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明宵  作者: 水嶋
黄昏時

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43/90

地雷くん

「流石若いね!ユヅキくんお肌ツルツルぷるぷるだね!スッゴイ化粧乗り良いよ!」


「そりゃどーも…まだ若輩弱冠12歳ですから…」


俺は人生初のメイクをされていた


メイクさんのお世辞のその言葉を聞いて後ろで見ていた麻由がグッと親指を立てていた

メンズエステの効果は有ったようだ

何か色々されたが…途中寝てしまい何をしてたのかはよく分からないまま終わっていた


「顔のパーツも良いんだよねー。今回地雷っぽくしてみよっか!」


「お任せします…」


何かよく分からんがもう好きにしてくれ…

もう俺はまな板の上の鯉だ

どの道ここまで連れてこられてしまって逃げられない、捌かれる定めだ

これは言わば解体ショーだ


「ふむふむ…」


いつの間にか近くに寄って麻由がメイクする所をまじまじと見ていた


「やっぱプロのメイク…勉強になるわ…」


「お母さんもユヅキに似てるから…メイク映えしそうだよねー!」


「本当ですか!?今度勝負の舞台があるから頑張っちゃお!」


麻由もこのメイクをするんだろうか…

これちょっと特殊な部類じゃないか?

目元は赤いし肌も血色悪くてなんだか病み上がりみたいなんだが…


これは麻由が言う勝負の舞台…演奏会ではしない方が良いと思うのだが

このメイクにドレスを着てピアノ弾いたらホラーだろ

観客が震え上がる姿を想像していた


いや、寧ろ話題を作るための策略か?炎上商法?バズ・ライト・の下の嫌ー!なマユ?

そんな事を色々思いながらされるがままメイクされていた


黒みがかったリップを塗られて男だか女だか良く分からない仕上がりになっていた


「じゃあ最後にコレ入れて!」


そう言ってカラコンを渡された色は茶色だったが入れると黒目が大きく見えた


「大分これだけでも印象変わりますね…」


「そうだよー?整形しなくても目が大きく見えるから!女の子は入れてる子多いよ?」


「へえ…まるで騙し絵だな…」


「ホントだ…黒目が大きくなるだけで…不思議…」


麻由も感心していた


「まあメイクなんて騙し絵、詐欺みたいなもんだからね!あはは」


成る程なあ…


「こうしてね、別人に変身して女の子は違う自分を演じるんだよ?メイクは女の子に勇気を与えて役者にするんだからね!」


「俺男ですが…一応…」


別に勇気も要らないし違う自分を演じる役者もやらないが…


「今のアンタは男か女か分からないわよ…」


「まあこの年頃の中性的な時期限定メイクだね。あと数年したらこういうのは出来ないかなあ…多分ね!」


「成る程…セイヤは航平にも少し似てるかもなあ?高校生位になると航平も顔つきや体格も男っぽくなったからなあ…」


「へえ…航平叔父さんも可愛い時期があったんだ」


航平叔父さんとは麻由の弟だった

麻由の男版と言う感じで顔つきも派手な男だった


「アンタ…それ自分の事可愛いって言ってる事になるわよ?」


「あら、ユヅキくん可愛いじゃない!」


「だそうだぞ?」


「そう言う所が可愛くないのよ…」



「髪は…ウィッグなんだよね?」


「はい、そうです」


映画に出た時の金髪のウィッグを既に被っていた


「じゃあ髪は弄らないでおくね!」


「それでお願いします」


「さあ出来た!良い感じ!」


「有難うございました」


「今回は衣装やカメラマンのやりたいイメージに合わせたけど…またユヅキくんに違う感じのもメイクしてみたいなあ!」


「はあ…」


そんなにメイクし甲斐のあるお肌だったのだろうか…

メンズエステ恐るべし…



「そろそろお時間です」


スタッフの人が呼びにきた


「じゃあ頑張ってね!またいつか仕事を一緒に出来るの楽しみにしてるね!」


「はあ…そうですね」


多分二度と会うことは無いだろうが…

一応お礼はしてメイク室を出た 


その後衣装を着せられて撮影する部屋に向かった



「それじゃあ宜しくお願いします」


エルも支度を終えて登場し、撮影するカメラマンに挨拶をして撮影が開始された


「なんか…前に家に来た時と別人だな…」


エルが俺を見て驚いていた


「エルも…入学式の時と別人ですよ?」


「まあ、お互いこの姿なら身バレは無さそうだな…」


「ですね」


エルとコソコソ話していた


「何か良いね!2人の感じ!その感じで行こっか!」


俺達が周りに聞こえない様に近づいて話している姿を見てカメラマンがノリノリになって来ていた


それから言われるがまま撮影されて行った


内容は…


俺がエルの耳元で手を当てて内緒話をしている様な姿とか、エルのネクタイを掴んで顔を引き寄せてる姿とか、エルが俺をバックハグしてその手に頬を付けてる姿とか…


何やら怪しい雰囲気の物を色々指示されていた


そして見学していた麻由が興奮して身悶えてる姿が遠目に見えていた



「それでは、エルさん、ユヅキくん、お疲れ様でしたー!」


最後に拍手でスタッフに挨拶されて漸く撮影が終わった


何だか結構遅くなってしまった…


「この後どうする?良かったら家来る?明日日曜日だし泊まってけば?ダイチも喜ぶだろうし、色々話聞きたがってたし」


「まあ、俺は構いませんが…」


「別に良いわよ?もう中学生だし男の子だし…好きにすれば。私は遅くなるとインがグズるから帰るわ」


「ああ…あの人…」


一応入学式でエルとインは会っていた


エルはあの時の様子を思い出したのか深く語らず苦笑いをしていた


「まあそうだな。俺が居ない方がインも喜ぶだろうしな。まあ程々にな」


「それインに言ってよ…私は程々にしたいのよ!」


「じゃあ、早く帰んな」


何だかエルの前で色々インの事を話し出しそうだったので早々に会話を終了させた


「はいはい。じゃあ、すみませんがこの子宜しくお願いします」


そう言って麻由は大人しく帰って行った

最近ではすっかりエルのファンになってしまっていたが、暴走する事も無く普通の親同士の付き合いの線引きが出来ていてその辺りは弁えている様だった


多分恐らく…早く家に帰って色々アレやコレやと腐った妄想を繰り広げたいのだろう

正に今回の撮影はそう言う層を敢えて意識した内容だっただろう


エルも仕事とはいえ本来は歌手なのに大変だな…


まあこれが人に夢を見させる芸能人という仕事なんだろうな


そんな事を思いながら着替えてメイクを落とし帰り支度をしてエルと合流した



「あっ!そうだ、忘れてた!家に帰る前に…少しだけ付き合って!」


エルは何か用事が有ったのを思い出して急遽電話をかけていた


「ゴメン、今終わった。今から少し打ち合わせしよっか、うん、うん、じゃあそこで」





そう言ってエルに付き添って待ち合わせをしているカフェへ向かう事になった


例の撮影を何とか終えました


星夜はメイクさんに気に入られたみたいですね


そしてエルの待ち合わせの人物は…?


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