないんだけど』
そんな会話をしていた
今回のミッションは『大地と静風をくっつける』で星夜とお互いの利害は一致していた
「これ、どうやるんだろう?」
「えっとね、それは…」
大地が私に聞いて来た問題を星夜がすかさず掠め取って答えていた
「じゃあセイヤ、この漢字は?」
「それはね…」
ついでに静風の質問にも答えていた
「セイヤ頭いいんだね!」
「たまたま知ってただけだよ」
何故か星夜の株が上がっていた
「ふう!終わった」
「お疲れ様!何か遊びって感じじゃ無かったけどね」
「じゃあ私飲み物取ってくるね。ジュースでいい?」
一息ついたので皆に聞いた
「うん、有難う」
「私は何でも良い」
「俺甘いのやだ。コーヒーにミルク入れた奴」
「はいはい」
星夜だけが我儘を言っていた
「はいどうぞ」
「有難う、悪いな」
「いえいえ」
大地はこの年頃の男の子にしては珍しくジェントルマンにお礼を言った
「わあ!可愛い色!」
冷蔵庫にあったピンク色のジュースを出していた
静風はやっぱり可愛い物が好きな様だ
「何かこんなのしか無くて…多分不味くはないと思う」
「あはは、ちゃっかりテルヒは違うのだし!毒味させてる?」
「普段から冷たい物をあまり飲むなって言われてるんだよ」
私は自分にはホットの紅茶をいれていた
お母さんから身体を冷やさない温かい飲み物を飲む様にと言われていた
「はい、セイヤ」
「ども」
星夜にはリクエスト通りコーヒーにミルクを入れた物を出した
宿題に目を通しながら一言そう答えた
「何かテルヒってお母さんみたい」
「あはは、確かに。良いお母さんになりそう。我儘息子のセイヤの面倒も見てるし」
「俺は息子か?どちらかと言うと今まで散々面倒見て来たぞ俺は」
「うん。反抗期の息子って感じだな」
「わあ!私お母さんになるのが夢だから嬉しい!」
「テルヒの夢だったね!」
「そうなんだ…シズカは何か夢とか有るの?」
大地が静風に聞いていた
「まあまだ…とりあえずはちゃんと進学して大学生になるのが目標かな」
「まあ現実的で妥当な目標だな。お母さんとか訳の分からない物よりよっぽど共感出来るな」
「むう!じゃあセイヤは?」
「俺もシズカと同じ感じだな。この年で将来の目標を見つけるのは難しいだろう。まだこの先どうなるかとか何に興味を持つかも分からないし、どんな人と出会って経験するかも未知数だし。大人になっても夢が変わる人もいるだろう?てか『むう!』はやめてくれ…」
「セイヤって達観してるね…何か同い年に思えない…」
「それはよく言われる」
「まあこんなセイヤだから俺も逆に一緒にいて楽だし楽しいけどなあ」
「ダイチは?何か夢とか有るの?」
「そうだなあ…まあまだこれと言って…シズカやセイヤと同じ感じかなあ…あはは」
「あっ!言い忘れてたけど俺は医者とピアニストにはならないぞ。これは揺るぎない決意だな」
「あはは、何それ」
「セイヤのお父さんが医者でお母さんがピアニストなんだよ」
「へえ!そうなんだ」
静風は驚いていた
「やっぱり反抗期なんだな」
大地は呆れていた
「この決意は物心ついた時からだから反抗期とは関係ない」
「何か…セイヤって可愛いね」
静風は楽しそうに笑っていた
「私の事散々子供扱いしてるけどセイヤも結局年相応なんだね」
「やっぱセイヤは面白い奴だな」
「お前ら…よってたかって…俺をネタに楽しんでやがるな」
「あはは、バレたか」
「セイヤって面白い人だったんだね!」
結局大地と静風を仲良くさせる作戦は上手く行ったのかよく分からなかったが、星夜のお陰で楽しく終わった
照陽と星夜は利害が一致して手を組む事になりましたが、これは上手く行ってるのかな?
星夜の野生の勘はあながち間違いでは無いかもです
そして味の好みは韻を立派に引き継いでいる様です




